24-3 ヒダールの特訓! 魔女見習いたちに、戦い方を教えよう!!
「おはようございます! ヒダールさん! あの」
「ちょっとご相談が」
「いいですか?」
「おう。いいぞ」
さて、ロキシー、シノン、ルマニが! 初めて完売で大きく稼ぎ!
打ち上げで食いまくって、俺達と一緒に高級宿に泊まり!
一夜が明けた、次の朝!!
宿屋の1階のテーブルで、パントスープを食べつつ!
ロキシーたちからの、相談に乗った。
うん。つまり。
「金をどう使うかか」
「「「そうなんです」」」
ああ、今までにないくらい稼いだので、どう使うかわからないらしい。
ふむ。
「好きなもの買えば?」
「それは買いますが! それでも余るほどあるんですよ!」
「なので、これで何ができるこを考えたいんです!」
「自分への投資……!!!」
なるほど。
じゃ、何を望むか。だな。
「「「望み?」」」
今後何をしたいか。するべきか。
ちょっと考えてみるといい。
そう言うと。
「……森を抜けて帰らないといけないから、戦力UPは必須ですね」
「そうね。行きは薬とアイテム作りがあったから、しょうがないとして。帰りもヒダールさん達だけに任すんじゃなく! 自分たちも戦える用になりたい!!」
「そもそも、今後の商売考えると、モンスターの肉に素材いるから。自分たちでとれるようになりたい」
「「「よし!」」」
答えは出たようだな。
「「「はい! どうか、戦い方を教えてください!」」」
その向上心! よし!
っていうか、そう言えば、正面以外からの戦い方教えるって言ったしな。
じゃあ、それを教えるから。その中で、自分たちに必要な物を買い揃えるってのはどう?
「それでお願いします! あの、レクチャー代は」
んなもんいらん。
俺も、金払って教わった訳じゃないから。その流儀で、覚えなさい。
「「「はい! よろしくお願いいたします!!」」」
という訳で。
ロキシーたちに、敵の倒し方を、教えることにした。
じゃ!
「まずは敵の察知からだな」
宿屋を出て、森の浅い場所に来た俺たち。
そこで、俺はロキシーたちに、ある武器を渡す。
これ、使ってみ。
「これは?」
「銃?」
一見、マイクとアンテナの着いた銃だな。
でも、その実際はクラフト武器!
敵の察知に仕える、音武器だ!
「「「音武器?」」」
物は試し!
森に向かって引き鉄を引くと!
――ウィィィンンン!!!
「あ、音が!」
そう! 音が出る!
っで、反射する音波を、銃の先にあるアンテナが拾って!
――ゴブリンの群れを見つけました! 数は10!
「「「わ! しゃべった!!」」」
音声で敵の種類と数を、伝えてくれるって訳!!
「え、すっごい便利!!」
しかも、この銃についてる画面を見れば!
「あ、何か光ってる」
「10の光。方角……!! っも、もしかして、レーダー?」
その通りだ! ルマニ!
こいつは、音を使って、ソナーで敵を知る!
それをモニターで分かりやすくしてくれる! 優れものって訳!
「「「すっご!?」」」
これを使えば、奇襲される可能性がぐっと減り!
逆に奇襲できるだろう!
じゃ、ちょっと近づくぞ。ゴブリンたちに。
肉眼で見える位置になったら、木に登れ。
「「「はーい!」」」
という風に!
俺らは、ゴブリンに近づき!
木に登ったのである!
んで!
「「「「「ごぶごぶごぶごぶ!!」」」」」
「ほ、本当にいた!」
「すごい技術!」
「分かりやすい!!」
ああ、あっちはこっちに気付いてないな。
では、攻撃をしてみよう。
「じゃあ、一番最初に敵を感知した! ロキシー!」
「は、はい!」
ゴブリンを狙って、引き鉄を引いてみな!
「わ、分かりました! それ!」
――ダァァァンンン!!!
「「「「「!? ぐげ!!」」」」」
「「「!? わ!!」」」
そう! 音の攻撃を当てたな!
このクラフト音武器は、引き鉄を拭くとダメージや混乱を与える! 音波を打ち込む武器!!
見ろ!
「「「「ごぶごぶ! ごぶごぶ!」」」」」
――ドカ! バキ!
「あ! 仲間割れしてる!」
「「おお!」」
まァ、音武器の混乱は短いからすぐやむが。それでも、音のダメージ+混乱で、仲間割れ!
