8話:子供誕生と太陽光発電事業
SM電機は、予想される能力の5倍の大きな設備を作ってくれることになり、9月末完成と予定した。この計画を聞きつけた、多くの報道機関、新聞、テレビ、ラジオ局が取材に訪れて取材料金をもらった。また、宣伝効果も期待した。9月には、工業団地の機械メーカーから、この近くを流れる川で小水力発電の実験装置の話が持ち上がった。
やがて、大きな蓄電装置が完成して風力発電と太陽光発電での余剰電力をため始めた。予想通り工場で使う電力は、全て、賄うことが出来、夜の風力発電は、そのまま蓄電装置に科加えることが出来た。この結果を見て、その後、12社の中小機械メーカーが個性的な風力発電装置を敷地内に設置することになり発電量が増えていった。
こうして電力の供給量の方が使用量を超えるようになった。その電力を工業団地から近くの公的施設、公民館、役所、警察署でも使ってもらえるように配線する事により電気料金をもらえるようになった。風力発電の騒音問題も工業団地で、住宅地から離れていたために、問題になることはない。
作業員も耳当てを使って身体に害が及ばない様の気をつけていた。それ以外で一番コストがかかるのは、必要な場所までの電線をつなぐ事だった。そんな時、大学時代の友人の滑川律夫から電話が入って一度、話が聞きたいので会って欲しいと言われた。話の内容は、再生可能エネルギー事業についてだと言われた。
日時は、7月23日、日曜、16時から慶応大学の近くの良く通った喫茶店だと言われた。出かけると滑川が久しぶりと言い、呼ばれるまま席に着いた。そして滑川に現在何やってるのと聞くと行政書士をしながら株投資をしていると語った。滑川が、お前、ヤフー株で大儲けしたそうじゃないかと言った。
そこで、誰から聞いたと質問すると情報元は明かせないと笑った。しかし、たいしたものだと述べた。ところで、今日、面会してもらった理由は、再生エネルギーの会社を始めたと聞、き興味を持ったからだと打ち明けた。滑川も以前から再生可能エネルギーに興味を持っていたので詳しい状況を聞こうと思ってやってきたと語った。
「ところで、お前のところでは、法律、税務、行政関係の交渉は、誰がやってるのかと聞かれた」
「実際、再生エネルギーの専門科2人と中小工務店の社長2人と父と自分の6人でやっている」
「法律、税務、行政関係を担当できる人間がいないので困っていると正直に打ち明けた」
「君と面会しようと思った訳は、交渉の仕事を手伝ってやろうかと思ってと言った」
「さらにクラウドファンディングに広く浅く資金集めもやってみたいと告げた。
「この話を聞いて山久一雄は、そっちの条件はと聞くと資金を出す」
「だから重役のポストと儲かった時、利益が欲しいと話した」
「そうかと山久一雄が答えて、俺1人では結論を出せない」
「君の希望条件と仕事へのビジョンと考えを聞こうと伝えた」
「民間でこの領域で仕事をしているケースは、ほとんどないから興味を持った」
「次に、新しい事業として面白いからだと断言した」
「ところで資本金は、いくらで出資人と比率はと聞かれた」
「そこで、父と私で1億円ずつ出して資本金2億円だと伝えた」
「事業は、再生エネルギーの会社のエンジニア2人が市場調査と業者との交渉係」
「工務店の社長は太陽光発電装置や設備の建設と保守点検をお願いしていると告げた」
「すると法律の仕事はと聞かれ、今は、いないと話した」
「それなら私が、入社すれば鬼に金棒だと言った」
「その話を聞いて、もちろんありがたいが、君の考えはと質問した」
「すると、多分、今、競争相手がほとんどいない時期だろう」
「だから、この事業拡大のために絶好に時期だと思う」
「滑川が入ったら日本全国で再生エネルギーに向いてる地域を選び出し」
「日本の中で良い場所を確保して事業を軌道にのせる」
「良く調べたら静岡市、甲府市周辺、浜名湖周辺が適している」
「資金が大きくなれば、東京湾、大阪湾の工場地帯、名古屋近郊」
「さらに博多、仙台の海沿い、北海道などと話した」
「先に良い所を抑え実績を作り事業領域のトップランナーになる事をめざす」
「小水力、バイオ、風力発電、地熱発電、揚水発電と将来性は、あると断言」
「ただし、お金が切れたたら、おしまいというのが一番怖いと言った」
「資金はクラウドファンディングで集めておく必要があると言った」
「自分の仲間には、特殊な事業免許を持ってる仲間がいると豪語した」
「話を聞いて山久一雄が、必要な資本金はと聞くと最低10億円」
「クラウドファンディングで、資金を集めて20億円にしたいと言った」
「事業が成功したら株を公開して最終的に100億円集める」
「やがて、日本中で適した場所を全て抑え実績を作る」
「大手企業が参入した時は、資本金の半分までは参入してもらい」
「あくまでも我々が主導権をにぎると言うのが私のビジョンと語った」
「立て板に水のように一気に滑川が持論を述べた」
「山久一雄が、了解と言い会長の父と残りのメンバーの4人に話すと伝えた」