バランス調整、 ヨシッ!(全然良くないです)
暑すぎワロタ。
「…つまり?」
「さっきの授業みたいに、意図せぬタイミングでテレポートが暴発しちゃうの」
「…」
言葉を失った。正直僕の超能力も中々の無能っぷりだったが、斎藤に関しては
デメリットのほうが断然大きいじゃないか。
「それはまた随分と…」
「まあ、九条君みたいに発動にクールタイムは無いから、すぐ戻ってこれると言えばそうなんだろうけど…いきなり目の前に人が現れた時の説明がね…」
「まあ、そうだろうな。そう簡単に理解してくれる人ばかりじゃないだろうし」
「この前、そういうホテルに飛んじゃった時はどうしようかと思ったよ…」
どうやら、この世界に存在するかもしれない神は、バランス調整が苦手らしい。
僕や斎藤を含むこのクラス在籍生徒の殆どが、メリットよりデメリットの方が大
きいと感じる能力持ちばかりだろう。
「どっちがいいんだろうね。発動に制限があるか、制限がなさすぎるか」
「…そもそも何かしらのデメリットを選ばないといけない前提なのか」
「しょうがない。私達は国から見て器用貧乏という位置づけだから」
「結局ないものねだりなんだねー」
曰く付きの能力持ち同士で共感し合う。ちなみにこの時、クラスに居た人たちが
同情するような目でこちらを眺めていたらしいが、そんなことは知る由もない。
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「なんか九条君とは仲良くやっていけそうな気がするよ。ということで、LINEのID教えて?」
「話のつなぎ方が下手なのは見逃してやるが…僕LINEやってないよ?」
「「へ?」」
きれいにハモりますやん。
「九条くん、私でさえやってるよ…」
「だれと?」
「…家族とか、日菜とか」
「僕は親しい知り合いなんて居なかったし、必要ないかなって」
「大丈夫だよ。今は私達がいるから…」
「おいやめろ」
因みにこのあとちゃんと交換しましたよ。風花がなんかホクホクしてた。
可愛かった。
4連休だワーイ!!(早すぎる夏バテ)




