表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

273/311

24-9 世界の道理を曲げる者


「よっし! 全クリィィィ!!! 帰ってきたぜ! ええ!!」


 うし! 絵の世界! 全部完全クリア! 


 宝も全部取って、モンスター殺し!


「本当だ! 帰ってこれた!!」


「学校! 学校だよ! ここ!」


「ふぁぁあ!!!(感涙)」


「生きてまたここに! ああ!(大泣き)」


「あったかい……!! ああ!!」


 魔女たちを全員蘇らせ! 


 迷いの森の魔女学校へ、帰ったきたぜぇぇえ!!!


 フーーー!!!


 っで!


「ああ、帰ってきたか。ヒダーええええ!?!?」


「? 校長? 何を驚いってえええ!?!?」


「「「「「あ! エセスタ校長! スーミヤ先生!!」」」」」


「? 朝っぱなから何か声がしましたが。元気ですねぇぇえ!?!?」


「「「「「アリア先生も!! わあああ!!!」」」」」


「ん~? 誰ですか~。騒々しい……え」


「え? あ!」


「まさか、ロキシー! わ!」


「全然変わってない! チビ!」


「わー! 懐かしいわァ! ちょっと大きくなったじゃない」


「私は知らないけど、後輩ね。かわいいじゃない!」


「新しい子もいるのね。時間の流れを感じるわ」


「……スミレ先輩、エイラ先輩、リゼ先輩、ユミル先輩? あ、あ、あああ~~~!!!(大泣き)」


「「「「「ははは、泣かない。泣かないの!(ハグ!!)」」」」


 まさかの、完全クリアと! 死んだ魔女・魔女見習いの、復活に!


 校長のエセスタや、アリア先生(門番の人)と、スーミヤ先生に、起きて来たロキシーも! 泣いて喜んでるぜ! ええ!


 あー、感動的だなァ。


 この様子を歌にしてもいいな!


 うん! 死んだ無念と、俺らの絵画の世界での戦いと冒険!


 死者蘇生のくだりに、歌での奇跡!


 そして、感動の再会のフィナーレ!!


 王道ストーリーだからこそ、いいのが作れそうだ!!


 あとでパパっと描こう!!


 じゃあ。


「死のダンジョンに案内してくれるか? 朝になったし」


 ダンジョンへ行くぜ! ええ!!


「「「「「ちょっと? ヒダール???」」」」」


 そう言ったら、めっちゃメナスたちに『おい空気読めよ』みたいに言われたが。


 いや、メナスたち。ちょっと待ってほしい。


 俺の主目的は、死のダンジョンに行くことだから。


 そう約束してるからな。うん。


 蘇生はあくまで、偶然の産物。


 感動の再会は良かったと思うけど。


 死のダンジョンに行くのが、主目的だから。


「ダンジョンへ行きたいなって話」


「あ、はい! 確かに死のダンジョンに案内する約束してたので、案内しましょう。

ただ、蘇った……そう、蘇った彼女たちの話や、食事をしてからでも構わないでしょうか?」


 いいぞ(即答)。


 皆もゆっくりしたり、再会を喜びたいだろうしな。


 じゃあ、それ終わったらいこうや。


「ええ。そうしましょう。っさ、皆! お帰り! 食堂にご飯にしよう!」


「「「「「はい!!」」」」」


「! 皆! あ、シノン、ルマニ、ハーマイオニー、アニ、ルーナも呼ばないと!! 皆ビックリしますよ!!」


 せやな、呼んだり。


「はい! あの、ヒダールさん! ありがとうございました!!」


 おう! っま、感謝されることでもないけどな。


 実際は、遊びの延長だし。


 それより、みんな呼んで、飯食いな!


「はい!!」


 うん。元気に鏡通って、ワープしていったよ。


 さて!


「出発できないなら、俺たちも飯にし」


 っと、思ったその時!!


 ――緊急クエストです!

 

 あん?


 ――冥界から逃げ出した悪霊たちが! 迷いの森! 街に現れました! ぶっ殺してください!!


 ――そのままにすると、人が襲われ大変危険! 殺せば、報酬として金やカルマポイントなどがもらえます! 是非、殺しましょう!!


 っと、緊急クエ!


 悪霊狩りが入ったのサ!!


 へーいいじゃん!


 じゃ!


「受けるぜ! ええ!」


 YES!


 悪霊狩りに行くぞ!!


 うおおおお!!!


 ってな訳で!


「森に来たぞぉ! 悪霊! どこだァァあ!!!」


 迷いの森に飛び出した俺は、悪霊を探し……いや。


「探さなくてもすごくいるわ」


「うおおお!!!」


「ああああ!!!」


「「「「「ぎいやあああ!!!」」」」」


 いますねぇぇえ!!! そこら中に!


 手間が省けた! じゃ!!


「死のうか。再起喝采! 祝福の歌!!」


 ――~~~♪♪♪ ~~~♪♪♪ ~~~♪♪♪!!!


「「「「「!!!」」」」」


 歌うぜぇぇえ!!! ウイーーー!!!


 そう! 俺が奏で、歌うのは!


 死から蘇って、祝福される! だれかから、愛される歌!!


 絶望や悲しみを、生きる糧! 明日への希望! 復活の狼煙へと変える歌!!


 ぶっちゃけ、さっきまでの魔女たちの歌だ!!


 死と、絶望と、そこから蘇生し! ロキシーたちに喜ばれる! 愛の歌だ!!


