日本にとって憲法は元から空気
ヤフーブログに投稿した話をこちらにも投下してみる
ヤフーの11日の記事に、日本初のジェット機、「橘花」の記事があるのだが、そのコメント欄には「GHQによる航空機製造禁止が無ければ!」といったお話が散見される。
しかし、GHQは何も航空機産業を狙い撃ちしたのではなく、日本を農業と軽工業の国へと回帰させたかったことは、財閥解体と共に産業解体を行い、重工業をことごとく禁止や制限しているのを見ればわかる。
そして何より、誤憲派が聖典と崇め奉る憲法九条には「その他の戦力」なる語があることを見れば明白ではないか。
誤憲に限らず、「その他の戦力」をまるっとスルーした意見が大半だが、広辞苑によると軍事転用可能な産業や施設は広範に「その他の戦力」足りえることになる。
YS11を開発当時のアカ新聞などが次世代の爆撃機などと批判したそうだが、まさにそうではないか、日本の航空産業はYS11程度しか民間機を造り得ていない。PS-1/US-1、C-1、T-1、T-2/F-1、F-2、P-1、C-2。たかが1,2種の民間機を造る間にいくつの軍用機を開発しているんだ?
そう考えると、航空産業は憲法違反の「その他の戦力」という事が明白ではないか。
確かに世界に飛躍した自動車や電子産業だが、それを転用して世界第一級の戦車やらミサイルを製造している訳だが、なぜ、産業界が「その他の戦力」違反とならないのか?
誤憲派に限らず、実は、誰も憲法などまともに読もうともしていなければ、守ろうという気が無いからではないのだろうか。
本来、GHQが重工業、製造業の解禁を認めた時点で、憲法九条にある「その他の戦力」を問題にすべきではなかったか。
警察予備隊など軽微な問題だった。ゼロ戦や大和を作った日本の製造業が、なぜ、その後に新たな兵器を絶対作らないなどと言えるんだい?
現実には戦闘機も作り、軍艦も作り、戦車もミサイルも作っている。
交戦権だけが問題ではない、憲法問題という時に意図的に外される「その他の戦力」こそが一番の問題ではなかろうか。
こうしてみると、日本人というのは全く憲法九条など読んでもいなければ理解する気もなく、守る気すらないことがよく分かる。
自分勝手な解釈で身勝手な事を振りかざす人々が、自分の利益になる様に利用しているに過ぎない。
改憲反対?護憲?
そんな嘘を言う前に、ちゃんと憲法九条を読み直し、問い直してみてはどうだろうか。あなたの生活自体が違憲状態にあることに気づきはしないだろうか。