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最弱魔法で最凶に  作者: 渡 蒼穹
最凶なるものこの地に降りる
2/13

第一話 赤い木の実

投稿が遅れてすみません。

連日投稿は難しいですね。

道なき道を歩き続けてもうどのくらいたったのだろうか。地平線が見えそうなほどだだっ広い草原には人っ子一人おらず、村のようなものはまだ見つけることができていない。


「神様ー‼、僕は自分を信じていつまで歩き続けたらいいんですかーー‼ほんとに村が近くにあるんですよねーー‼」

 

 と叫んでみたが、もちろん返事など返ってくるわけがない。蓮治はどうしたものかと考え、再び歩き出した。やっぱり、歩き続けても村は見つからなかった。


「日が沈み始めたから、どこか野宿できる場所を探すか。」


 蓮治は村探しをやめ野宿できそうな場所を探した。この草原には特に危険な魔物(モンスター)が出るわけではないが、万が一を考えて安全そうな場所を探していた。しばらく歩くと川を見つけた。その近くには野宿するにはぴったりの大きな木がある。


「よし、今日はここで野宿するか。川があるから水には困らないよね。食べ物は道中拾っておいた木の実でいいかな。」

 

 軽く食事を終わらせ睡眠をとろうとした蓮治はふと考えた。


「村ってことはそれなりに水とかが必要だよね。井戸があったとしても川が近くにあっても損はしないはず。もしかして、この川に沿ってく歩いていけばじきに村にたどり着くことができるかもしれない。」


 蓮治にとって一つの希望が生まれた。となれば、早く寝て体力を回復させるしかない。蓮治はそのまま目を閉じて、夢の世界に旅立った。


               ★

 

 ある村の一軒の家に籠を持った一人の少女がいた。


「お母さん、チヂの実取ってくるねー」

「はーい、気を付けて行っておいで。あ、結界の外にいすぎちゃだめよー」


 少女の母親だろうか、どことなく力強さを感じるがそれを超えるかのように優しさを感じる。

 少女は村を出てチヂの実の木がある川に向かって歩き出した。チヂの実の木がある川は村からそれほど遠くなく、結界を抜けて数十メートル歩いたところにある。ちなみに、チヂの実は状態異常を回復させる万能薬の材料にされており、程よい甘みがあるのでジャムとして食用目的でも使われていて、村の人々からは万能の実として重宝されている。

 少女は川につくと早速熟れているチヂの実を探し狩り始めた。彼女のいる木の裏側に人が寝ていることは彼女は知らない。


                ★


 蓮治が寝ていると()()()()と何かが顔に落ちてきた。


「い、痛たた、何か落ちてきた...ん?だれかいる?」


蓮治は寝ぼけている眼をこすり、目の前にある光景を再び見た。そこには、木に登って木の実を採っている一人の少女がいた。少女は黙々と木の実を採っていたため声をかけたほうがいいか蓮治は少し迷っていた。しばらく待っていると少女は木の実を採り終えたらしく、木から降りようとしていた。そこで蓮治と少女は初めて目が合った。


「////!?」

「君は...あっ、危ない‼」


 蓮治が少女に声をかけようとしたとき少女はなぜか目を回して木から落ちてしまった。


「うん?...こ、ここは?」

「気が付いた?」

「////⁉」

「いやー、僕と目が合った瞬間君がいきなり目を回して木から落ちちゃったんだよ。」


 だけどこの子はいつからあそこにいたんだ?昨日はこの辺に人なんていなかったぞ。それにこの子、角が生えてるけど亜人なのかな?色々聞きたいことはあるけど、それよりまずは怪我がないかの確認だよね。見たところ外傷はないようだ。


「あの、」

「ん?」


 少女に呼ばれてまた目があた。なぜか知らないけど、少女の顔は凄く赤くなっている。やっぱりどこか悪いところがあるのだろうか。


「あの!」

「ん?どうかしましたか?」

「いえ、その、できれば少し離れてもらいたいのですが...」

「...あっ、ごめんね。」


 少女に膝枕をしていたことをすっかり忘れてしまっていた。だから顔が赤かったのか。それはそうと


「初めまして、僕は咲間 蓮治(さくま れんじ)というものです。実は今迷子でして、ここがどこなのか全くわからないのです。もしよろしければ、お名前をうかがってもよろしいですか?」

「...ネイス・ガーディン...です。」

「ネイスさんですね、よろしくお願いします。ところで質問なのですが、先ほど木を登っていましたね何をしていたのですか?」

「...チヂの実をとっていました。」


 そう言うと彼女はきれいな赤い木の実がたくさん入った籠を見せてくれた。よく見たらこの木の実は昨日、蓮治が食べたものと同じものだった。


「この実は何かに使うのですか?」

「はい、私のいる村では薬や食用に使われているのでその補充です。」


 (へー、結構使い勝手がいい木の実なんだ。え?今彼女村って言った?もしかしたら目指していた村かもしれない。案内してもらえたらうれしいんだけど。)


と心の中で思っていると、彼女はそれをキャッチしたかのように


「あの、さっき迷子って言っていましたよね。よろしければ、私の住んでいる村に来ますか?」

「い、いいんですか?」

「はい、手当てをしてもらったお礼です。それではこちらについて来て下さい。」


 村を求めてどれだけ歩いただろう。蓮治はやっと目的地にたどり着くことができた。

ネイスと中盤に出てきた女性は重要キャラなので今後もどんどん出てきます。


お読みいただきありがとうございます。

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