11-6 Vチューバー赤山姫乃、坂本翔平に救われる!!
「う、訴えるって、どういう?」
そう聞くと、弁護士のマイケルさんが資料を開き。
「実はですね。ゼニゲバを調べると、いろいろと問題が出てきましてね。あなたたちや、多くの社員への給料未払いとか、別のスタッフによる横領。パワハラ。クソゲーであることを黙っての、ゲームプレイ指示などの証拠が、ザクザク出てきたんです」
「その中には、あなた方が自由にVチューバーをやめられない、違法契約もありました」
「「「え!?」」」
っと、説明してくれたんです!!
って、え! そんなことが!?
マジで!?
「ええ。事実です。故に、訴えましょう! 給料未払いと、パワハラ、詐欺の片棒を知らないうちに担がされたとして!」
「証拠は確実にあるので! 勝って、ゼニゲバに大ダメージを与え、契約解消で再起を図れるようにするんです!」
な、なるほど……。
「……確かに、思い当たる節はあるかも。ってか、それじゃあ、あのクソゲー配信も、会社は詐欺を行うと意思で、プレイさせて。下手すりゃ2作目の機械トラブルも、最初にプレイしてたらクソゲーってわかるから、機械トラブルを起こさせた可能性あるわね。これ」
え、マジで!?
あ、そういうこと!?
あれって仕組まれてたの!? ガチで!?
「その可能性は高いと思います。私も、上から物凄い量の、それこそ、業界でもありえない量のギャルゲー・シナリオ書いてこいと要求があって、半分しかできなかったんですが。すると、『出来てないじゃん! 契約違反だ! 首だ! クビ!』て、追い出されて。シナリオ分どころか、あとで払うはずだったVの描き料も、もらってませんし」
「「「!? はあああ!?!?」」」
え、桃華ママにも払ってないのかよ!!
私たちには、『退職分は払った! そうでないと、警察がうるさいからなァ!』みたいなこと言ってましたよ!
あの糞社長!! いや、犯罪者!!
「当然もらってません。ここに転職するまで、無給でした」
「最悪ね」
「クソじゃん」
ほんとだよ。
これは、訴えるべき!!
桃華ママと、そして私たちのために!!(確信)
綾香さんもそう思うよね!
「ええ。そうね。(訴えて勝てれば、慰謝料がっぽりもらえそうだし)でも、仕事内容について、もうちょっとお話を聞きたいですね。
つまり、裁判で勝った後。私たちは、転生Vチューバーとして、再デビューを?」
「ああ、その通り。転生という形でデビューしてもらう。配信内容は、基本自由(俺よくわからんし)だが、事業内容的にファンタジア・エルドーンの最新シーズンや、新ミニゲーム追加の時には、プレイ・実況してもらう(詳しい幸太郎も、それが良いといってたし)」
なるほど。
確かに、皆が注目する新シーズンや、新ミニゲーム登場で配信するのは、良さそうですね!
ファンタジア・エルドーンは、ゲームをアピールでき!
私たちは、再生回数に、視聴者を稼げる!
いい手です!!
「なるほど。基本自由で、ファンタジア・エルドーンに合わせる。了解です。
(つまり、配信=就業時間も自由にできる。ここら辺は、変に縛らないのね。良かったわ)
では、もう一つ。三国ファンタジアでは、将来的なVチューバー事務所設立を行うようですが、どのくらいを目処に発足を?」
「……」
あ、これ聞いちゃダメな質問だった?
坂本プロデューサー。めっちゃ難しい顔してるけど。
「……そうですね……ぶっちゃけて言いますと、未定です。これは、わが社の社長。三国幸太郎が本腰を入れているプロジェクトで、私はそこまで関知していないので」
「「「え」」」
あ、そうなんですか?
「はい。そうです。っが、何度か話はしていて、『シーズン3が終わってから』というのは決まっているので、終わってからの状況次第ですね」
あー、まァ今やってますもんね。シーズン3。
世界的に注目されて、大人気で。
「ええ、ありがたいことに。っで、なぜ状況次第化というと。社長のファンタジア・エルドーンの次シーズン開発状況に応じては、とてもVチューバー事務所設立に移れない可能性があるからです」
「なにしろ、半年放置の前科がありますから」
「「「あー」」」
ありましたね。そう言えば。
ユーザー300万人のゲームが、300人になった大事件。
っで、それを建て直してるのが、坂本プロデューサーで、既に40万近くになってると。
……本当に優秀なプロデューサーなんだなァ。
ほえーーー。
「なるほど。では、Vチューバー事務所設立は、未確定と」
そう、ちょっと残念そうに聞いた、綾香さんの言葉に。
「いえ、時期は未確定ですが、必ず設立します」
坂本プロデューサーは、力強く断言した。
絶対に作るとって、え?
