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虚構の日本史 黒の時代  作者: 矢部健二
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根厳令その2

その後の原坂村


曽野田の陰謀が成功し、土砂崩れが起こった水敷山。当然のことながら、原坂村は混乱に陥った。節渡群の他の村の人間も、この事故を知ってからは曽野田を一刻も早くおろそうと計画を打ち立てた。村民たちは土砂崩れが起こったおよそ1ヶ月後の7月3日に反乱を起こそうと決起した。その日は曽野田が清綱群の宮下へ、会談を行うとの情報が、宮下にいる反曽野田側の官僚から聞いていたためであった。

しかし、反乱が発生する前に曽野田は突然死を遂げる。原因は土砂崩れによる被害者の怨念とされたが、現在では慢性疾患として持っていたとされる心臓病が原因として起こった、心臓麻痺ではないかと推測される。

また、皮肉にも曽野田の命日は反乱予定日のわずか2日前である7月1日であった。

曽野田はその時点では当然宮針の地位にいた為、葬儀は盛大に行われ、清綱群からの参拝客も複数人いた。しかし、そこに節渡群の村民はほとんどおらず、規模の割に人の少ない異様な風景になったという。

その後、宮針の後継者選びが始まるも、曽野田側にいた者は村民の反乱を恐れ立候補者は誰一人でなかった。最終的に宮針の後継者となった井形実介(いがたさねすけ)は清綱群と徹底した縁切り(いわゆる国交断絶)を行い、節渡群が玖寺の手に渡ることはなかった。

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