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短編・詩 全般

翼のない背中

作者: 些稚 絃羽

欲しいと強請って付けてもらった翼も

大人になるには邪魔に思えて

自分で毟り取ったのは何時だったか



怒られるのが嫌で

沢山の紙屑と一緒に捨てたっけ



今ではもうその時の気持ちを

思い出すことも難しくなった



あの翼を取り戻すには

あまりにも大人になりすぎて

善悪さえも曖昧になって

作り笑いが上手くなった



毛羽立った背中を見れば

あまりにも幼稚すぎて

優しさも受け付けなくて

いつの間にか一人になった



大人だ子供だと決めるには

あまりにも宙ぶらりんで

自分には何もない気がして

いつの間にか独りになった



もう一度あの翼が欲しい訳じゃない

見窄らしい背中が恥ずかしいんじゃない



ただ、ただ、

自分をまるごと愛すほど

私は「私」を生きていない

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