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赤髪の道化師

いつもどおりの街の人間に情報収集へとやってくる。

しかし普段とは打って変わって住人たちに噂される怪しい存在の影が。



「そういえば、昨日の夜、道化の人間が来とったわ」


「道化の?何か見せてもらったの?」


「手品で使う銃器を買いに来た、ゆうとったが。

道化が武器なんぞと怪しんでおったら、芸を見せられてな、それも、タネが全くわからん。

小物が消えたと思うたら移動しただけじゃった」


「魔法使いみたいだね」


「おお、あんまりおかしいもんで値を少しまけてやっちまったよ。

にしても、かなり買い込まれたよ」


どうやら本当に特殊な力を持った人物だったらしい。

そしてその身なりは髪色が奇抜だったものの、それ以外はまるでプロの殺し屋のような、どこに何を隠し持っているのか分からない大きなローブで身を包んでいたようだ。

道化にしては、聞いている限り怪しすぎる。

珍しいので他の店にも寄っていないか確認しに向かった。

熊の毛皮を換金したのち、道具屋へと向かう。


「あー、昨日のかっこいいあんちゃんだね」


やはり来ていたらしい。

昨日の赤髪の、と話しかけると道具屋の店主は向かい近所の店主にまで声をかけ同意を求めながら話してくれた。

どうやら道化の人物は目的地の途中にこの街に寄り、今日の昼には発つと語ったようだ。


しかし時刻はもう昼時を少し過ぎていた。

念のため、最後に酒場に立ち寄ってみる。

ここがいつも一番の情報収入源となっているからだ。

今日は、カウンターに座りしばらく周りの話に耳を使うことにした。

店主と常連との会話で思いがけないことを聞いた。


「さっきさ、俺見たんだけど、すぐそこの端の席に噂の道化師がいたんだよ」


道化師、という単語へ耳を傾ける。


「ほう、あの赤髪の旅人のことですか」


「そうそう、ただ者じゃないよな。

なんか、賊っぽい目ギラギラ光らせた人と同席しててさ」


「怪しいですね」


「だろ、気になって近くに移動したら、今すぐ街の離れにある廃家を潰してきてくれ、って道化師がそいつに頼んでるのが聞こえたんだ」


ドクン、と心臓が高鳴るのが分かった。

街の離れにある建物なんて一つしか思い当たらない。


「金も渡してたな。けっこー大きな額だったぜあれは」


「その赤髪、今はどこに?」


突然の会話の介入に驚きながらも、話し手は答えてくれた。


「道化師ならもうここにはいないぜ。

賊が出てったあとすぐ門をくぐってった」


「そう、ありがとう」


飲み物のお代をカウンターに置いて急いでその場を立ち去った。

噂される赤髪の未知の能力も存在に対してもただならぬものを感じていたせいで、妙な胸騒ぎがした。


酒屋を出ると日暮れが迫っていて、辺りが赤で照らされていた。

次の行き先は決まっていた。

街を出ると森の中がいつもよりざわついているようで、不安がより一層掻き立てられる。

蒼の強さを誰より信じている私は彼が死ぬなんて間違った想像はしないが、しかし今回は異変が多すぎた。

推測するに赤髪は蒼の求めている情報を持っているだろう。

もしかすると目標そのものなのかもしれない。



少々切り方が悪いかもしれません。

そして話はまだ続きます。

書いていて思うんですが会話の表現にいまだに抵抗が。

不自然すぎる気がします。

そして推理小説が好きな私はついついそういう方向に持っていきがちなので軌道修正が辛いです。


ちなみに赤髪の彼はリンク小説の「旅の末路」にて大活躍しております。

併用してお読み頂くのもお勧めします。

ここまで読んでくださってありがとうございます。

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