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おめでとう、俺は美少女に進化した。  作者: 和久井 透夏
【スピンオフ】おめでとう、鰍はアイドルに進化したにゃん!
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第10話 強く生きるにゃん

 一緒にバーベキューに行ってからというもの、啓介は全く+プレアデス+や鰍に関わってこなくなったにゃん。

 一応、まだ油断はできないとしばらくフェイスブックやツイッターを監視してたけど、どうも最近、新しく美人で年上の彼女ができららしいにゃん。


 顔は隠れているけど一緒に仲良く映っている写真や、ラインでのやりとりのスクリーンショットを見る限り、相手も実在する女の人で、本当に付き合ってるみたいだにゃん。


 +プレアデス+にふられて半月も経たないうちに別に彼女を作ってラブラブとか、思うところが無いわけではないにゃん。

 でも、これでもう+プレアデス+にはちょっかいを出してくることは無さそうなので、もうこれはこれでよしとするにゃん。


「……でも、やっぱりなんだか腹立つにゃん」

「まあ、気持ちはわからないでもありませんが……」

 食器の用意を手伝いながら鰍が言えば、一真さんは苦笑するにゃん。


 今日はバーベキューの時に約束した、すばるの家での食事会だにゃん。

 一真さんがダッチオーブンでキッシュを焼いてくるって言うので、鰍は辛口の白ワインを持ってきたにゃん。

 すばるは付け合せの副菜で、カリカリに炒めたベーコンと千切りした大根をあえたサラダを出してきたにゃん。


 将晴は今日はすばるとして出かける予定は無いけれど、お酒の飲み方を教えるならすばるの格好でいた方が緊張感が出そうなので、すばるの格好をしてもらってるにゃん。


「あ、これ美味しいにゃん」

「うん。ネットでレシピ見たとき鰍が好きそうな味だな~と思って」

 早速小皿にサラダを取って食べてみると、無意識に感想が漏れてしまって、隣ですばるが満足気に笑うにゃん。


 確かに、カリカリのベーコンとしっとりした大根に酸味の利いた味付けが絶妙に鰍好みだにゃん。

 ……いつの間にか、鰍の味の好みを把握されてるにゃん。


「これ、味付けはなんだにゃん?」

「塩もみして軽く水洗いした大根に、油をひかずに炒めたベーコンを入れてポン酢とレモン汁であえただけだよ」

「今度鰍も家で作ってみるにゃん」


 言いながら鰍は、一真さんの作ってきたキッシュに手を伸ばすにゃん。

「……なんか、思ったよりも落ち着く味だにゃん」

「合鴨とネギやしいたけを使って和風に仕上げてみました。お口に合うと良いのですが」


「すっごく美味しいにゃん」

「それは良かった」

 ニッコリと一真さんは笑うにゃん。


 すばるのインパクトのせいで忘れがちだけど、この人もかなり料理が上手そうだにゃん。

 無駄に女子力の高い空間にいると複雑な気分になるにゃん。


「うん、お酒も美味しい」

 そんな事を考えていると、すぐ横ですばるが美味しそうに飲んでるにゃん。

 まるでジュースでも飲むかのごとく、既にグラスの半分のお酒が無くなってるにゃん。


 鰍は無言ですばるの持っているグラスを片手で覆ってテーブルの上にグラスを置かせるにゃん。

 美味しいからってそんなに強くもないのにグビグビ飲むからすぐに酒が回るんだにゃん。


「既にかなり顔が赤くなっている事を教えておいてあげるにゃん。とりあえず、頭がふわふわして気分がよくなってきたら、一旦頭が冴えてくるまで続きを飲むのをやめるにゃん」

「は~い」


 鰍が忠告すれば、すばるは笑顔で右手を挙げながら返事をするにゃん。

 酔うの早すぎにゃん!


「こんな状態で啓介みたいな相手と飲んだりしたらどうなるかは火を見るよりも明らかなんだから、もう少しその辺は気をつけるにゃん」

 ため息混じりに鰍が言うと、そうそう、と一真さんが思い出したように口を開いたにゃん。


「そういえば、この前の彼の事で一つ恐ろしい話があるんでした」

「啓介のかにゃん?」

「ええ、さっき鰍さんは最近彼に彼女ができたらしいと言う話をしていたでしょう?」


「それがどうかしたのかにゃん?」

「どうもその彼女、霧華さんみたいなんですよ」

 一真さんは恐ろしいと言ったくせに、まるで笑い話でもするように話すにゃん。


「にゃにゃ!?」

「ふぇ? なんで霧華しゃん?」

 すばるも驚きの声を上げたけど、既にろれつが回ってないにゃん。


「さあ? ただSNSに上がっていた写真の女性の服装とネイルに見覚えがあったので、本人に確認してみたらそうだっただけなのでなんとも……」

 一真さんに言われて啓介のSNSの写真を思い出すにゃん。


 ……でも、写ってた写真もネイルも、どっちも前回雨莉と美咲さんの結婚式で会った時には違うのだったからやっぱりわからないにゃん。

 つまり、少なくとも一真さんはそれよりも前に霧華さんと会う機会があったみたいだにゃん。


「……それは、色々と、大丈夫なのかにゃん?」

「旦那公認のようですし、別に良いんじゃないですか? 僕だったらリスクの方が恐ろしくて、手を出せませんけどね」


 肩をすくめながら一真さんが言うにゃん。

 どうやら鰍がさっき一瞬期待したような、霧華さんを巡る千秋さんと啓介と一真さんの三つ巴の戦いは起こりそうもないにゃん。


「あー……、確かに勝ち目ないにゃん」

 鰍は静かに一真さんの言葉に頷くにゃん。


 千秋さんは何考えているかわからないところあるし、こっちの情報が筒抜け状態で浮気の証拠を握られてて、いつでもその気になれば多額の慰謝料請求できるなんて、関係が始まる前から詰んでるにゃん。

 考えれば考えるほど、浮気してる側に勝ち目がないにゃん。


「まあ、若い時にはよくある事ですよ。相手があの夫婦の場合、最悪再起不能になりそうですが」

「あの浮かれっぷりからして、多分啓介は霧華さんが結婚している事は知ってても、それが千秋さんに筒抜けとか、絶対考えてないにゃん」


 言いながら鰍は最近ツイッタ-にポエムチックな呟きをしている啓介を思い出しながら、妙に切ない気分になったにゃん。

「しかも妻の方も夫にバレていることがわかっててやってる訳ですから、恐ろしいものです」


 一真さんが白ワインを片手に笑うにゃん。

 ……まあ、啓介は強く生きるにゃん。

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