10-11 坂本翔平「Vチューバーって何?」 幸太郎「!! シュバババ! 教えよう!(偏見を多く含みます)」
――ピピピ! 幸太郎から電話です!
「しょ、翔平! ニュース見たよな!?」
ああ、見たよ。
Vチューバーを使って、潰しに来るみたいだな。
「そうだよ! ああ、どうしよう! マジでヤバイ!!」
うん? そうか?
最新ゲームとかならまだしも、配信者であるVチューバーが、そこまで脅威になるかね??
「脅威だよ! Vチューバーは! だからうちも、Vチューバー・事務所作ろう!」
(あ、こいつ。うちの会社にVチューバー事務所作りたいだけだな)
ふむ。そうか。Vチューバー事務所か。
作った場合、どういう活動を?
「まァ、ゲーム配信だね」
それは、ファンタジア・エルドーンで?
「いや、ファンタジア・エルドーンでは、まだしない。まず初めは、コンシューマー・ゲームからだ」
え、なぜ?
「そうしないと、Vの存在感・設定・世界観を、視聴者に理解してもらえないからだ」
「Vチューバーの面白さは、Vの顔と体。ゲーム画面。そして、Vの反応と視聴者の掛け合いから生まれる!(偏見と独断を含みます)」
「そのため、初めの紹介や! ゲームプレイでのリアクション、プレイスキルなどで! どういうキャラか覚えてもらうというのは、めちゃくちゃ重要なんだ」
「なぜなら、ゲームを目当てに人を呼ぶんじゃなくて、Vチューバーを目当てに人を呼ぶのが目的だからな(偏見と独断を含みます)」
あー、そういうことか。
ゲームをプレイして、ゲームの宣伝をするんじゃなくて。『ゲームをしているVチューバーを、見に来るファンを増やすのが目的』ってことね。
「そうだ。故に、Vチューバーは様々なゲームをプレイし、その反応やスキルを見せ! いろんな業界・ジャンルから、ファンを増やしていく必要がある」
「そのため、様々なゲームに触れていく必要があり! それには、ゲーム会社が出す、新作をやるのが一番いい!!」
「なぜなら、『新しいゲームで注目が高く! プレイすれば、視聴者は多くなる=ファンになる確率が増える』から!」
「それにより、新しいゲームをプレイしての、リアクションを見せて! 既存のファンを楽しませつつ! 新規ファンの獲得を目指すのが、一番の目的であり!」
「ゲームの宣伝・告知は、二次効果にすぎない!!(独断と偏見を含みます)」
「その理由から、ファンタジア・エルドーンをずっとプレイするより! 新作ゲームをやりながら、時折ファンタジア・エルドーンをプレイ!」
「特に、新シーズン頃にプレイして、ゲームの告知・宣伝をする方が、新しいユーザー確保につながると思う!!」
「だから、初めはファンタジア・エルドーンではなく! コンシューマー・ゲームや、一部のPCゲームをするべきなのだ!!! 特に新作をな!!」
なるほど、なんとなくわかった。
じゃあ、うちがVチューバー事務所を作って、ライバーにプレイさせるなら、新作のコンシューマー・ゲームになると。
「その通り! 新作の宣伝にもなるぞ!」
そうだな。ファンタジア・エルドーンから、そっちの新作に人が移る危険もあるな。
「あ」
それが俺の懸念だ。
今、ファンタジア・エルドーンと株式会社・ゼニゲバ、八幡信二と戦っているときに。
新しいコンシューマー・ゲームを出して、そっちに客を分散させるのは愚策だと思う。
客という名のパワーは、一点に集中すべきだ。
戦力分散は、危険すぎる。
「ぐぬぬ……!!!」
よって、俺はVチューバー事務所計画はやめるべきだと思うが……新作ゲームをするのには、反対ではない。
「え?」
新作をやろうぜ! ファンタジア・エルドーンの中で!
もっと言えば、ゼニゲバのゲーム発表するゲームと、同じジャンルのゲームを!
ファンタジア・エルドーンの中で出来るようにし!
ゼニゲバの客を、ファンタジア・エルドーンに奪うのサァァあ!!!
「!?!? ええええ!?!?」
そういうことで!
俺たちは、ゼニゲバにかぶせる!
新作ミニゲームの開発を、始めたのであった!!!