余命宣告 vol2
暑すぎませんか?まだ7月なんですが…
「ようこそ新入部員!」
「まだ入るわけじゃないです」
「そ、そうか…私は部長の柳田 由依だ。どうぞ先輩呼ばわりしてくれ」
「まあまだ分かりませんけどね、僕は九条です」
「私は桜井です・・・・」
何だこの人、コミュ障の僕でも違和感なく話せているあたり、何かしらの才能を感じる。
「でだ、私は今廃部の危機に立たされている。そこに優しい新入生の君、後は分かるね?」
「僕は優しくないので分からないです」
「お願いだ!君は困っている美少女を見捨てるのか⁉︎」
「僕の知ってる美少女は自分のことを美少女だなんて言いません」
「これでもミスコン1位だが?」
「マジかよ…」
てかこの学校ミスコンあったのかよ、進学校が聞いて呆れるぜ…
「てか先輩、おそらく2年生ですよね?」
「そうだけど?」
「なんで去年この部活入ったんですか…」
こうなることが読めなかったんだろうか。
「ここ以外に入ることが考えられなかったから?」
「うわこの人、後先考えないタイプだ」
こう言う人が日本の生活保護受給生体割合を底上げしてるんだろうな…(ど偏見)
「九条君、先輩に対してそれは失礼なんじゃないか?」
「まあそんなことはいいとして…」
「おいおい!私の年上としても威厳はそんなことなのか?」
「ここ、どういう活動してるんですか?」
「話を逸らされた…ただ部室で漫画読んでアニメ見て…それだけだ」
「えなにそれ、最高じゃん」
別にわざわざ学校でやることじゃないと思う。ただな?僕が日常的にやってることで部活所属の肩書きが貰える
のだ。これは美味しい、激アツだ。
「言ったな!言ったな⁉︎言質取ったからな!」
「必死すぎませんか?」
「お願いだ!幽霊部員でもいいから…」
「それ部長の発言とは思えませんね」
普通サボる部員を叱ったりするんじゃないか?まあずっと帰宅部だったから知らんけど。
「この聖域を失うわけにはいかないんだ…!」
「つまり合法的に学校でアニメ見れる環境を手放したくないと」
「…よく分かってるじゃないか」
だめだこれ。
「桜井、僕言質取られちゃったんだけど…」
「もうここでいいんじゃない?私九条くんと一緒がいいし…」
コミュ障の鏡か?わかるぞ、唯一仲のいい友人が休んだ日の生きづらさたるや。
「九条君…中々にラノベ主人公じゃないか」
「いや、だから違いますって」
何度でも言うが、真のラノベ主人公ならこの時点でハーレm(ry
ちなみにちゃんと入りましたよ?やっぱやめようかなと言ってみたところ泣きつかれて、「先輩の女子を泣かせ
た新入生がいる」という噂になってしまった。何処へいってしまったんだ、僕の平穏な学園生活…
帰宅部最強説浮上してません。




