厨二病のド変態と妹願望のド変態
厨二病のド変態と妹願望のド変態の話です。
ジゼル殿下が辺境伯の元で再教育される事になり、私は自由になった。
これで邪魔なド変態戦隊デビルズの五人をダイアル様の周囲から取り除ける。
そして私だけを可愛い天使という二つ名で呼んでもらい、愛玩動物みたいに可愛がってもらうという、望みを必ず果たしてみせる。
そういえばもう一人邪魔者が居ましたね。
目障りだから、先に取り除いてしまいますか、それとも利用しましょうか、悩みますね。
ジゼル殿下が王太子の資格を剥奪されたので、もう遠慮する必要は無い。
これで五人のお邪魔虫を取り除ける。
そして妹(自称)として、ダイアル様をお姉様とお呼びして、精神的にも、身体的にも、愛し合いという、夢を必ず叶えてみせる。
そういえばもう一人お邪魔虫が居ました。
気に入らないから、先に取り除きましょう。
いや、もしかしたら利用出来るかもしれない。
「ショコラ様、お話がありますので、少し付き合って下さい」
「私もネアンナ様にお話があるので、付き合いましょう」
ネアンナとショコラが邪魔な令嬢を利用する為に接触した。
「ネアンナ様がダイアル様を狙う目的を教えて下さい」
「何故ショコラ様に私の目的を教えなければならないのです」
「実はネアンナ様を先に取り除こうと考えていました。しかし私一人ではあの五人のお邪魔虫を取り除くのは不可能に近い事に気付きましたので、目的の内容によっては、ネアンナ様と手を組めると思ったからです」
「・・・・分かりました。確かにショコラ様より、あのド変態戦隊デビルズの五人の方が強敵ですからね。良いでしょう。お教えします」
「あの、その前にド変態戦隊デビルズって何ですか」
「私があの五人に付けた二つ名です」
「・・・・」
もしかしてネアンナって厨二病?少し早まったみたい。
「どうかしたの」
「・・・・何でもありません」
「ダイアル様から可愛い天使という二つ名で呼んでもらい、愛玩動物みたいに可愛がってもらうのが、私の望みです
「・・・・それだけですか。愛してもらうとか、抱いてもらうとか、性行為をするとか、思わないんですか」
「そんな恐れ多い事なんか、考えていません」
「・・・・そうですか」
「それではショコラ様の目的を教えて下さい」
「ダイアル様をお姉様とお呼びして、精神的にも、身体的にも、愛し合うというのが、私の夢です」
「・・・・お姉様呼びは良いでしょう。しかし身体的にも、精神的にも、愛し合うなんて、恐れ多い事を考えていたのですか。私には想定外な夢です。分かりました。あのド変態戦隊を取り除くまでなら手を組みます」
「そのド変態戦隊という二つ名を使うのを止めましょうよ」
「絶対に止めません」
「・・・・そうですか」
やはり早まったみたいだ。
「ショコラ様、宜しくお願いします」
「こちらこそ、宜しく」
こうして厨二病のド変態と妹願望のド変態が手を組ん
だ。
「やはり一番厄介なのはカグヤ先輩です」
「ではカグヤ先輩を最初のターゲットにするのですか」
「いいえ、カグヤ先輩は最後です。急がば回れですよ」
二人の企ては確実に進んでいた。
しかしその企てが実行前に崩れさる事を二人はまだ知らない。