そして喫茶店のマスターは見ている。
またしても続編を書き下ろしました。
では余り過剰な期待はせずにお進みくださいませ。(笑)
カランコロン・・・。
また本日も営業中の喫茶店で御座います。
マスターは週刊誌を片手に持ちながら少し休憩中・・・。
ケース.5
4人組の奥様連中。
ぞろぞろと4人組の30代~40代ぐらいに見える
それなりに身だしなみの整った奥様方が来店した。
「私達みんなそれぞれにミルクティーをお願いします。」
「はい。かしこまりました~・・・。」
女子店員は了承してカウンターに戻る。
(なんだか長丁場になりそうな奥様方が来たな・・・。
絶対、長話になるんだよ。こういう人たちは・・・。暇そうだし。)
「マスター、ミルクティーだそうです4つ。」
「あー。はいはい。俺もやるから君も手伝ってね。」
一瞬イラッとする女子店員。
(言われなくてもいつもやってるじゃないの・・・。このオッサン。)
「最近、韓国ドラマっていいのある~?」
「あー。韓ドラかー・・・。私は今は見てないかな~・・・。」
「私もー。日本のドラマしか見てないわ~。イケメン俳優とか
見てるの楽しいしね~・・・。若い子もいいけどディーン・フジオカ様が
また良いのよね~!!爽やかで・・・。」
「またディーン様ですか~!!(笑)そもそも生粋の日本人なの?
何者なの?あの方は・・・。あ、ついあの人とは言えずにあの方って
言っちゃうわ・・・。なんとなく恐れ多い気がして・・・。」
「わかるわ~!!なんとなく、でも立ち位置的には昔の金城武系なのよね~?
何者なの感が!!(笑)オダギリジョーは日本人よね?名前片仮名だけどww」
「オダギリジョーとか懐かしいとこきたわね~。チョイスが古い!!」
「オダギリジョーが流行ってた頃に昔に雑誌でさー。「オダ・ギリジョー」って
読むのかと思ったっていう投稿してる人がいてあれは笑ったわね~!!」
「ギリジョー!!!!」(一同大爆笑)
「似た様な話だけどザ・テレビジョンに昔、キムタクのドラマの事を
「エンジン」なのに「エジソン」だと思い込んでたって話も載ってたのよ?!」
「エジソン!!!!」(またも一同大爆笑)
「何の発明するドラマよ?!て話になるわよね~?!キムタクが
エジソンの姿で発明する姿が脳裏に浮かんで大変だった!!」
「まあ、エンジンならエンジンで何の仕事の話よ?!て疑問に思ったけどね。私も。」
「あ、そうそう!話戻して悪いけど、韓ドラって今はどうなの???」
「あなた、韓ドラにこだわってるわね~!!」
「いや~だって、私がハマってた時って冬ソナ時代だったけど
そこから火がついてどんどん違うドラマも見てたわけよ。それはもう、
色んなジャンルの。て言っても韓ドラは大体ジャンルは同じで恋愛が
主軸で展開されるんだけどさー。有名なところだと四季シリーズとか
あったじゃない?」
「あー、私四季シリーズなら秋と夏のが好きだったかな~?
冬ソナは有名すぎて・・・。春のやつはあんまりピンとこなかったかも・・・。
女優さんは可愛らしかったんだけどね~・・・。残念だわ・・・。」
「四季シリーズは有名すぎて・・・。てまあ、知らない人からしたら
どれも同じじゃない?とか言われちゃうのよ~!うちの旦那なんかほんと
そうだったから!!チャングムとか見て「何でこんなもん見てるんだ・・・。」
て、呆れられちゃってね~・・・。まあ、私も時代劇は正直あんまり・・・。」
「私もそう!それ!!現代ものじゃないと面白くなくない?!」
「一時期クォン・サンウさんとか人気あったじゃない?あの人今
何してるのかしらね~?結婚はしたみたいだけど・・・。」
「それ言うならヨン様だってそうでしょー。何してんの今?て感じよ。」
「まあ、時代は今は変わったって事でしょう。政治的に揉めてるのもあるし。
ブームは去る・・・みたいなね・・・。」
「今って何が流行り?おばちゃん的にはスケート選手が熱いんだけど!!」
「ゆづたんでしょー?!ぜえったいそうだわ!この人好きそうだもの~!!」
「いやいやいや、ゆづたんが可愛くて神で正義なのは最早決まり切っているし。
もう絶対王者の貫禄ですもの・・・!!あれは神の後光がさしてる!!オーラが
違うもの!!王者の器だったのよ、あの子は!!!」
「今は時代的に次の世代がゴロゴロ出てきてるわよね?もう、可愛い
美少年揃いじゃない?!若すぎておばちゃんはついていけないわー・・・。」
「宇野ちゃんあたりまでなら楽勝でわかるけどね~・・・。今って
全日本グランプリ?だとかで14歳とかぐらいの若い子が出てきてて
覚えられないわ~・・・。女の子も男の子も可愛いしね~・・・。」
「その上外国人選手まで入れて数えてごらんなさいよ?・・・うーわ!
覚えられない!!脳みそがもう老化してるから私たちは!!」
「やあ~だぁ~やめてよ~!!まだ若い若い!!」
「若さで若い子には太刀打ちできないわよね・・・。」
「いやーねー・・・。そんな鬱になる話やめて?いい化粧品使えば
何とか誤魔化しきれるわよ~・・・。」
「はあーあ・・・・。」(一同皆溜息をもらす・・・)
(マシンガントークの後に落ち込むのは奥様方の定番だな・・・。
あれぐらいの年の奥様方は精神的に落ち込みがちとみた・・・。)
マスターは相変わらず黙々とグラスを丁寧に拭いている。
「ご馳走様でした~。ありがとうね~。」
「ありがとうございました~・・・。」
カランコロン・・・。
「嵐が去りましたね・・・。マスター。」
「君って結構えげつないよね・・・。うん。」
(見た目に反して腹黒いとはけして言わないマスターであった・・・)
マスターはまたしても休憩しようと週刊誌を開く・・・。
「この女優さん・・・よくトラブル起こすよな・・・。
女は年が若くても年を取っていても敵に回すと恐ろしいものだ・・・。」
背筋を震わせながら週刊誌をそっと置くマスター・・・。
「でも大体男が悪いんですけどね。何においても。」
「君は・・・えげつないな・・・。やはり・・・。」
(怖い!!女は怖い!!!と心底思ったマスターであった・・・。)
そして身震いしながらもバナナの皮をむくマスター・・・。
そんな喫茶店は色んなお客様の集まる場所・・・。
主婦の会話は面白い気がして書いてみました。
なんとなく自分の思ってる事や、普段の人との会話など、
日常的なものをエッセンスにして書いてます。
時事的なネタに走ってみたり、少し古いお話なども
交えてお送りいたしました。