削ることが出来る訳だ。
「なるほど! つまりこの武器は、最初に敵を見つけて、削るための武器と!」
そういうことになるな。
索敵と混乱で相手を削る役割の武器だ。
「「「なるほどー!」」」
ちなみに、もっと強い攻撃もできる。
「「「え!?(興奮)」」」
音武器にマイクがあるだろ?
そこに、魔法の発音と魔力を込めて、引き鉄を引くといい。
「! やってみます! はァ! エクスプロージョン!」
――ドッガァァァ!!!
「「「「「!? ふっぎいいい!!!」」」」」
――ゴブリンを全滅させました!!
「!? わ、出た!? 魔法!! わあああ!!!」
「「!! うおおお!?!?」」
そう! 発音と魔力で魔法を加えた音波が放てるのも! この武器の魅力!
サーチシテからの遠距離・爆破や炎上! 斬撃で!
相手に致命傷を与えるって訳だ!
「「「すっごおおおいいい!!!」」」
「あ、あの! これ凄くいいです! 私、魔法中々うまくいかなくて! でも! これだといけました! ありがとうございます!!」
「ね! 凄いですわよ! ロキシー!」
「魔法成功! おめ!!」
あ、そうなのか?
じゃあ、それ使って練習し、モンスターを倒すといい。
レベルアップしたら、他の魔法も使いやすくなるだろうから。そう言う意味でも、それがあってるだろう。
「はい! ありがとうございます! 頑張ります! はァァあ~~~♡♡♡!!!」
よしよし!
これで、ロキシーの武器は音武器でいいな。
じゃあ次だ!
「次は、シノンの武器にしよう。これだ」
「どうも! これもクラフト武器ですか? 音武器より銃っぽいですか」
ああ、それは狙撃銃だよ。
クラフト狙撃銃だ。
「え?」
このゲー……ううん! 世界のバトルでは、確かに銃で勝ちきるというのは難しい。
「ですね。耐性持ってたり、体力が高かったりするうえに」
「「「そもそも、銃の威力が低い!!」」」」
その通り。
さっきの音武器のように、魔法の属性を持った音波とかなら高威力にもなるが。
鉛玉を発射するだけじゃ、厳しいだろう。
なので!
「敵へ発射するのは、鉛玉じゃない。素材を詰め込んで撃つ! 多種多様攻撃!!
素材ショットだ!!」
「「「そ、素材ショット!?」」」
ああ、そうだ!
普通の鉛玉は、俺達のような高レべユーザーか、バレット・タイム。黒い暴風に、挑発撃ち。雷の加護でもない限り、意味はない。
だから、様々な属性の効果を持つ! 素材を弾にして放つことで!
睡眠・混乱・麻痺・斬撃など!
多種多様の攻撃を繰り出す!!
それが、クラフト狙撃銃だよ!!
「なるほど! 素材をぶつけることで威力を出し! 更に、追加効果で倒す! いいですわね!」
ああ。しかも、これも音武器を同じように魔法を込められるからな。
それでもっと威力を高めるといい!
素材に掛けると威力上がる魔法や、異なる反応するものもあるからな! 素材の事をいろいろ知れるはずだ!
「いいですわね! 素材と魔力の組み合わせ! 無限の力を得たようですわ! オーッホッホッホ!!!」
うん! めっちゃノリノリでいい感じ!
では、実際に使ってみよう。
「じゃ、素材を渡すんで。ロキシー」
「はい! モンスターを見つけます! ……発見! 東に100メートルに、猿モンスターの群れ! 数5!」
「OK! 狙い撃ちですわ! まずは、この混乱草で!」
おお、もうてきぱきと出来てる!
ロキシーもスムーズに探して、シノンも構えが自然!
めっちゃ相性良さそうだ。
という風に!
――BAN! BAN! BAN!!!
――ボワァ! ズバン! ドゴ! ブォォォオオオ!!! ボッガァァァ!!!
「「「「ぐえええ!!!」」」」
――猿モンスター全滅しました!!
「「「「「おおおお!!」」」」」
討伐は、大成功!!
うん! 数の多い相手を混乱させ、同士討ち!
一匹眠らせて! ヘッドショット!
魔法を込めて、爆破! 斬撃! 大破壊! めっちゃいい!!
問題なさそうだぜ! うむ!
