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ケツのクリスタル

「近頃、クリスタルの力が弱まっておる!」


 王様に言われるがまま勇者一行が向かったのは、怪しい塔。そして最上階に安置されたクリスタル。


「確かに力が弱まっているわ」


 魔法使いがクリスタルに触れると、かつての力強さは感じられなかった。


「これを回収して王様に届ければいいんだな?」


 [勇者はクリスタルをケツに入れた]


 その瞬間! 辺りは闇に包まれ強大な魔力に包まれた魔王が突如として現れた!!


「人間どもが!クリスタルをどこへ隠した!!」


「魔王!!」


 いつになく真面目な顔になる勇者。しかしクリスタルはケツの中である。


「ふん!小癪な勇者共め!!貴様らがクリスタルを隠したのか!? まあいい、どこにあっても関係ないわ!!」


 魔王が静かに呪文を唱え始める……。


「ハーーーーーッ!!」


「何をした!?」


 勇者が叫ぶ。


「くくく、我が魔力でクリスタルを砕いてやったわ!!!」

「な、なんだって!!!」


 驚く一同。そのまま消える魔王。


 その瞬間、勇者のケツから砕け散ったクリスタルが飛び出した!!


  ──ブバッ!!ブバババッ!!ブリ!!


 クリスタルは放射状に拡散し、空の彼方へ消えて行った。


  ──ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……。


「いかん!クリスタルを失った塔が崩れる!!」


 全員が猛ダッシュで塔を降りた瞬間。塔は跡形も無く崩れ去った。


「あんた、ケツの中にクリスタルのかけら残ってないの?」


 全力疾走で息を切らす魔法使い。


「ああ、全部飛んでいった」

「1つくらい残しておきなさいよ。締まりの無いケツね…」

「入るもの拒まず、出るもの追わず……さ」

「アホくさ! そもそもアンタがケツにクリスタルを入れるからこうなったのよ!!」


  ──ボボッ!


「熱い!!」


 ケツに魔法をぶち込まれた勇者はケツの可燃物に燃え移りケツから火が出ていた…………

 

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