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1.イージーモードな人生

恵まれた人生だった。


容姿、家、才能に恵まれれば、大抵のことは思い通りになる。

『神は二物を与えない』なんてよく言うけれど、私は良いとこ取りレベルだった。


努力しなくても、勉学、スポーツは人並み以上にできた。

外見が良いおかげで、恋愛にも困ったことはない。

だからといって高飛車にならないよう気をつけたため、友達も多かった。

貧乏でもなければ家族仲もいい。


──と、見る人が見れば心底ムカつくような環境だったと思う。

ただ、勘違いしないで欲しいのは、恵まれた人生だからといって必ずしも楽しいわけではないと言うことだ。


色んなものを与えられたが故に、奪われたものもある。

それは苦労する喜び、達成感だ。


私は今まで努力というものを全くしてこなかった。

努力をしていないから、例えテストで1位を取っても、クラスの人気者に告白されても、全く嬉しくない。


こんな感じだから感情の変化は乏しく、周囲のテンションに合わせるのが大変だった。

唯一の親友には『可哀想な奴』と言われる始末。


──本当は私だってもっと人生を楽しみたい。

こんなイージーモードの人生じゃなくて、山あり谷ありの人生を歩みたい。


親友にそう言ったら、『神様にでも頼んでみれば?』と返ってきた。


ふむ、神なんて全く信じていなかったけど、この人生を与えたのが神様だとするのなら、違う人生を頼んでみるのも悪くない。


そう思い、早速神社へお参りに行った。

5円玉を放り投げ、お辞儀をして、パンパンと手を鳴らす。


(もっと楽しい人生をください)


目を瞑り、心の中で呟く。

もう一度お辞儀をして顔を上げると──


──そこは知らない世界だった。







えっ、神様対応はや!!

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