「ええ! 最高ですわ! これなら魔法も使えるようになりそうですし! 嬉しいです! はァァあ~~~♡♡♡!!!」
「あ、シノンもそうなのか。じゃあ、ルマニも」
「あ、私は、使えます。はい」
「この子、コミュ障だけど優秀なんですよ」
「私たちの中では、希望の星ですね! ええ!」
「いや、その、魔法。一つしか。しかも、影魔法しか、できあんんでぇ。あああ~~~///」
へー! 影魔法いいじゃん!!
あ、教える奇襲決まったわ!!
「え?」
「本当はこのゲー……世界のバトルってさ、近づいての方が威力高いだろ? それを、近づかずにできる奇襲方法を教えよう」
ルマニの影魔法! 大活躍だぞ!
「マジで!?///」
マジマジ!
やることは簡単だ。そうだな。
「適当にモンスターを呼ぶか。敵予備の演奏~~~♪♪♪」
これで、敵を呼び~。あ!
――ドシンドシンドシン!!!
「ぐあああ」
でかい一つ目。
サイクロプスが来たな。
じゃ、寝ろ。~~~♪♪♪
「??? ぐわあああ~~~ZZZ」
よし!
「今おびき出して眠らせた。あいつを一撃で倒せる。それが」
影つなぎからの、奇襲だ!
「か、影つなぎ!? 知ってますけど、それでさ、サイクロプスを!? 一撃で!?」
ああ、普通は無理だが、やり方がある。
まず。狙うポイントは、尻か、背中か、首ということ。
前から攻めたら、バックアタック効果が付与しないので、意味がない。
だから絶対に後ろを攻める。
「ふむふむ」
次に、使う時の武器はこれ、音無しのナイフ。
「え、黒いナイフですか? でも、奇襲は剣とか斧とかの、パ、パワーある方がいいって」
それも間違いではないが、扱える? お前。
「ムーリー」
でしょ?
だから扱えるナイフ系。
あと、ナイフは確かにダメージ低いし、剣や斧の方が、正面から戦ったり、奇襲したり、防御したりと、幅広く使えるけど。
クリティカル出す確率と、奇襲におけるダメージUP効果は、断然ナイフの方が高い。
だから、奇襲専用。奇襲だけを考えれば、むしろナイフが最適。
正面から挑むな。襲われたら、魔法でも、煙幕でも、ボム出もいいから投げて逃げろ。
徹底して、逃げて、隠れて、隙を伺え。
奇襲だけで、殺せ!! ってのが、ナイフ特化の戦い方だ。
「そうなんだ!」
「それはまた、凄いですわねぇ。でも、私たちには合うかも。正面からとか、防御とか、難しいですし」
「かっこいい!!」
だろ? しかも、音無しのナイフは、影魔法による攻撃も上がる!
故に!
「音無しのナイフで、奇襲・クリティカル・影魔法強化! 最凶では???」
そういうことだ!
っさ、やってみて!
「は、はい! 影つなぎ! 奇襲ナイフ! えい!」
――ドス! クリティカル!!
「!? ぎゃあああ!!!」
――サイクロプス! 一撃死亡!!
「「「「「!!! おおお!!!」」」」」
よし! 大成功!!
一撃でサイクロプスはじけ飛び死亡!!
たくさんの素材を、ゲットだ!
「「「「「「すっげええええ!!!」」」」」
よくやったぜ! ええ!
「~~~♡♡♡!!! あ、ありがとうございましゅ! うへへ~~~♡♡♡///」
このほかにも、影魔法をしながら、爆破・炎上・破壊のエンチャントもできるので!
レベルアップしたらそれを模是て言ったら、もっと強くなるぞ!!
「すごい!」
「戦力大幅アップですわね!」
「うん! ロキシーで探して混乱、シノンで撃って、大物は私が影ナイフで仕留める! い、いけるかも!」
行けると思うぞ。マジで。
っで、そんな強くなった皆に朗報!
更に強くなるため、買い物をしよう!
「「「!! 買い物!!」」」
ああ、そうだ!
この街で売ってるものを買うのもいいが! 俺的には、これがおすすめ!
「えっと、鳴海会?」
「空間魔法で、広告ですか!? 凄い力の入れようって、おお!? このドレス綺麗!! わ! 指輪もセンスいい! ああああ~~~♡♡♡!!!」
「えっと、身につけた者のステータスUPに、魔法アップ! 防御UPにクリティカルUP!? すごい! 強くなれる商品! いっぱい!」
「「「うおおお!!!」」」
ここで、買おうぜ! 絶対強くなれるからよ!!
