ケツの伝説の剣
セクハラ&尻アス
勇者の目の前に ボロボロに錆びた剣が1つ。
「え? もしかして……これが伝説の剣?」
伝承と同じ姿形をした剣が目の前に置いてあるが、当時の輝きは微塵も感じられなかった。
「仕方ないわね、一旦帰って情報収集しましょ」
魔法使いがそういうと、脱出魔法で外へ転移した。近場の村へ入り情報収集をする勇者たち。
「はるか遠い街にはどんな酷い状態の剣でも、たちまち直す鍛冶屋がいるそうだ」
道具屋の裏に居たじいさんから有力な情報を聞けた。
「よし、フラグが立ったから街へ飛ぶぞ!」
移動魔法で街へ飛ぶ勇者たち。
「たのもー!」
勇者がそれっぽい鍛冶屋へ入る。中には若い女性が1人、剣を打っていた。
「なんだい? 今日はもう店じまいだよ!」
女性は眉をひそめ、勇者達を冷たくあしらう。
「これを治して欲しいんだが……」
そう言うと勇者はケツから錆びた剣を取り出した。錆が酷く、勇者のケツに錆の茶色が着いてしまった。
「こ、これは……! あんたらこれをどこで!?」
剣を見た瞬間、がっつりと食いつく女性。
「世界樹の頂上で、あんたのお父さんが持っていたよ。お父さんは既に息絶えていたがな」
その言葉に愕然とする女性。
「それと、これはお父さんが持っていたメモだ……」
勇者はケツから1枚のメモを取り出した。取り出す時にケツの錆がメモに着き、メモが茶色になった。
「………………………………………………」
黙ってメモを読む女性。
メモの錆が女性の手に移り、女性の手は茶色になってしまった。
「親父が世話になったみたいだな。いいぜ!やってやるよ!」
涙ながらに鼻をこする女性。手の錆が鼻に着き、鼻が茶色になった。
後ろで見ていた魔法使いは達は一連の流れに笑いを堪えるので精一杯だった……。