「あれ? 状況によっては無理なんじゃ」
「ええ、三国社長はね。椅子に縛り付けてでも、軟禁しても、作らせます」
(((こわ)))
「しかし、そうなるとミニゲームや、彼の作る世界観を共有し、イベントやシステムを作る私が暇になるので」
「私が、総指揮をとってVチューバー事務所を設立します」
「なので、具体的な時期は不明だが、シーズン3の終わり後には、皆さんをVチューバーとしてデビューさせることになりますね」
「「「!!! なるほど!!」」」
そっか。じゃあ、社長か坂本プロデューサーどちらかの主導で、シーズン3の後くらいには。
Vチューバー事業発足は、決定なんだ!
「そうなりますね」
「なるほど。理解しました。では、その間のお給料は?」
「そうですね。まず、Vチューバー事務所設立までは、ゲーム配信者として、ゲームをプレイし。配信。特に、チャンピオン・ウオーズからのウイニング・ショーで稼ぐことを強く勧めます」
「いざVチューバー・再デビューという時のために、配信練習になりますし。ウイニング・ショーは、かなり稼げますから」
「「「あー」」」
それはそう。
練習大事。お金も大事。
はっきり分かるね。ええ!
「後、ゲーム配信する際は、私がVとしての絵をかいて! それに合うキャラを作る感じで、プレイするよ!
その方が、Vチューバー事務所設立した後も、すんなりVデビューできるからね!」
なるほどー!
桃華ママ、ありがと~~~!!!
「しかし、Vチューバーはもうやめたいという場合でも、OKです。別の仕事を用意するので、そっちで給料が発生します。詳しくは」
「はい、こちらのリストをどうぞ。三国ファンタジアでの仕事一覧と、発生給料です。あと、別の仕事をしたい場合は、三国ファンタジアや、坂本プロデューサー、そして私の伝手で働き口を用意できるので! 遠慮せずどうぞ!」
おお、凄いですね!
いたせりつくせりです!!
「すごいですね。演者に、そこまでしてくれるんですか」
(え、給料たっか!! それに、いろんな保証ついてるじゃん!!)
(てか、普通にゼニゲバより、めっちゃ私たちの事考えてくれてるじゃん!! めっちゃ好き!!!)
「ええ。でも、Vチューバーとしてデビューしてくれた方が、良いっちゃいいですね。あなた方の復活のために、新しいチャンピオン・ウオーズを用意していますから」
「「「!?!?」」」
え、そうなんですか!?
「そうなんです。うちの社長が、Vチューバー大好きでしてね。是非、ゲーム配信のうちからバズらせて、再ブレイクに協力したいと。
無論、その前に何度かファンタジア・エルドーンや、チャンピオン・ウオーズを練習して、ある程度の動きを理解してからになりますが」
!! 新しいチャンピオン・ウオーズ! 再ブレイク!!!
確かに、全世界で注目されている、チャンピオン・ウオーズ! ウイニング・ショー!
それの新しいモードを遊べたら! 注目度はすごくなる!
勝ってウイニング・ショーもできれば、更に倍!!
配信者としても、今後のVチューバー・再デビューとしても! 美味しすぎる!!!
これを逃すのは、できない!!
だから!
「分かりました! 訴えます! ゼニゲバを訴えて、会社を辞めて! 三国ファンタジアさんで! まずは、配信者から! お世話になります!」
もう一度、Vチューバーをさせてください!
お願いします!!
「そうですね。私の方も、Vチューバー。再デビューの方で。まずは、配信者から始めます」
「私もー! 訴え配信Vチューバーで、おにゃにゃしまーす!!」
気づけば、全員が訴訟を決定!
将来的ではあるが、三国ファンタジアの専門Vチューバーとして、再デビューを選んだのでした!!
「分かりました。っでは、ゼニゲバを訴えるために」
「はい! 手続きをしましょう。具体的には書類に目を通して……」
「「「ふむふむ!」」」
そして、その後はマイケルさんの説明を聞き、書類に名前を書いて、手続き!
自由になるためにも、ゼニゲバを訴えたのです!!!
そうして!
――雑誌
・ゼニゲバを訴えた、元Vチューバーたち! 有り余る証拠で、余裕の勝訴!
――雑誌
・ゼニゲバが、給料未払い、詐欺、パワハラなどを認め! 多額の和解金を支払うことに!
――新聞
・ゼニゲバ、大ダメージ!! ゲーム作れる所じゃない!!
