やきもち
「あいつと何話してたの?」
「別に大した事じゃ。」
「で、何を??」
離してくれるつもりはないらしい。
私は、気になったことを聞いてみる。
「やきもち?」
聞いた瞬間、渉は顔を背ける。
答える気はないらしい。
しかし、耳が赤くなっていた。
私はクスッと笑い、正直に言ってあげた。
「渉って、今まで女の子をあだ名では、呼んだことなかったんだって??」
「!?」
私に顔を向けたが、また逸らしちゃった。
「それに、家では甘えないって・・・わっ」
いきなり渉が引っ張ったので、思わず声が出てしまった。
「ちょっと渉!!」
文句を言うが、余計にきつく抱きしめられる。
「恥ずかしいから、そのまんま聞いて。・・・確かに、女の子をあだ名で呼ぶのはさっちゃんだけだよ。それに、家では甘えない。・・・だから、その分さっちゃんに甘えてるかな。」
「なんで?」
「甘えられる人が、さっちゃんしかいないからだよ。・・・さっちゃん大好き☆さっちゃんは??」
「・・・すっ好きだよ。」
言った瞬間顔が赤くなってしまう。
渉はまだ不満があるようで
「ただの好き??」
と聞いてくる。
「恥ずかしいから、もう勘弁して!」
「だーめっ。」
言うまでは、放す気は全然ないらしく、鼻歌まで歌っている。
「恥ずかしい!!」
「僕も恥ずかしかった!!」
「うっ・・・だいすき。」
最後らへんは、小声になりすぎて聞き取れなかったらしく
「はい、もう一度。」
と言われてしまった。
「大好き!!」
渉にだけ聞こえる声だったけれど、本人は満足したらしく、満面の笑みで
「はい☆よく出来ました。」
と言うと、軽く触れるぐらいのキスをおとしてきた。
私も返してあげたくなり、渉のほっぺにキスをする。
渉は、少しビックリしていたが、すぐに嬉しそうに笑ってきた。
(大好きだよ。渉。いつまでも・・・)
私が毎日思ってること。
きちんとした小説とは言えませんが、最後まで読んで頂けてとても嬉しいです。
ありがとうございます。