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おめでとう、俺は美少女に進化した。  作者: 和久井 透夏
第11章 まさにどろヌマ(前編)
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第87話 覚悟するにゃん!

 まずはコンドームを袋から取り出し、くるくると巻かれている部分を広げて袋状にする。

「なんかぬるぬるしてるんだけど」

「滑りを良くするために潤滑剤が塗られているらしいにゃん」


 次にコンドームの口を手で蛇口に固定して、水を入れる。

 すると水風船のようにみるみる膨らんでいくが、やたら伸びが良く、下に溜まった水の重みでどんどんゴムが垂れ下がり、伸びて細くなった部分から千切れそうに思えて、慌てて下から支える。


 とりあえず、少し多めに水を入れて、普段入れている偽乳位の大きさになるまで少しずつ水を抜いてく。

 中に空気が残らないように注意しながら口を結んで完成となる。


「柔らかすぎないか、コレ」

 手の中にある少し大きめの水風船を揉みながら俺はつぶやく。

 しかし、ゴムの弾力は中々のもので、思いっきり握ってもその形に凹むだけで全く破れないというのはすごい。


「コレをブラの中に入れると、かなり本物に近い感触になるらしいにゃん」

 一方中島かすみは興味津々と言った様子で二つ目のコンドームを取り出す。

 どうやら俺にその偽乳を装着させて、感触を試してみたいらしい。


 というか、女の子がそんな嬉々としてコンドームを取り出す様は、本人にその気が無くても絵的に色々と問題がある。

 でも、ついつい俺がそれを見てしまうのは仕方の無い事だと思う。


 ……積極的な女の子って、いいよな。

 なんてつい思ってしまうが、それも表に出さなければセーフだと思いたい。


 そうして俺が悶々としている内に中島かすみは最初に俺が作ったのと同じ位の大きさの水風船を準備していた。


「さあ! 早速コレを装着するのにゃ!」

 目をキラキラさせながら中島かすみが言う。


 今の俺は帰ってきてそのまま夕食を作り出したがためにすばるの格好なので、見た目的にも試すのは調度良いのだが、それにしても中島かすみはいきいきしすぎなんじゃないだろうか。


「というか、なんで鰍はそんなにノリノリなんだよ……」

「鰍がやっても本物の胸が邪魔だし、何よりその胸に顔をうずめられないにゃん」


 そもそも、本物の乳があるのなら、わざわざ偽乳を詰める必要も無いのではないかと思うが、めんどくさいのでそのまま俺は着替える事にした。


 別室で偽乳の中身をしらたきからコンドームの水風船に変えて、上着はめんどくさいのでブラウスだけ着る。


 いざコンドームで作った偽乳を詰めて思った事は、しらたきの時よりも弾力が強い事と、ゴムの臭いが結構強い事だった。


「待ってたにゃ~!」

 リビングに戻ると、早速中島かすみが抱きついてきて、俺の胸に顔をうめた。


 ちょっとドキドキしていた俺のを他所に、しばらく俺の偽乳に顔をうずめた中島かすみの感想は、

「ゴム臭いにゃ」

 という物だった。


 眉間に皺を寄せた渋い顔が何よりも彼女のがっかり感を表現している。

「重量感も感触も良い感じなのに惜しいにゃん」

 偽乳を下からすくい上げるように持ち上げながら中島かすみが言う。


「面白そうな案だとは思ったけど、所詮、企画倒れだったにゃん」

 がっかりした様子で、尚も俺の偽乳を揉みながら中島かすみが言う。

 だが、確かに感触は良いし、コスパも良さそうなので、もったいない気はする。


「いや、ブラウスの下にキャミソール、上にはベストとか着込んだら何とかならねえかな。すばるの服は全部香りつきの柔軟剤使って洗ってるから臭いも多少はごまかせるかも……」


 ゴムくさいとは言っても、服を着込めば問題は無いかもしれない、と考えた俺は早速寝室に向かい、キャミソール、ブラウス、ベストと順に着てからリビングに戻った。


「あ、これなら臭いは気にならないにゃん」

 俺の腰に腕を回して抱きつきながら中島かすみが言う。


「そうか、なら、色々服を着込めば結構いけるかもな……」

 言いながら、俺は中島かすみから視線をそらす。

 今更だが、自分の胸の上に顔を乗せた美少女が至近距離から上目遣いで見つめてくるという構図は、中々にくるものがある。


「ほら、もう胸の感触も十分堪能しただろ……」

 流石にこれ以上はまずいと、俺は中島かすみの肩を持って自分から引き剥がす。

 顔が熱い。



「将晴、なんだか顔が赤いにゃん。照れてるにゃ?」

 中島かすみは俺から身体を離すと、今度はニヤニヤしながら俺の顔を覗き込んできた。


「別に、照れてねぇし……」

 腕で顔を隠しながら精一杯の虚勢を張れば、なぜか中島かすみは満足したように笑った。


「まあ、そいういう事にしておいてあげるにゃん。それじゃあ今回の目標は達成した事だし、鰍はそろそろ帰るにゃん」

 そう言うと中島かすみはいそいそと帰り支度を始めた。


 なんだよ今回の目標って。

 とは思いつつも、まだそんなに遅くはないが、外も暗くなって来たので駅まで送ると言えば、あっさり中島かすみに断られた。


「むしろ今の将晴に夜道を歩かせる方が心配だからいいにゃ」

「そんな訳あるか! 今着替えるから待ってろ」

「というか、男の格好で送られる方が誰かに見られた時、鰍は困るにゃん」

 

 結局言いあいの末、俺の服を貸して別人レベルに変装させた中島かすみを男の格好の俺が駅まで送る事になった。


 お互い意地になって、もはや引っ込みがつかなくなった結果でもある。

 道中、散々中島かすみにからかわれながらも、駅まで送り届けると、なんだか妙な達成感があった。


 家に帰ってふとスマホを見ると、中島かすみからラインに『今日は送ってくれてありがとにゃん。でも、次は鰍が将晴をエスコートしてやるから覚悟するにゃん!』というメッセージが届いていて、ちょっと笑った。

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