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16-3 ニューヨークの早朝。とある巨大ビルの社長室で、椅子に座る。坂本翔平


(ふむ。とても広い部屋だ。金はあるんだな)


 ああ、とてもデカく、趣味の悪い部屋だ。


 床の真っ赤な絨毯に、天井のシャンデリアはまだいいが。


 壁を埋め尽くす、自画像。そして、『もしも自分が選挙に出たらを想像して作ってる選挙ポスター』や、『大統領になる自分』『アメリカを率いる自分』『世界のリーダーになった自分』という妄想を描いた絵と、ポスターが、きもい(直球)。


 そんな、悪趣味すぎる社長室。


 『アーサー・タワーズ・キングダム』という、不動産会社のビル!


 その最上階にある、社長室だ。


 うん。もう分かるかもしれんが言っとこう。


 俺の命を狙った、ニューヨークの不動産王。そいつの会社である。


 そして!


「ふっふっふ! よくぞ来た! 坂本翔平! お前が、我が軍門に下り! 全ての技術を私に捧げる! この時を待っていたよ! ふははは!!!」


 目の前で、ふざけたことを言っている。この白髪クソ爺が。


 不動産王・アーサー・タワーズだ。


 実は、あの暗殺・フィーバーの後、やることをやってこいつの所に来たんだよ。


 アポなしでの訪問だったが、受付の子がすぐに対応してくれて。


 すんなり入れたわけだ。


 っで。


「ふははは!!! 勝ったァァあ!!! 世界を変える技術を、私は得た!! 世界の王に、私は選ばれた! 自分で選んだのだ!!! フーーー!!!」


 会ってみた本人は、勝ち誇ったドヤ顔で、妄想を垂れ流していると。


 うん。全然事実を把握してないな。良かった。


 これは本気で、マフィアどもが何とかし。俺が降参にきた。そう思ってるね。


 まァ、全然違うんですけども(失笑)。


 ここに来た理由は、『特等席で最高のショーを見たかった』からんだよなァ。


 もっと言うと。


 ――ドカドカドカ!!!


「ん? 誰だ! 騒がしい! 世界皇帝の部屋と知っての狼藉か! 殺せぇぇえ!!!」


「FBIだ!! 手を頭の上に乗せろ! 撃ち殺すぞ!!」


「アーサー・タワーズ! お前を逮捕する!!」


「ひざまずけぇぇえ!!!」


「!? ワッツ!?」


 !! これだよ! これ!!


 不動産王・アーサー・タワーズの逮捕劇!!


 これが、生で! 現場で、見たかったんだよぉぉお!!!


 フーーー!!!(大興奮)


「ば、馬鹿を言うな! なんで私を逮捕!? ありえない!!」


 さァ、試合開始です!! カーン!


 まずは、アーサー・タワーズ! 反論!!


 顔を真っ赤にして、猿のようだ!!


 血圧が上がっていくぅぅう!!! ヒューーー!!!


「往生際が悪いぞ! アーサー・タワーズ! 証拠は全てある!! お前が

そこにいる坂本翔平氏の暗殺を指示し! お前の部下である5名の役員が、マフィアに依頼! 

しかし、出世争いの5人は、自分以外の役員も殺す様に指示し! その影響で、5名全員が重症!」


「マフィアは、依頼人を狙われた報復で殺し合い! 全員死亡! 

ビル破壊、港全滅、その他店舗・企業大破壊のすさまじい抗争で、民間人の被害が0というのが信じられない! 未曾有の大事件を起こしたってことはな!!!」


「……は!?」


 な、なんだってぇぇえ!!!(棒)


「そ、そんな訳があるかァ! ね、捏造だ! 訴えるぞ!!」


「いいですよ。こちらには、全ての証拠・証言があるので。なんなら、今まであなたが行なってきた、悪事の証拠・証言もね」


「!?!? ふぁ!?!?」


 そう言いつつ。


 FBIの一人が、テレビをつけ、ニュース番組にする。


 それを見ると!


