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35 竜神様

こんにちは、猫耳娘の生贄がえらいことになっています。

どうぞお楽しみください。

【竜神様】


 その女の身体には、何やら吸盤のついた赤い蛸の触手のようなものが絡みつき、引き裂かれた着衣と白い肌には、半透明の粘液のようなものがまとわりついている……。

 私にはその粘液が、ぬらぬら滑り、てかてか光り、ねちゃねちゃと粘っているように見えた。


『ズッ……ズッズッ……ニュル……ニュズルルル~』 

 緋色の触手は低い音を立てながら、女の白く透き通った柔肌の上を、あたかも虫が這うように、もぞもぞと舐めるように蠢いていた……。


『ズルル、ニュムッ、ムニユッ、ズリュッ、グリュグニュ、ニュロロロ~』

 触手は猫耳族の女の肉体に掻き付いたまま、怪しく、変則的で、異様なえぐい動きを繰り返している――


「あ~あ~あぅ~……う~う~うっ~」

 心と体を弄ばれた様子の猫耳族の女から、苦しみとも快楽ともつかない小さな喘ぎ声がやっと漏れ出ていた。

 しかし、女の手足はだらりと力なく垂れ下がり、その虚ろな視線は中空を漂いながらも恍惚の笑みを浮かべている……。


「ああっ!」キャロは声を漏らし、

「ううっ!」オーレリアは息を飲んだ。

 彼女たちもあの猫耳族の女のように緋色の触手に吸い付かれ、鼻面を引き回され嬲られる情景を思い描いたのであろうか?


 キャロとオーレリアは呆然として口をぽかんと開けたまま、大きく開いた瞳を左右に揺らして視線定まらずに目を泳がせている。

 二人は思わず目をそむけたくなるようなその女の惨状を、暫くの間、唯々その女のかたわらでじっと傍観していた…………。


「ひっ、ひどい……あっ、あの人は……アルマ!?」とキャロは小さく呟くと、

「アッ、アルマ!」気を取り直して大声でその女に呼びかけた。


「あうっ……!」

 キャロの呼びかけにアルマが一瞬反応したようにも見えた。

 しかし、ぬめっとした触手が膨れ上がって彼女の身体を一斉に這い回ると――

「ひぃっ!」

 アルマは言葉にならない悲鳴を発して、恐怖の余り息を極度に緊張させて息を詰まらせた。


 触手はアルマの太腿の間からむくむくと這い上がり、彼女の顔をじっと覗き込むと……、

『ビュプッ――ドビュルルルル~グビュッ……ビュルッ……ドクドクッドクッ』

 限界まで膨れた先端から、アルマの全身に白濁した白い液をぶっかけた。

『グプッグプッ――ビクッビクッ……ピクッピクッ…』

 そして……触手は痙攣しながら収縮を繰り返す――


「ひっ――ひぃ~!」アルマは思わず呻り声を上げた。

 アルマは全身の毛が逆立つほどぞっとして身の毛がよだつ有り様だったが、暫くすると緋色の触手の痙攣と収斂する動きがくすぐったいのか、それとも体に飛び散った乳白色の液がむず痒いのか……。


「いっ――いいい~」

 アルマは声を絞り出しながらくねくねと身体を捩ると、苦痛や快感が高じて狂おしげに身体をくねらせて腰を振った。


「いっ、いたい……やっ、やめて……いやっ、いいいっ!」

 アルマは呻き声を上げるが、目眩がして頭が痛いのか、または瞼が重くて開けられないのか……?

「ふふふぅ~ふふふぅ~ああうぉ~」

 アロマは半分程薄目を開けた状態で深く喘ぎながら、緋色の触手がなすがまま何ら抵抗することもなく、小柄だけれども魅力的でトランジスタグラマーな身を任せていた…………。


『ニュズルルル~ニュプッ……グイッ……グリュルルル~グイッグィン……ズニュルル~チュバッチュバッ……レロレルルゥ~ジュルルルル~ルゥ~』

 他の2本の触手はアルマの左右の爪先から、細い足首、脹脛、太腿、尻、腰、脇、乳房、鎖骨、首筋の順にじわじわと舐めるように、巻き付き、絡み付き、這い上がった。

 そして、触手はアルマの肉体をぎゅっと締め付けると、青い血管が見えそうな透明な柔肌に吸い付いた!


