右折レーンが苦手
皆さんは車の運転をされるでしょうか?
運転はうまい方だと思いますか?
私は運転をときどきします。
どちらかというと運転は好きな方です。
むしゃくしゃして5000キロほどドライブしたことがあります。
アメリカ大陸を横断できる距離だそうです。
それくらいには運転は好きです。
ですがうまいかどうかとなると、話は変わります。
名古屋に住む友人が
「名古屋に車できたらダメだよ。一部の人はウィンカー出したら負けだと思ってるから」
と言われたことがあります。本当でしょうか。
そういう、運転について法律を無視することはないのですが、それは運転がうまいということではないと思います。
京都に住む友人が
「碁盤の目になってない街なんて、車で走れない。迷う」
と言っていました。気持ちはややわかりますが、過激派な考え方だと思います。
碁盤の目の街に住む人にはご理解いただけるかもしれませんが、基本的に左折を3回繰り返すと同じ道路に突入できるのが、碁盤の目の良いところです。いう「あ、行き過ぎちゃった」「Uターン禁止か~」となっても全然平気ですし、右折が苦手な人も「右折って左折3回したらいいんでしょ?」という気持ちで運転できます。
ただこれは、その街と運転手の関係性とか、地図に強いかどうかなので、これも運転がうまいということではないと思います。
大学時代の友達が大人になって
「私営業課から人事部に移動になったの。会社の車で5回事故しちゃった。こないだおじいちゃんひいちゃったんだけど、怪我もなくてほんとによかった」
と言っていました。二度とハンドルを握るなと思いました。
運転が下手なので事故を起こしているという次元ではない、と感じてしまうのでこれも運転のうまさとは違うかなと思います。
そんなこんなで、運転のうまさとは一体なんなのかなと自問自答してしまうときが私にはあります。
それは、右折レーンのせいです。
右折レーン、得意ですか?
私は苦手です。
この人を克服できない限り、運転がうまいとは言えないのではないだろうか、と考えさせられます。
右折レーンくらいで何をいっているんだ、と思われる方も多いでしょう。
ですがご理解いただける方がいればうれしく思います。
「右折レーンなんか簡単だよ。右折車線が見えたらそっちにいけばいいんだよ」
と今お考えの方。
甘いです。
私の住む町ではなぜか、直進車線を進んでいるつもりが気が付けば右折専用レーンになっているのです。
ちょっと意味がわからないです。
私はこの道を通るたびに、必ず3車線中の真ん中を走ります。
他府県ナンバーの車が右車線を走っていると、「かわいそうに」という気持ちになります。ある特定の信号機を超えたら、その車線は直進ではなく右折車線になぜか代わり、そして車線変更できなくなるのです。
直進したいと思っている人が気が付いても、時すでにお寿司。
右折する以外の道がのこされていません。
戸惑いながら右折するもの。
何食わぬ顔で直進するもの。
対応は様々ですが、このトラップによって私はいつも考えさせられます。
その右折レーンの存在を知っているドライバ―たちは、必ずそのレーンを走りません。
真ん中の車線だけがいつもかなり渋滞しています。(左車線は路駐天国なので、駐車場として機能しているため走れません)いらいらした他府県のドライバーが時々渋滞の列からはみ出し、ぶうううん、と右車線を軽快に飛ばしていきます。
かわいそうに往々にして、数分後その車はしかたなく右折していきます。
右折レーンにいるときがついてなんとか車線変更をしようとしても、地元ドライバーたちの『お前が自分で選んだ道だ!割り込んでくるな!おとなしく右折しろ!』と言わんばかりの鬼のような車間詰めにより、一台として入れてもらえません。(車線変更をそもそもしてはいけない場所…)
しかたなく右折しているのかどうかは、正直私の妄想ですが、あれだけ粋がっていた金髪煙草の運転手がゆっくり行儀よく右折する姿に哀愁を感じてしまいます。
この道
この交差点
この地球上に彼女たちが存在しているかぎり、私は運転がうまいとは口が裂けても言えません。
畏敬の念を持っていつもその右折レーンに入らぬよう気を配り、息をひそめるように交差点を通り抜けます。
私は右折レーンが苦手です。
右折レーン、皆さんは得意でしょうか。