「あのマフィア全滅・広範囲破壊事件で、重症だったアーサー・タワーズ・キングダムの役員5名が、FBIに自首しました! これらすべての黒幕は、社長であるアーサー・タワーズであるとし! 今まで他に行った悪事に関する証拠と証言をすると、FBI長官が発表がありました!」


「!?!? はあああ!?!?」


「あ、今ニュースです! 5人の役員たちが、FBIの取材に答えた映像データを放送してOKということで! 放送いたします! どうぞ!」


『はい。はい。そうです。私は、役員のマーチェルズです。社長、アーサー・タワーズの指示で、マフィアと連絡を取り、今回の大量虐殺をさせられました。証拠の金の動きと、会話の録音・記録。そのほか、社長が会社の金を横領してる証拠と、何人かのライバル企業への妨害。殺人を下証拠があります。これです』


「!?!? ふぁぁあ!?!?」


 5人が、自首し! 自供と証拠を提出している映像が! 流れたのである!!


 これはゲームセット! 決まったね!


 試合終了ですわ! カンカンカーン!!!


 っと、言う風に!


 やり遂げましたよ、ええ!


 うん。数時間前に行った、マフィア・大虐殺の後!


 俺は、アーサー・タワーズの指示を受けて、マフィアを動かした5人の役員もとにワープし!


 ボコボコにしたのである。


 ああ、シンプルだろ?

 

 でも、それが一番効果的なんだわ。


 実際、家、億ション、筋トレジム、マリファナ・パーティー、高級クラブにいた奴らを、ぼこぼこにし。止めてくる仲間や友人もボコボコにして、血管と神経と骨を弄れば、心はすぐ折れた。


 あとは、ご覧の通りである。


 うん。いきなり知らない奴……バリア・システム・魔法で、顔、性別、骨格、体系が全部変化して見える俺……に襲撃されて、本来ならマフィアに助けを求めたいが、そのマフィア、もう死んでるからなァ。


 他に裏社会に伝手があれば、それをたどろうとしたかもしれんが、それもなかったり。


 もしくは、運ばれた病院先に警察が来て『他の役員の方が、あなたとアーサー・タワーズの犯罪を供述しました』と言われたら、選択の余地はない。


 自分も、証言・証拠提供し、罪を軽くするしかないのだ。


 だから、ニュースで見る通り。べらべらと歌っているのである。


 テレビでは、今回の俺を襲う事件のほか。ライバル企業を妨害し、土地の所有者を殺したり、誘拐で脅したりなどの悪事が、放送されていた。


 んで。


「あ、あの恩知らずどもが!! 誰が役員にしてやったと! うおおお!!!」


「観念しろ!」


「ぐわあああ!!! 放せ! 放せ! これは夢だ! 私は、大統領! 世界のリーダーになる男だぞ!! んおおおお~~~!!!」


「9時35分! 逮捕!!(ガチャ!!)」


「!!! あああ~~~!!! ~~~!!! ~~~!!!」


 騒ぐ王だったが、その抵抗はむなしく。あっさりと、逮捕された。


 いやァ、実にいいショーだった。実に笑えたよ! ええ!


 特等席で見えて良かった! じゃ!


「!? ぐ、あ!?」


 カーテンコールといこう。


「? おい、どうした?」


「なんだ、抵抗の次は演技か? 騙されん――バタン!! ……え!?」


「!? いや、演技じゃない! 泡を吹いてる! 息をしてない! おい、しっかりしろ! おい!」


「こちらFBI! 容疑者アーサー・タワーズが心臓を抑えて倒れた! 心臓発作だ!」


「医者を! 誰か医者を!」


「メディィィック!!!」


 ブラボー、アーサー・タワーズ。


 実にいい終わり方だった。パチパチ。


 お前の罪は暴かれ、会社は倒産。


 役員も、当分は塀の中。いつ死んでもおかしくない!


 そして、全ての元凶は、心臓発作で死亡!!


 俺を邪魔する勢力は、ここに一掃されたのだッッッ!!!


 ヒューーー!!!


 ああ、これで今日も安心して、業務に集中できる。


 むしろ、今回のマフィア殲滅に、脅し! お前の暗殺の経験で! より良いゲームを作れそうだよ!!


 だからありがとう。心置きなく死ね。

 

 っと、そう感謝を内心述べた俺は、FBIに簡単な事情を話し、即自由の身。


 皆が待つ、ワシントン州ジョンドウ村へ! 帰ったのであった。


 ふふふ~~~ん♪♪♪

 


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