3-1! 白沢茜、やっとログインできる! シーズン1の最終決戦! 開始日!!
「やっと! やっと! ログインできる!!」
今日の大イベント!
ついに始まる、PKとの大戦争!!!
昨日は、桃、唯と盛り上がり! 楽しみにしすぎて、寝付けなくて! 結構寝坊して、大急ぎで準備した!!!
イベントには、間に合うとは思うけど!!
早く入りたいいい!!!
ああああああ!!!
「っしゃァ! 入れたァァあ!!!」
・茜
ごめん! どこで待ち合わせ?
・桃
おっそーい! 始まりの街の、レストラン! 青いドラゴン亭だよ!!
皆、イベントに向けて集まってるからね! 町中のレストランで、バフ盛り盛りメニューを食べてるから! 早く来て!!
・唯
メニュー先に頼んどくわね。何か、希望ある?
・茜
おまかせで! あ、でも、サンドイッチは欲しいかも!
・桃&唯
オッケー!!
よし! 合流場所把握!!
サイバー・ビーム流で、ひとっ飛び!
うん! この技は、攻撃だけでなく、移動にも便利なんだ!
編み出してくれた人たちに感謝! 早速移動しよう!!
っという訳で!
「サイバー・ビーム流! 発動! とう!!」
私は、魔法使いのとんがり帽子&スカートの姿で、復興された街の壁を登り!
そのまま、屋根を飛ぶ!!!
ヒューーー!!!
「ああ、気持ちいい!!! 光になって飛ぶの、最高ぉぉお!!! おおお~~~♡♡♡」
肌に感じる風と、遠くまで続いている森と、PKアジトの岩山!
それを見ながら、飛ぶのは、マジで気持ちいい!!
イエーーー!!!
「らっしゃい! らっしゃい! 安いよ安いよ!!!」
『はい、ありがとうございます! はい、いらっしゃいませ!』
「わっせわっせ! わっせわっせ!」
『今日は冒険者多くて、売れるなァ!』
「稼ぎ時だぞ!! 在庫売りまくれ!!」
『ヒューーー!!!』
あ、下の方の街も、めっちゃ繁盛してる!!
うん! 復興された建物で、多くのNPCが忙しそうに駆け回り!
今日はやけにプレイヤーが多いし、儲けもすごい!! って、喜んでるな!
可愛い!! へへ!!
「まだかな?」
『まだまだ』
「あー、楽しみすぎてたまんねぇ!!」
『俺、あんまり眠れなかったよ! 楽しみすぎて!』
「俺も!」
『私も!』
「俺なんか、昨日から起きてるぜ!」
「いや、寝ろやWWW」
「ファーーーWWW」
こっちは、プレイヤーたちだ!
うん! イベントを今か今かと待って、めっちゃワクワクしながら!
アイテム買ったり、料理食べたり! 銃を磨いたりしてる!
そんなプレイヤーたちが、300人を優に超えてる!!
えっと、システムで見ると…ご、500人!?
え、200人も増てえたの!? ひゃあああ!!!
ああ、凄いなァ!
これが、この前まで、300人切りかけてたゲームとは思えないよ!
……うんそうだね。
まだ、全然人も足りないけど、全盛期には程遠いけど。でも。
この景色を見たら! 皆で、楽しみにしてるっていう、この景色を見たら!
私の知ってる、あのワクワク! ドキドキ! するような!
始まったばかりで、全てに感動できた! あの、ファンタジア・エルドーンが!
やっと少しは、返ってきた!
そう感じるな! あああ~~~♡♡♡!!!
っと、懐かしいような、心が温かくなるような、そんな感情を覚えながら。
私は、青いドラゴン亭へ。ふわりっと、降り立った!!!
よし!!
「ごめんごめん! おまたせぇぇえ!!!」
「こっちだよ! 茜! 早く食べよ!」
「もう料理着てるから、一緒に食べましょ!」
「わーい!!」
カランカランと扉を開けて中に入り、桃と唯に謝罪。
チャイナドレスの桃は、プンプン怒っていたが。剣と鎧の唯がとりなしてくれて、許してくれた。
ほんとうに、ごめんね! じゃ、食事といこう!!!
じゃ、いただきまーす!!!
おいしそぉぉお~~~♡♡♡ はむ! パクパク! うん! 旨い!!!
「はむ! はむ! うむうむ! 美味しい!!! このサンドイッチいい感じ!!」
「ステーキも美味しい! めっちゃ高いだけあって、肉って感じ!! サイコー!!」
「それ、ドラゴン・ステーキね。10万ゴールドもするから、美味しいはずよ。ん! このピザもうっま! トロトロチーズが、たまんない! あああ~~~♡♡♡!!!」
うん! 美味しい! 美味しい!!
