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青田レイジ

Future city adventureの登場人物「青田レイ」の父、「青田レイジ」の話。

働いていた会社が、潰れることになった。


このことを聞いたのはつい最近の話。

俺の妻はよく働くバリバリのキャリアウーマンだったのだが、今は妊娠中で休暇を取っている。


…これは、ヤバイゾ?


俺、青田レイジは今、32歳にして就活をしているところだった。

とはいえ、まだ仕事が見つかってない。


今は自宅の部屋でコンピュータを見て、仕事を探していた。

一人だけでいるのがちょっと寂しいので、ちょっと賑やかにするためにテレビも点けていた。


俺は、冒険みたいなわくわくすることが大好きだ。


子供の頃は、いろんなゲームや映画、ドラマ等を見て主人公に憧れ、主人公のまねをしようと無茶しては、親や近所のおばさんたちに怒られた。

俺は怒られることも冒険の一部だと思い、そんな毎日を楽しんでいた。


それが中学、高校と大人に近づくにつれて勉強しなければならなくなり、一時期とても辛くなった。


なんで勉強しなきゃいけないんだ?


なんで無茶しちゃいけないんだ?と。


でも、ある時親が言ってくれた。


「将来いっぱい冒険するために、今は勉強に勤しみなさい。勉強も冒険だと思って、めいっぱい楽しみなさい。」


それは心に響く言葉だった。

俺はその言葉を肝に銘じて、一生懸命勉強をするようになった。

努力して努力して。

そうして手に入れた職業が、俺が憧れてきた「冒険をするような会社」の職員だった。


でも、その会社が潰れた。


せっかく頑張って手に入れた幸せだったのに。


家族を養うことは大切だとわかっているけれど、冒険をするようなわくわくする仕事に就きたいという思いを抑える事ができない。

だから本当はやれる仕事は山ほどあるのに、未だに仕事を決められないでいた。


でも、仕事を決めないと…


このまま俺が夢をつかもうと悩んでいるだけでは、いつか家族全員で野垂れ死んでしまう。


「ううぅ……」


だるーん、と上半身を机に預けた。

(やっぱ給料の高い仕事に就くか…。)


そう思った時、なんとなく点けていたテレビの画面が目に入った。

だるーんとした格好のまま画面を眺めた。


***

『バーチャルワールドで、よりよい生活を!』


金髪のちょっと歳のいった男性が、自信満々に話している。


『バーチャルワールドとはどのようなものなのですか?』

女性のキャスターがその男性に質問をする。


『はい。バーチャルワールドとは、“第二の地球への第一歩”です!』

『…というのは?』

『今、地球は温暖化が進んでいる。

資源もなくなってきていて、これから先、何百年後、何万年後に人間が生存できるのかが危ぶまれている。もちろん、その影響を受ける他の生物もだ。

だから私は、こう考えた。


“もう一つ、新しい地球があれば、うまくやり直せるのではないか”とね。


そうすれば、万が一地球が生命が住むのに適さなくなった時に、我々生物はその星に避難して生き延びることができる。


さらに、その星を囲むように太陽光パネルを大量に設置できたら。


水力発電所や風力発電所も設置できたら。現在電気を作り出すために排出されている温室効果ガスの量は多いから、それをなくすことで、地球がダメになってしまうのを少しでも防げるかもしれない。


バーチャルワールドは、そんな“第二の地球”を創り出すための試作品として創ろうとしている小さな星です。

完成すれば、月のような、地球の周りを回る衛星になります。』


『…とても壮大で素晴らしい考えですね…。バーチャルワールドが完成するのを楽しみにしています。続いては――――』

***


…なんだ今のは……


挿絵(By みてみん)


テレビにはもうさっきの男性は映されておらず、今日の天気を伝える画面が映されていた。なのにまだ鳥肌が立っている。


…というか…


「これだよ!!!」


バッと身体を起き上がらせて、すぐにコンピュータに「バーチャルワールド」と打ち込んだ。

一番初めに出てくるページを開く。

そのページには「バーチャルワールド(VW)研究会」と書かれており、さっきテレビで男性が話していたような内容が概要の欄に書かれていた。


スクロールしていき、ページの下の方には、電話番号と、VW研究会会長の名前――『神川司郎』という名が書かれていた。


俺は迷わず、そのページに書かれている電話番号に電話をかけた。


「もしもし、青田レイジです―――」



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