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異世界でレースしてみない?  作者: 猫柾
第五章 新天地にアクセルを
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夢:The Lady with a Sword

 





 その日は久しぶりに、長い夢を見た。






 *






「これを?私に……?」


 ドレス姿の少女は問いかける。


「ああ。すごく似合ってると思うよ」


「ふふっ、そう?」


 お世辞ではない。銀色の大きな(つるぎ)の柄を両手で握り、腰を低くして堂々と立つその構えが、俺の目には鮮烈に映っていた。


 顎を引いて、視線は真っ直ぐ俺に向いている。闘志が剣先を熱しているようだった。


 少女は睨むのをやめ、自然な笑顔を作った。


「……私に扱えるかしら」


 そう言うと振り向き、虚空に向かって袈裟斬り、薙ぎ払い。赤い髪がわずかに遅れて揺れる。目で追えないほどの速さだ。

 貴婦人のような装いで剣を振るう姿に、違和感は少しも覚えなかった。


「よく動けるな」


「楽勝よ」


 一息ついて、少女は剣を鞘に収めた。




 そんな夢だった。






 *






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