 これを聞いた悪霊たちは!!


「~~~♡♡♡ あああ~~~♡♡♡!!!」


「暖かい! ああ♡!」


「そうだ。母さん、父さん、姉ちゃん。俺、行くよ」


「悪い夢。いや、いい夢だった」


「「「「「あああ~~~♡♡♡!!!」」」」


 っと、存在を浄化され! 成仏!!

 

 ああ、この曲だけだと! 美しい思い出と、温かい愛を感じながら! 天へと昇っていき!!


 ――悪霊たちを退治しました!!


 オール退治判定となるらしい!!


 つまりは、悪霊特攻・広範囲爆撃ってことだ!!


 やったぜ!! へへへ!!!


「素晴らしい歌だったわ!! 感動した!!」


「めっちゃ感動です! 思わず涙が! あああ~~~♡♡♡!!!」


「やっぱり、ヒダールがナンバーワン!!」


「~~~♪♪♪ ~~~♪♪♪ ~~~♪♪♪」


「ハーピーも気に入ってら! ほんと最高だったよ! へへ///」


 応! っで、ここら辺の奴らは全部浄化したかな?


「ええ。そのようね」


 そうか。じゃあ!


「残るは街か! いくぜ!」


「「「「「おおおお!!!」」」」


 っと、俺達は街へと向かい!!


「俺の歌を聞けぇぇえ!!!」


 ――~~~♪♪♪ ~~~♪♪♪~~~♪♪♪!!!


 もう一度、再起喝采!! したのである!!


 成仏してけぇぇえ!!!


 ヒューーー!!! ♪♪♪


 しかし!!


「~~~♡♡♡!!! うおおおお~~~♡♡♡!!!」


「アメージング!!」


「素晴らしい!! ああ!」


「体が喜ぶ! 心が跳ねるぅぅう~~~♡♡♡!!! HHHHHUUUUU!!!」


「なんてすばらしい音楽なんだ!!」


「最高だ! あんた最高だよ!!」


「受け取てくれ! ――投げ銭!」


「俺もだ! ――投げ銭!」


「ミー・トゥー! ――投げ銭!」


「イエーーー!!!」


「「「「「ウイーーー!!!」」」」」


 街の人間は感動して! 投げ銭を受けただけ!


 悪霊は、浄化されなかったのであった!!!


 あれ~~~???


「再起喝采で浄化できなかったってことはよぉ」


「悲しみや、苦しみ。恨みで悪霊になった訳じゃないわね」


 それな。そして、マジか~。


 楽しんで悪霊やってる奴らがいるのかよ! たち悪いな!!


 うん。再起喝采は、絶望や、苦しみ。この世を呪った霊が悪霊になってるから、それを生きる希望や、活力に変換し。成仏させる歌だ。


 *復活のアイテムや、過去の歌、遺品などを用いれば蘇生は可能と思う。でも、イベントが皆殺しに城なので、成仏させています。


 つまり、その歌を聞いて成仏しなかったということは。


「望んで悪霊になって、人間殺そうとしてるよな」


 殺したいからバケモンになった、クソどもってことだ。


 めっちゃ危険だな。ええ。


 早いとこ見つけな。


 っと、思っていると!


「「「「「ヒダールさん!!!」」」」」


 お! ロキシー、シノン、ルマニ、ハーマイオニー、アニ、ルーナ、蘇った魔女のメグたち!


 そして、スーミヤ先生、アリア先生が来たぞ!!


「遅れてすいません! 死のダンジョンの魔女たちから連絡が来たのが、さっきで!」


「慌てて出て言ったら、森の方はヒダールさんが浄化してて! 残りは街だけになったんで! 来ました!!」


「誰よりも早く片付けるなんて、かっこよすぎますよ!!!///」


「これは、私たちの仕事でもあるんですから! 私たちにも手伝わせてください!!」


「「「「「うんうん!!」」」」」


 はは、そりゃあそうだな!


 じゃあ、協力頼むぜ!!


「「「「「はい!! 任せて!!」」」」」


 で、だ。


「どこから探ろうかねぇ」


 街の人間、一人一人探すことは骨が折れる。


 効率的にしたいが。


「あら、手掛かりはあるわよ」


 え? メナス?


「2日前、ここで商売をした時。街にいる全員の顔を覚えたわ。で」


「さっきの演奏で、感動して投げ銭をくれた方々! あの方々を除きます!」


「理由は、悪霊は感動したり、投げ銭くれるわけないから! 殺しを楽しみたい化け物だからね」


「ピー! そうなるとォ!」


「感動も投げ銭もしてない! 悪霊とみられ街の人間は、10人だ!! 場所も、商店・宿屋・教会と! 把握できてるぜ!!」


 !!! うおおお!!!


 すげぇ! すげぇよ!!


 メナス! アラコ! ヴァラシー! ハーピー! 芽衣子ォォお!!!


 名探偵じゃん!!


 すっげええええ!!!


「すごい! 完璧な推理!!」


「確かに、悪霊っぽいわね! それは!!」


「ここまで正確に割り出せるなんてすごい!」


「メナスさん達、頭いい!!」


「「「「「ふふ~ん!!!」」」」」


 ああ! ロキシーたちも納得だ!


 じゃ!


「いくぞ!」


「「「「「おおお!!!」」」」」


 仕事の時間だぜ! ええ!!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