3-10 キャプテン・ビリーに栄冠を! チャリン・スキーに勝利を! その結果は!!
「うおおお!!! 進めぇぇえ!!!」
「キャプテン・ビリーに栄冠を! ボスに勝利を! ヒューーー!!!」
「プレイヤー攻撃するな! その暇あるなら進め! どうぜ無敵なんだから!!」
「進む奴は、ガンガン進んでいいぞ! ボスの柱は、俺らで守る!!」
「プレイヤーに、ボスの魂を折らせるかよ!!」
「呪い! 呪い! 呪ィィい!!!」
「毒撒け! 麻痺撒け! 眠り撒けぇ!!!」
「カッチコッチにしてやんよぉ! おらァァァンンン!!!」
PKは、ガンガン無敵で進み! プレイヤーを破壊しながら、一直線に塔を目指す!!
うむ! チャリン・スキーの柱を、数十人のPKで囲み! 攻め! 突撃し!
キャプテン・ビリーの柱を、数人のPKが守る!!
そのストロング・スタイルで、削っていく!!!
「攻め続けろ! あっちは無敵だ! 守りに入ったら、こっちが負ける!!!」
「サイバー・ビーム流も、エクターも、ドンドン攻めていけ! 遠距離は、魔法! 中距離は銃! 近距離は、攻撃で攻めろ!!」
「ビーム薄いぞ! なにやってんの!!!」
「もっと魔法撃てぇ!!」
「弾持ってこい! 弾! 弾ァァあ!!!」
一方のプレイヤーは、PKの進行を数、魔法、スキルで止めながら!
光の速度や、ビームで! 塔の破壊を狙う!!!
ああ、数を生かして、攻撃、魔法、銃!
魔法サイバー・ビーム流、獣サイバー・ビーム流、守護霊・パワー流! エクター使いなど!
豊富な手数で、塔を削っていった!!!
しかし!
「おっしゃァ! 見たかァ! 我らPKの方が優位ぞぉ! ヒューーー!!!」
「くそ、PKの方が削り早い!! ドンドン削れてく!!」
「そりゃあそうだろ! 相手30秒無敵だもん! 殺しても死なないから、塔の周りにわらわらいるぞ!!」
「止めきれねぇよぉ!!」
「ゲーム性崩壊してんぞ!!」
「PKの方が、数は圧倒的に少ないから、それゆえのハンデだぞ」
「それでも、強すぎィィい!!!」
「援軍で、プレイヤーの人数! 400超えてるのに、負けてるなんて!」
「嘘だろおい!!! あいて、せいぜい50か60だぞ!? ええええ!!!」
「なんとかしろぉぉお!!!」
そのスピードは! PKの方が圧倒的に早い!!!
うむ! 無敵ボディであるがゆえに、柱にマッハで近づけて!
突撃だけでダメージを与えられる、PKの方が効率が良いのだ!!
プレイヤーも、傭兵たちを加え! 集中攻撃はしている!
が、それでもPKの無敵・アタックの方が、繰り返し出来て早いのである!!!
こうして、柱のHP差は、どんどん広がり!
「もうだめかも! 差がヤバイ!」
「圧倒的すぎィィィ!!!」
「ちくしょう! ここまでかよ!!」
「運営対策しろや!!」
「ああああ!!!」
プレイヤーのほとんどが、あきらめかけた。
そのとき!!!
――ピコーン! レベル・アップです!
――新しく、『新星☆爆破魔法! 明けの明星』を覚えました!
「え?」
茜が、レベルUP!
うむ! 無敵が切れたPKを倒し、『PKは経験値が多いのでレベルUP』し!!
新しい技! 新星☆爆破魔法!
明けの明星を覚えたのであった!!!
それは、全魔力・全スキルポイントを消費して、放つ! 爆破魔法の奥義!
50レベルで、覚える! 超破壊の御業!!
その説明文を読み!
「……これ、いけるんじゃない?」
「これに賭けよう! 茜!!」
「え、唯、桃、本気??? ちょっと障害物多いから、射線通る場所見つけるの、時間かかるんじゃ」
「「じゃあ、超至近距離でやろう!!!」」
「ええ……」
桃と、唯が、作戦を立てた!!!
まず、桃が、獣サイバー・ビーム流の人狼となり、唯を攻撃!
唯がガードして、その勢いを吸収しながら! アクター『鉄の乙女』の巨大鉄剣を、茜に払い!! 勢いを加算!!
人狼+巨大鉄剣の勢いなら、魂の柱まで飛べるはず!!
後は、至近距離で、明けの明星を放とうと! 提案したのである!!!
すると!
「面白い話をしてるな。俺も噛ませてくれ!」
「どうせなら、至近距離でした方がいいよ! 私も手伝う!!」
それに、話を聞いていた! 岩国伝次郎と、シルフィも乗る!!!
そうして!
「~~~!!! 分かった! 分かったよ! こうなりゃやけだ! やってやる!!!」
茜も、覚悟を決めたのさ!!!
故に!!
「ドララララッッッ!!!」
「ふんふんふん!!!」
人狼・桃の、斬撃ラッシュを! 伝次郎が受け!
「ふん! カウンター!!!」
「OK! パリィ! 『鉄の乙女』!!!」
カウンターを、唯に!!
それを受け、アクター! 『鉄の乙女』の巨大鉄剣で、茜へとカウンターしてぇ!
「!!! 来た! 飛んだァァあ!!! うおおお!!!」
溜めに入った茜を、撃ちあげッッッ!!!
「角度よし。方向ヨシ。スピード……ここぉぉお!!!」
シルフィのサイバー・ビーム流の射撃ビームが! 茜を、射る!!!
そうして!
「!!! あああ!!! ァァァ!!! あああ!!!」
そう叫びながら! 茜は! シルフィの矢で!
キャプテン・ビリーの柱へと、マッハで運ばれていったのだ!!!
ヒューーー!!!
っで!
「!! HPミリ! チャリン・スキーの魂HP! ミリ!」
「いまだ! 落ちろぉぉお!!!」
「イエーーー!!!」
PKたちの削りで、チャリン・スキーの塔が、崩れ落ちかけた!
ほぼ同時に!
「!!! 着いたァァァ!!! うおおお!!! 明けの明星ァァあ!!! どらァァあ!!!」
至近距離に到達!!!
新星! 発動ッッッ!!!
世界は、白に塗りつぶされたのであった!!!