――動画&掲示板
・残当
・ざまァああ
・m9(^Д^)プギャー!!
・クソゲー詐欺するから、こうなるやで
・反省しろ! オラッッッ!!!
・ロード・オブ・軍隊蟻を売る前の八幡信二
「今世紀最高の神ゲー! 皆、絶対に買う!!」
ロード・オブ・軍隊蟻が、爆死した八幡信二
「客が買わないのが悪いよ! 客がァァあ!!!」
クソゲーと知ってて、意図的に宣伝せず、販売したのがばれた八幡信二
「それがなんだっていうんですか? 法には触れてませんよね? 所詮この世は売った者勝ち! 金出して買えや! クソ客どもが!」
上の事が詐欺罪に当たり、しかも、給料未払い、パワハラ、違法契約がばれて、訴えられ。敗訴! 株価暴落の八幡信二
「あああああ!!! ああああ!!! ああああ~~~!!!」「う〇こう〇こう〇こう〇こ!!! ああああ~~~!!!」「スカンピィィいーーーンンン!!! ほっげえええ~~~!!!」
・草
・草
・ファーーーWWW
・発狂してて草
・WWWWW
うん! SNSや、世間で大きく取り上げられているように!!
私たちが、あっさり勝訴!
イエーーー!!!
ほんと、坂本プロデューサーや、弁護士さんの言う通り! 楽勝で勝利だった!!
おかげで、和解金というか、慰謝料というかとりあえず、凄い額のお金を! 私たちや、桃華ママももらって、契約も破棄!
晴れて自由の身となったのです!!!
故に!
「!!! よっしゃあああ! 勝ったァァあ!!! 今回も優勝! あたしら、最強ぉぉお!!! HHHHHUUUU!!!」
「うおおお!!! 勝ちきったァァあ!!! しゃあああ!!! やってやったわよ! あんたたちィ! あたしを褒めろぉ!! ヒューーー!!! そして、三奈、ナイス・カバー! そして、姫乃もナイス!! 最後マジでいい動き! 助かった!!!」
「ええ、綾香さんも、ナイス・ガードでした! 三奈も突撃&カバーすごかったよ! 流石!」
「「へへへ!!! イエーーー!!!」」
「それじゃ、皆ァァあ!! ウイニング・ショー! 始まるわよぉぉお!!!」
――コメント
・うおおお!!!
・優勝だァァあ!!!
・ウイニング・ショーの時間だァァあ!!!
・ヒューーー!!!
・姫乃動きナイス!
・たしかに良かった!
・フィニッシュ最高!!
・良き!!
・綾香も粘り強い守り良き!
・三奈も、突撃よかったぞぉぉお!!!
・フーーー!!!
・この三人、伸びたなァ!!
・マジでうまくなってて草
・数日前まで、即死んでたのに、立派になって
・これは、もしかするかもしれんね! ええ!
・姫乃たちしか勝たん!!
・綾香最強ぉぉお!!!
・三奈! 三奈! 三奈ァァあ!!!
・HHHHHUUUUUーーー!!!
私たちは! 坂本プロデューサーが言っていた通り! まずは、ファンタジア・エルドーンの配信者としてデビュー!
新しいチャンピオン・ウオーズのモードが公表されるまで、いつものチャンピオン・ウオーズを遊び! 練習をしまくり!!!
うん! 数週間の間でしたが、勝ったり、負けたり、ウイニング・ショーしたり!
ファンタジア・エルドーンも、シーズン1~2までのストーリーをクリアして、レベルも上げて!
プレイヤー領地開発で、NPCやアイテムをそろえ! ウイニング・ショーを盛り上げ!
そうして!
「「「~~~♡♡♡ ~~~♪♪♪ ~~~!!!」」」
――コメント
・うおおおお!!!
・サイコぉぉお!!! ヒューーー!!!
・いいぞぉ!! 姫乃!!
・みーな! おい! みーな! おい!
・セクシー! セクシー! セクシー! 綾香ァァあ!!!
・ウイーーー!!!
っと、ファンを増やして、盛り上げて!
腕を磨いていったのでした!!!
うん! けっこうチャンピオン・ウオーズの勝ち方も、把握出来てきたし!
これなら、新しいチャンピオン・ウオーズのモードが来ても大丈夫!
優勝して見せますよ!!
ヒューーー!!!
って、思っていたら!!
――ゲームマスター・ディエゴから、重大発表です。
「「「!!!」」」
そう、開始の合図!!
新しいチャンピオン・ウオーズのモードが、始まることを!
ゲーム内メッセージで、告げられたのでした!!!
うおおおお!!!