店のテーブル、いっぱいにある! ピザ! スパゲッティ! ステーキ! グラタン! 串焼き! 丸焼き肉! 魚のフライ!
ぜーんぶ食べて、ご満悦!!! フーーー!!!
これだけ美味しい味を感じれて、カロリー0はありがたい!!!
でも、あんまりやり過ぎると、マジでお腹減りすぎて、倒れそうになるから、そこは注意!!!
最悪、ゲームから強制ログアウトされて、料理食べるまで、ログインできなくなるからな!
VRするなら、食事・トイレ・睡眠!
きちんと守ろう!!
イエーーー!!!
って、お!
「わ! 凄い能力上がってる! パワー、スピード、ガード、運、クリティカル率、魔法ガード! ガンガン上がってく!」
「「「わあああ!!!」」」
うん! 全員強化・完了!!!
これなら、めっちゃ有利に戦えるね!! へへ!!!
「うん! すごくパワーアップしてる! これなら負けないよ!!」
「そうね。っで、皆はどう攻める?」
ん。そうだねぇ。
「私は最初、いつも通りかな。サイバー・ビーム流使わずに、魔法で攻めていきたいかも」
移動で早速使てるけど、イベント戦中は、セーブしたい。
ここぞという所で、使ってこそだからね。ええ。
「私は、最初からガンガン行くよ~☆ 使えたら、サイバー・ビーム流も使うし! その進化系! 『番犬・サイバー・ビーム流』も、初披露! 使っちゃうね! へへへ!!!」
「私もそうね。最初から、守護霊・パワー流使うでしょう。なんなら、『奥の手』も解禁してもいいかも」
ああ、桃や唯はそうでしょうね。
能力を解放する方が、圧倒的に強いし。
その上、何段階か覚醒できるもんなァ。
いいなァー。変身や奥の手があるって。
私も、何か欲しかった……。
「え、茜にもあるじゃん。サイバー・ビーム流と、魔法・サイバー・ビーム流」
それはそうだけど。二人みたいに、ド派手な変化がいないからさァ。
何か地味じゃん。
「「ええ……」」
私も欲しいよ~。ド派手な変身! 覚醒!!!
「そう言われても、私はサイバー・ビーム流使って、番犬も使ってたら、そうなっただけだし」
「私も。守護霊・パワー流使ってたら、『奥の手』が生えてきたってことだしねぇ。職業の違いかしら?」
っけ! いいもん! いいもん!
私が、一番レベル高いからね! ゴリ押す!!!
高レベル魔法使いの、実力!
見とけよ! 見とけよぉ!!!
「そうそう! ごり押しが一番いいって!」
「えー、そうかなァ?」
「「「ははは!!!」」」
……あ、そういえば。
何もなかったで思い出した。
「ねぇねぇ。たしか、チャリン・スキーさんとのバトルで勝っても、特に何もなかったよね」
「ん? ああ、あれね! 楽しかったけど、何もなかったね」
「そうね。錬成された武器の荒らしと戦うのは、面白かったわ。勝っても特に何もくれなかったけど」
そうなのだ。
実は、あのPKアジトへの潜入・ゲームの後!
潜入していた人たちからの情報で、チャリン・スキーさんと決闘したら、強くなれるんじゃないかって話が出て。
それで、実際に戦ったのよね。
バトル自体は、かなり面白かった!!
銀行の地下をバトル・フィールドにして、チャリン・スキーさんと、1VS1!!!
何でも使える自由ルールで、チャリンさんは、合成した多くの武器を、自由自在に操ってきてさ!
空間を埋め尽くす、剣、槍、弓、ナイフ、大剣、銃、鞭、斧が、竜巻のように飛んでくる!
めっちゃスリリングなバトルで、面白かった!!!
あの後も、何度か挑戦するくらいには! 良かったよ! へへ!!!
……まァ、勝利しても特に何もなかったけど。
あれって、結局何だったんだろう???
「本当ね。でも、なんかイベント中にあるかもって話はあったような?」
え、そうなの?
「桃が言ってるのは、伝次郎って人が見た奴ね。その人が、一番初めにチャリン・スキー戦をクリアしたんだけど。その時に、『チャリン・スキーの心境が変化した。フラグが立ちました』って、メッセージが出たって! そう、スクショを上げてたのよ」
へー、そうだったんだ! 解説サンキュー・唯!
それじゃ、別ルートがあるのかね?
「そういう意味でも気になるわね!!」
「「うんうん!!」」
と、盛り上がっていると!!
――そろそろ、イベントが始まります! 参加者は、準備をお願いします!
「「「!!!」」」
いよいよ、イベント開始!!!
PKとの、大戦争に臨むのであった!!!