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俺の彼女がグレた。「だから、俺はお前の彼女でも女でもねぇから!」  作者: ステルススター
第二章 恋のライバル
24/59

-part23-失敗

 時は少し遡る。


 『もしもし、うん。上手くいった』


 『それは良かった。あの悪魔をこれで晴人様から引き離す事が出来るわね』


 その悪魔と付き合って事になってるの私なんだけど・・・。

 心の中で愚痴を思うも口に出す事はしなかった。だって、これも全て晴人様の為なのだから。


 『明日はデートに行くんでしょ。どこに行くか決まってるの?』


 『あんまり詳しい事は聞いてないけど。映画館に行くみたいなことを・・・』


 『初デートで映画館?!普通過ぎ、ありえない』

 

 大げさに反応しているが、私的にはいいじゃないかと思っている。

 まだまだ、付き合って間もない。これで遊園地などに行けば、アトラクションの待ち時間で会話が続く気がしない。その点、映画なら今見たものの感想という共通の話題が出来る。

 

 『特段言うことはないけど、その調子で上手い感じで頼むわよ』


   *   *   *   *

 失敗した。

 言い訳させて欲しい。

 だって、晴人様が来たんだもん。

 

 突如現れた、晴人様に興奮してしまい。周りが見えていなかった。


 「映画楽しかったね。今日は帰るよ」

 

 「えっ。ご飯はいかないんですか?」


 「ごめん。そんな気分じゃない」


 そう言い残し、祐翔は帰ってしまった。


 「あの、この後、一緒にご飯でも・・・」


 思い切っては晴人様をご飯に誘ってみた。

 すると、晴人様は私に顔を近づけた。


 「(この展開は、もしかして♥)」


 どこかの少女漫画の様な展開を期待した。

 

 「おい。良くも俺の愛しの祐翔に色目使って誘惑したな。しかも、好きだから誘惑したんじゃない。俺から引き離す為に色目を使ったんだろ」


 「あ、違・・・」

 

 私の期待とは、間反対だった。

 

 「いいか。数日以内に祐翔から別れろ」

 

 「・・・」


 「返事は?」


 「・・・はい」


 晴人様の圧はとても怖く、断る事が出来たなかった。

 返事を聞いた晴人様は「フン」と言って、帰って行った。

 緊張の糸がプチンと切れて、私はペタンと下に座り込んだ。

 私の中で、憧れの晴人様の像が崩れていく。

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