『チュチュチュ~――』

「ひっ、いいい~はぁぁ~はぁぅ~ふぅぅぅ」

 アルマが思わず声を出して呻き悶える…………。

『ズッ……ズッズッ……ズルッ、ズルルル~』

 緋色の触手はアルマの口と鼻を塞ぐように躊躇なく半開きの口に捻じ込まれ、もう片方は猫娘の小さな鼻の穴に挿入された。


「がぽっ……あがっ……うぐっ……おごっ……」

 アルマが噎せて、苦しさのあまり呻り声を上げた刹那――

『ドビュルルルル~ビュル~……ビュッ……グピュグプッ……ドクドクッ!』

 アルマの身体に侵入した触手は無理矢理大きく膨らむと、彼女の口や鼻から溢れ出すほど大量の白濁した液体を、その先から一気に女の身体の中に流し込んだ!


「うぐぐっ……あががっ、おごごっ……ごっぽっ、ごぽっ、んぼっ……ぐぷぷぅっ!」

 アルマは耐え切れずに声にならない悲鳴を上げると、

『チュッチュチュッ……ズズッ……レロッ、チュクチュ……ジュロロッ、ジュルルル~』

 緋色の触手は淫猥で下品な音を立てながら、時を待たずに自ら放出した全ての白濁した液体を、汗、唾液、涙、鼻水、体液など一切区別することなくアルマの身体の中から一滴残らず吸い出した――


「んっはんっ……はぁ~はぁはぁはぁ……はぁん……んっ……あぁぁぁっ~」

アルマの脳味噌が赤い触手に依ってとろとろに溶かされた……。


「ふあっ、はっ、あむっ、あっ、はぁ、はぁっ、ん~、があっ、はあん、ああ~あうっ、あん、あん、あん、あっ、あはっ、はぁ、はぁ、あぅっ、あぁぁぁ~」

 アルマは、腰の力が抜け、姿勢を崩し、締まりがなくなると、その長い舌の先までだらんと脱力して柔らかくなった。

 それから先は赤い触手の好き勝手にされるがままとなり、果てには、ゆっくりうねうねと大振りに動く紅い触手によって、アルマの小柄な体が逆さになって宙に吊り上げられると、彼女のこの世全ての意識の境は無くなってしまった…………。


「あぐっ、あぶっ……ぐっぅ~もっ、もうっ、だっ、めっ……はっ、やっくぅ……うっ、うぐっ、ぬっ、ぬいっだぁらぁ~……あっ、あっあっあっ……ああ~あああ~……いっ、いいっ、いいよ、いくっ――」

 アルマは阿鼻叫喚の声を上げて、暫らくびくびくっと全身を小刻みに震わせていたが、そのうちに快感が最高潮に達して短絡ショートすると、魂が抜けたように放心状態となって忘我して堕ちた。

 それから……アルマはこれっきり全く動かなくなった…………。


「よく来た……新たな生贄たちよ……お前たちもその女と同じように『生贄の台座』に上がるが良い。グロロロロォォォ~」

 キャロとオーレリアは信じられない光景を目の当たりにして、半ば放心状態となっていた。

 その二人をよそに、台座の奥から甲高くて罅割れた竜神様と思われる声が聞こえてきた。


 よく目を凝らして暗闇を見遣ると、生贄の台座のそのまた奥には玉座がある様子で、竜神様と呼ばれている何者かが肘掛けに肘をついて鎮座していた。

 その玉座の方から、3本の緋色の触手が這い出して、アルマの身体に絡みつきうずうずとその肉体を弄んでいたのだった……。


 私たちは竜神様に言われるがまま、触手の粘液で滑って滑る気持ち悪い生贄の台座の上を裸足で進んだ……。

――私だけは武闘家の靴を履いていたのでだ良かったニャッ――


 3本の触手の餌食となっていたアルマのすぐ傍まで来ると、生贄の台座の隅から新たな5本の触手がひたひたと台座を這い上り、私たちに刻一刻と迫って来ているのに感づいた……。


