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ケツのしずく

「勇者!起きろ!そろそろ行くぞ」


 魔法使いが勇者を起こしにやってきた。勇者はベッドで絶賛大爆睡中だ。


「おい!!!起きろ!!!!!」


「返事がない ただのしかばねのようだ」


 勇者がベッドの中で答える。


「起きないとぶん殴るぞ!!」


「 *ベッドのなかにいる* 」


 全く起きる気のない勇者。


 しびれを切らした魔法使い。掛布団の先をめくり、杖の先を勇者のケツにねじ込んだ!


「アッー--------!!!」


 そのまま勇者を持ち上げ、皆の待つロビーへと持っていく魔法使い。


「ケツに杖挿したまま俺を持ち上げるなんて、この魔法使い力強すぎません?」



「勇者殿よ、次はどうするのだ?」


 戦士がナプキンを着けてナイフとフォークで朝食を食べていた。ヒゲ戦士のくせに紳士ぶりやがって……。


「へへ、次はこの先の洞窟にて虹嫁のしずくを取りに行く!久々のイベントアイテムだ。きっと中ボスもいるぞ〜!」


「私は戦えれば何でもいいけどね」


 さらりと戦闘民族みたいな事を言う魔法使い。


「僧侶!あんたもいい加減に勇者のケツに慣れなさい!」


 僧侶に無茶を言う魔法使い。


「え、は、はい……」


 あ、一応努力はしてくれるのね…。それだけで嬉しいですよ、はい。




 洞窟の中は暗く、松明の灯りを頼りに歩いてゆく……。(勿論松明もケツから出した)


「居たぞ、あれが中ボスでごさるな?」


 先頭を歩く戦士が一際大きい緑色の魔物を見つけた。


 紫色の翼を持ち、鋭い牙を蓄えた魔物は、まだこちらには気付いてない様子で、壺に入った何かを飲んでいた。


「あれが虹嫁のしずくか?」


 魔法使いが息を潜めて聞く。


「ああ、なんでも二次元に閉じ込められた人を助け出せる秘薬らしい。かの有名な一休さんも虹嫁のしずくを使って屏風の虎を出したらしい……」


 勇者の説明に半信半疑な3人。


 すっと、ケツから買ったばかりのやいばのブーメランを取り出す勇者。


「すっかり出し入れに慣れたわねwww」

「うるせぇ草生やすな!」


 勇者がブーメランを魔物に投げつけた瞬間、全員が魔物に飛び掛かった!!


「ぐびっ、ぐびっ、あーうめぇ!  うぎゃああ!!!」

 ブーメランが魔物にヒットした。


 魔物が振り向いた瞬間、魔法使いの眩惑魔法で視界が悪くなり、立て続けに戦士の重い一撃を喰らう。勇者が剣で魔物を切り倒し、魔物をやっつけた……。


「思ったより弱かったわね」


 拍子抜けの魔法使い。


「きれい。これが虹嫁のしずくね」


 僧侶が壺に入った液体を見て感嘆とした。


「それっ…と」


 勇者が小さな壺に虹嫁のしずくを移し封をして…………ケツにinした。


「……最悪」


 ぼそっと毒を吐く僧侶であった。


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