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本野夢詩 短編集1

ポケットとビスケット

作者: 本野夢詩
掲載日:2015/11/19

読者からの指摘を受け、加筆修正しました。(2015年11月20日)

ビスケットの歌を聞いた現実主義者の少年が呟いた。


ポケットのビスケットを叩けばビスケットは割れただけで増えるはずがない、と。


周りの人達は夢がない、と少年に言った。


その様子を見ていた少女は、持っていたビスケットをポケットに入れると、ポケットを叩き、割れたビスケットをその少年に渡し、こう言った。


ビスケットあげる。


少年は驚きつつもビスケットを受け取った。何故だか、割れて半分になっているはずのビスケットが完全な円形であるように見えたからだ。


そして少年は、少しだけあの歌のフレーズの意味をわかった気がした。ビスケットが割れて増えることが重要なんかじゃない、と。割れて増えたビスケットで何をするのかが重要なんだ、と。


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― 新着の感想 ―
[一言] あの歌にはそういう裏があったんですね。なるほどと思いました。
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