「竜神様、私たちはこれからどうなるのですか?」とキャロが尋ねた。

「お前たちには今から儂に生気と魔素を供給する媒体となってもらう。その全身全霊を以って精精儂の触手をありがたく受け入れるが良い。グロロロロォ~」


「竜神様、先に生贄となっているその女はこの後どうなるのですか?」

 私は猫なで声で聞いてみた。

「どうなるかだと……グロロロッ……どうにもならん……この女はもう用済みだ! お前たちと入れ替えに海に投げ捨て魔海獣の餌になるだけだ……グロロロロォ~」

 竜神様は悪者として想定内の惨たらしくて残念な回答が返ってきた。


「竜神様……竜神様は竜の化身なのですか」と続けて尋ねてみた。

「はっ、竜だと……儂はそのような下劣な輩ではない。儂の名は魔人クラーケン! パンサラッサの全ての海を統べる者だ!! グロロロロォ~」

 魔人クラーケンはそう言い放つと――


『ドッドッドッド~ン』

 魔人クラーケンは玉座から立ち上がり、月明かりの下に私たちの前にその姿の全容を現した。

 遂にベールを脱いで現れ出たその姿は、私が想像していた竜神様とは似ても似つかない蛸の化物だった!

「たっ、蛸型のエイリアンなのか!?」と私は思わず呟いた。

――鳴くんだよ、ゲロゲ~ロ、ゲロロロロォ~――


 クラーケンは身長2メートル程の皮膚が赤い人型の魔人だった。

 その頭部は大きな流線型ヘルメットを装着したように後方へすっと伸びていて、襟足からは何本もの細い蛸足がドレッドヘアーのように飛び出していた。

 腰の周囲からは8本の太い触手が生えていて、尻あたりから生えている2本は他の触手よりも特に長くて大きかった。

 おまけにクラーケンは『白金の鎧』や『白金の魔手甲』といった、類稀な防具を身につけていた。


「キャロ、オーレリア、作戦通りに行くよ!」

「にゃ、はにゃ!」とキャロは二つ返事で答え、

「はっ、はいっ!」とオーレリアは相槌を打った。


『バババッ!』

 私は衣服の上にゆるりと羽織っていた外套マントを翻すと、すぐさま外套の内側に数多く仕込んでいた、爆竹、ロケット花火、噴出花火ドラゴン、打ち上げ花火へ一斉に着火し、それと一緒に聖なる光魔法を行使した。


点火ファイヤーアンド神聖光輝ホーリーライツ――かもん!」

『シュ~バチバチバチバチッ、ヒュヒュンヒュ~ヒュ~、シュシュシュシュ~、ポッポ~ン、ヒュゥゥゥ……パッパァ~ン、ピッカァァァ~ン!』

 事前の作戦通り私が花火と魔法を使うと、辺り一面は激しく眩しい光で包まれた――


「グッギョギョギョギョォォォ~!」

 魔人クラーケンは不意打ちをくらい光の輝きから体ごと目を背けると、生贄の台座から全ての触手をさっと引っ込めた――


「キャロ、オーレリア……アルマを連れて櫓ぎ舟でこの島から脱出するんだ」

「わかりました、ダイサクさんは!?」とキャロが聞いた。

「魔人クラーケンから皆が逃げる時間を稼ぎます――急いで!」

 私はそう言うとにやりと笑ってサムズアップのポーズを2人に格好よく決めて見せた……。

『ほっ、惚れんなよ……注目チェキラ子猫ベイビー


「お気をつけて」キャロは心配そうに私をじっと見つめ、

「承知しました」オーレリアが私の言葉に素直に従いお辞儀をしたが、

「……………」忘我状態のアルマは案の定、何の反応も示すことはなかった…………。


『ポコポコ……グツグツ……ボコッボコッ』

 彼女たちを見送っていた私の背後から変な音がするので、ちょっと振り向いてみると……、

『ピッ――ピィィィィィー!』

 沸騰したヤカンのような大きな汽笛の音が響く!

 そこには赤い顔を更に真っ赤に変えた魔人クラーケンが、まるで茹で蛸のようになって生贄の台座の上で突っ立っていた。


「あっちゃぁ~」

――竜神様の逆鱗にふれてしまったようだ。蛸に鱗はないんだけどね~――


『ダァ~ンダダッ、アッチャッ~!』

戦闘開始のリズムが私の体をさっと通り抜けた!

ありがとうございました。

次のお話は遂に魔人クラーケンとの最終決戦です。

またモレアの村は津波の危機を回避することができるのでしょうか?

次回をお楽しみに!

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