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杞憂、そして始まり

書き直ししました。

森を抜けるとそこは丘だった。周りを見渡せば確かに別世界だと実感させられる風景、思わず感嘆し声をだしてしまう。


2、3分程眺めてしまっていた。

もう村は見えている。本当に小さくだが、町がみえている。

西を見るとかなりボロボロの建物があるのがわかる。

目を凝らして見ると城も見える。

東は濃い緑色の森。距離はかなり離れているが確かに見えている。幻ではない。


とりあえず町へ行き言語が通じるか試す。


駄目ならどうしよう…

もしものことを考えてしまうと緊張してしまう。

本当にこんなので大丈夫なのだろうか。

太ももをバシバシとしばき気分を切り替える。


丘を下り村へ向かう。

駄目元で試すこと、現代人の彼にはハードルが高かったようだ。しかし、生きるのにそんなことは言ってられない。


神様(クソガキ)からは殆んどこの世界のことを教えてもらっていないから本当に手探り状態だ…あの神様(クソガキ)本当に今度あったらどうしてやろうか…


今の状態ならきっとあの神なら「聞かなかった方が悪い」と正論じみたことを言うだろう。

そんなことを一切考えないでどんどん町へ足を進める。

道中珍しい物を見つけたり、魔物とじゃれたりして時間を無駄にしていたのはまた別のお話。


やっと町の関所前へと着いた。

そこには軽装備を身につけ槍を携えた門番二人がいた。別世界にいるんだなぁと感心していたが耳を傾けると…


「身分を証明できるものは?」

「はい、これで。」

「うむ、確かに…入ってよい。」


心配していたことのひとつ言語の壁をクリアした。


とうとう男の順番が回ってきた。


「身分を証明できるものは」

「すいません、無いです。」


会話ができた。

それだけで嬉しくて内心、跳び跳ねたい気持ちを抑えていた。


「わかった。この石板に手を当て名前を言ってくれ」


普通の石板にしか見えないが、ここは素直に従い自分の名を呟く。


「俺の名前は水鏡(みかがみ) 静也(しずや)


その瞬間俺はこの世界の住人になった。



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