-part33-転入生
「はい。みんな席に座る」
教室に着くと丁度先生がみんなに席に座るように指示を出していた。
「じゃあ。出席確認をするからな」
先生がクラス全員の名前を呼んで出席確認を終え。連絡事項に移る。
「今日は重要な連絡があるんだ。入って来てくれ」
先生は教室の外にいる誰かに向かって言ってる様だが。
「「「・・・・・・・・」」」
シーン、と静まる教室。
「・・・はぁ。ちょっと待っていてくれ」
ガラッと扉を開け、教室から先生は出て行った。
「ほら。隠れたてないで出てきなさい。えっ。今日は緊張してもう無理?帰る?いやいや、初日からそんな調子で帰ったら、後々学校に来づらくなるから」
教室の外で口論する先生の声が聞こえる。
少しすると、疲れた顔の先生ともう一人、女の子が教室に入ってきた。
「て、転入生が今日から入るから、みんな仲良くするように」
「「「・・・・・・・・・」」」
再び静まる教室。
「ほら、挨拶しなさい」
「?!・・・あぁわわわ・・・」
転入生は慌てた後に何かを言ったが、ごにょごにょしていて聞き取れなかった。
「もっと、しっかり声に出さないとみんな聞き取れないから」
「はぃ?!わたしは!晴人の許嫁です。よろしくお願いします!」