7話:太陽光発電と双子の出産
しかし、他社も参入して来てモニターしてくれる会社にデータを取るという条件で、一定期間の無償もしくは、低価格で貸し出してくれることも知っていた。そのため、山久一雄が社長、父が会長になって、資金6億円を拠出して「エターナル・エナジー株式会社」を設立した。
2007年中に太陽光発電装置、大型蓄電装置、整流器とコントロールパネルをつくる計画を具体化させた。また、その電気を有償で使ってもらえる工場も探す予定であった。もちろん有償で使ってもらえる会社、この実験に関連する会社の方が良いと考えた。
その後、2月から、山久親子、山久一雄の銀行のOB山上泰三が太陽光発電設備で出来た電気を買ってもらえる会社探しを始めた。その他、太陽光発電装置、大型蓄電装置、整流器とコントロールパネルは、大手プラントメーカーの斉藤と北野さんに依頼する事にした。
具体的な計画がかたまったら設備の製作を父の昔からの友人の木下工務店と山根工務店に依頼しようと話し合った。まず、斉藤と北野さんは、まず、太陽光発電装置、大型蓄電装置、整流器とコントロールパネルを全部、訪問して、相手の反応を見ようと考えて、各社に面会の予約を取った。
その後、精力的に2007年2月から訪問を開始した。2月13日迄の10日間で30社を訪問して相手の反応を見た。全体的には良い反応で、特に大型蓄電池のSM電気の反応が良く、協力の約束をもらった。次に、太陽光パネルメーカーが、特に発電効率を見てもらいたいと言い好反応であった。
最後に、整流器については、専門メーカ、TK整流器と富士電機に相談した。反応としては、どの位の規模の整流器が必要なのかを決めないと始まらないと言われた。話を聞いて見ると、大型整流器については。世界中で実績のある富士電機、小型整流器が得意なのはTK整流器だとわかった。
そして、各社のとの面談で、規模の大きさを教えてもらう事が先決だという話が多く、その規模に合った製品が従来品で使えるなら簡単だが、新しい企画を作るのには、開発費用と試作費用が、かなり高額になる事がわかった。そのため、まず、太陽光発電装置の規模を決める事。
それに会わせて他の製品のサイズが決まると言うことは良くわかり特に整流器の富士電機では太陽光発電規模なら他社を当たった方が良いとまで言われた。その後、日本での晴天率と日照時間を調べたデーターを調査してみると、山梨県と静岡県が太陽光発電、風力発電に適してることがわかった。
そこで、工業団地や大企業の工場多い場所を鑑みて、静岡市と浜松市が適してるとなり、最初に静岡市の工業団地の空地を利用しようと考えた。太陽光発電メーカー数社と斉藤、北野、山久親子の4人が交渉に出かけて、価格的に一番安く高効率なのがQセルズだった。
次に整流器は、工業団地で持っている会社もあり必要な時にはTK整流器と相談することで決まった。その後、蓄電池は、最終的に必要な電力量に合わせて、プラントを作るという話しに決定した。そして、4月1日からQセルズの大型太陽光発電装置を40機設置して手動式の角度調整ができる様なシステムにした。
データを報告するという条件で3千万円で配電装置も含めて設置する契約を結んだ。その他、工業団地の各事業所までの配線の費用が2千万円となった。電気使用料金は、現状通りでお願いした。この規模の大型蓄電装置の設置費用をSM電機が2億円の見積りを出した。両者でデーターを利用する条件で1億円支払うことにした。
これにより総額1億5千万円で太陽光発電供給システムが静岡市の工業団地で動き始める事になった。その他、小規模工場で使いたい場合は整流器が必要な場合、て自社で用意してもらうことにした。設備建設に一番時間がかかるのがSM電機の蓄電装置で3ヶ月かかると言われた。その他、1ヶ月で終了する予定となった。
また直流で使える工場には、直接、通電でき次第、順次、電気の供給を始める事にした。この計画を知った風力発電装置のメーカーが参加させて欲しいという連絡が入った、そんな話が6件ありデーターを無償で提供するという条件で参加してもらうことにした。電気を供給する設備は「エターナル・エナジー株式会社」が費用を出す事にした。
2007年5月12日、山久の奥さんの悦子さんに男女の双子が誕生し山久敬重と敬子と命名した。山久一雄の奥さんは、2007年5月12日から6月10日まで銀行に出産と育児休暇と今迄の有給休暇を一度に取る事が許可された。子供の世話の手伝いは、祖母の哲子さんにお願いしていた。
買い物やお風呂に入れたりは、山久一雄が手伝った。暑くなったのでエアコンと除湿機を入れた部屋で、母の悦子さん子供たちが生活を始めた。悦子さんは、6月いっぱい産休を取り山久の母と悦子さんのお母さんが交互に来てくれ悦子さんと子供たちの世話を手伝ってくれた。2007年7月14日から発電設備が完成して動き始めた。