「「「そうしまーす! イエーーー!!!」」」
「あー、鳴海会か~。まァそうよね」
「鳴海会のチラシだー。下手な商人より、良いもの揃ってるしねえ~」
「この指輪、ネックレス! いいですわね~! あ、そういえば。確かお友達を紹介したら、キャッシュバックとプレゼント・キャンペーンしてるんでしたっけ」
「ピー。前代未聞のサービスだっピ。」
「新規開拓ってやつだろ? 客に客を紹介させるっつー。商魂たくましいよな。あのヤクザ商会」
それはそう。
この世界じゃ、まだない手法だろうな。
じゃけん、メナス、アラコ、ヴァラシー、ハーピー、芽衣子の欲しい物も買うぞぉぉお!!!
こっちの奥様にプレゼントバーゲンセールで、買いまくるぜ!! ええ!!
「「「「「「ヒャッホーーー!!! ヒダール愛してるぅぅう!!!」」」」」
俺も愛してるぜぇ! へへへ!!!
っという訳で!!
「買いましたよ~~~♡♡♡ へへへ///」
「美しくなれる上に、強くなれる! 最高ですわ~~~♡♡♡ はァァあ~~~♡♡♡!!!」
「すごい力を感じる! これやっべ♡! お♡!」
ロキシー、シノン、ルマニたちは!
それぞれ、攻撃・魔法力・防御力・スピード! クリティカルや、効果を高めるドレス! 指輪! ネックレス! 腕輪を買い! 装備!!
そうして!
「音武器! サーチ! 見つけた! 混乱魔法音波! 爆音波! 炎上音波に、冷凍! それ!!」
「「「「「!? ぎゃあああ!!!」」」」」
ロキシーが、音攻撃で敵を見つけ! 様々な魔法と音波で! 削り! 殺し!!
「そこ! 狙い撃ち! 電撃! 氷結! 爆破! 破壊! 斬撃! 混乱! 死ね!」
「「「「「ごっへえええ!!!」」」」」
そこを、シノンが! クラフト狙撃銃でカバーし! 殺しながら!
「残りは全員、影むすび! ナイフで、それ!!」
「「「「「ぐええええ!!!」」」」」
最後に残った奴らは! ルマニの、影むすび! からの奇襲・ナイフで!
全員・クリティカル! 皆殺しィィい!!!
ウイーーー!!!
っと、森のモンスターをぶっ飛ばし!! 森をバンバン進めまくり!!
昨日とはまるで違う! めちゃ強状態で!
魔女の学校へと、進めているのだよぉぉお!!!
フーーー!!!
「いや、もう本当にすごいです!! 私たちが、森で無双できるなんて! 夢みたい!!
しかも! レベルアップして、魔法も覚えられるなんて! わあああ~~~♡♡♡!!!」
「夢じゃないですわ! 現実! ヒダールさんたちのお陰ですわ~~~!!! おっほおおお~~~♡♡♡!!!」
「っほ、本当にありがとうございます! 強くなれて、魔法も覚えられて! 素材もゲット!! 全部、ヒダールさんたちのお陰です! ふひ///」
「「「是非! 学校へ来てくださいね!! お礼しますから!!!」」」
ああ、楽しみにしてるよ!!
ただ、無茶はしない事。
休みと、警戒。無理そうなら俺らにも、頼る事! いいねぇ?
「「「はーい!!」」」
よし! じゃあ、進んでいこう。
っという訳で、順調に進んでいるぜ!
っくっくっく! いい感じだなァ!
ああ、落ちこぼれと言ってたロキシーたちを、森で無双できるまで育て、魔法を覚えさせ! 稼ぐ方法も伝授した!!
これを知って、魔女の教師たちは! はたして、どれほどのお礼をしてくれるか!
楽しみだね~!!(悪人顔)
っと、思いながら!
ロキシーたちのモンスターがりを見守りつつ!
森をドンドン! 進んでいると!!
「! 待って! 東北から何かくる! これは……!!! 下がって!!」
「「!!」」
なにかロキシーが発見し! 警戒!!
そして、皆が見る! 東北の方角から!!
「!! GGGGGAAAAA!!!」
「「「!! 悪霊だあああ!!! わあああ!!!」」」
「!!」
黒い闇のような、悪霊!
出たァァあ!!!