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落ちこぼれと言われた最強剣士  作者: 赤崎 紫音
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プロローグ

「君たちのような有望な戦士をこの学園に迎え入れることができたことを心から嬉しく思う。ここでは、友人と競い、高め、仲間と協力し、日々を過ごしていってほしい」

まずは、学園長の挨拶。今は入学式の最中。俺はこのアスタルテ皇国第一兵士学園に入学することができた。この学園は3学年、各学年4クラスに分かれていて、A.B.C.Dというクラス分けになっている。このクラスは全て実力で決められる。完全実力主義である。

「次は代表挨拶です。生徒は前に出てきてください」

「代表挨拶だって」「今年は御三家の方たちがいんだろ?絶対その人たちじゃん」

周りがざわつく。それもそうだ。庶民の人たちにとって、御三家とは特別な存在なのだ。普通の貴族でさえ、お目にかかることが珍しい。それが今見れるんだから、騒がしくもなる。

ところで、御三家とは何かというと、アスタルテ皇国創立期からいる、3つの家柄の総称である。

1つ目は、イリーナ家。代々、魔法剣士として活躍し、創立期にも国王陛下の側近として戦っていたらしい。

2つ目は、ヴァーニア家。代々、魔法使いとして活躍し、創立期には皇国軍の王宮魔法騎士団の総長をしていたらしい。

3つ目は、グレーツァ家。代々、軍師として活躍し、国王陛下の頭脳として、皇国を創立させたらしい。

どの家も素晴らしい功績を挙げている。そして、今年の入学ではその御三家の子供がいるという。

あれこれ考えているうちに代表者が出てきたようだ。綺麗な赤い髪が風でなびいている。女の子のようだ。

「私はヴァーニア家の長女。ミオ・ヴァーニアです。私たちは今日、晴れてこの学園に入学することができました。私はとても嬉しく思います。この伝統ある学園で学び、競い、高め、将来に役立てるようにしたいと思います。私は家柄など気にしません。みなさん、全力で私にかかってきてください。正々堂々と戦いましょう!」

少女がお辞儀をすると拍手が起きた。尊敬と感謝を込めて。文句のつけようがない完璧な挨拶だった。この学年の1番にふさわしい少女だった。

次に、学園入学者の紹介が行われた。Aクラスの面々が起立して礼をする中、御三家の1人が立った。

白い髪に優しそうな顔立ち。威厳を感じるよりも親しみやすさを感じさせる面持ちをしている。

あれが御三家の1人、シュウ・グレーツァだ。

そしてここでAクラスの紹介が終わる。あれ?御三家の1人が出ていない。入学式ということもあり、誰も言わないが目を合わせたり、明らかに気にしている人が多かった。そして、Bクラス、Cクラスと紹介が終わり、遂にDクラス。正直、落ちこぼれしかいないので誰も興味を示さない。しかし、ここで衝撃の事実が発覚する。御三家の最後の1人がここにいるということである。それが俺。シン・イリーナである。

つまり、俺は落ちこぼれということだな。


表面上はね…

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