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悪役令嬢、ヒロインポディションになります!(転生侍女は…)

作者: ユユ

初投稿です

おかしい所があっても優しい目で見てください

※勘違いしやすい題名ですが、GLではありません

私、エリナと申しますの

フローラ王国のローズ公爵家の長女ですわ


突然ですが、私には侍女がいますの


名を、ルリと申しますわ


ええ、ルリは、本当に本当に私を大切にしてくれるのですが…

時々、めんどくさい、いえ、その、手のかかるところがあるのです


今日は、今までの人生で1番めんどくさいですわ




っと、今のは聞かなかったことにしてくださいまし

(令嬢としてちょっとやばい発言でしたわ。危ない危ない)


では、仕切り直して…


今日は今までで1番手のかかる日ですわ

ルリはまだ小さい頃に私の家に押しかけて、私の侍女にしてくださいと言ってきたのらしいです

私の誕生はまだ家族と使用人しか知らない時期のはずなのに


それにルリは黒髪黒目

おまけに滅多に見ないびじょ

珍しいその容姿だけで充分目立つのですが、貴族しか持たないはずの名字まで持ってるのです


どこかの国の貴族かもしれないと特別扱いされ、私の侍女になったのですが


時々、意味のわからない発言をするのです。『悪役令嬢』だとか、『ヒロイン』だとか


ルリの故郷の言葉かしら?


それでもルリは私の姉みたいな存在です


もう、手放しきれませんわ


それに、作ってくれる不思議なお菓子も美味しいですし…


「エリナお嬢様ぁ、行かないでくださいましぃ」


こんな所がなければ完璧でしたわ


「このままではお嬢様がレオンハルト様に断罪されて天に召されてしまいますわぁ」


レオ様は私の婚約者です。私のことを愛して、求婚してくださった私の王子様


この国の王太子で、文武両道でかっこよくて…

もう、非の打ち所がないんです

キャッ♡


「もうルリ!大丈夫だって言ってるではないの!レオ様はあんなに私を愛してくれてるのです。私もレオ様を愛していますわ!断罪とかありえません!それに、今日は結婚式ですこと!今更そんなこと言えませんわ!」


「でもぉ、でもぉ『ゲーム』ではぁ」


はい、出ました。意味わからない単語


私が知る限りこの世界のどこの国にも存在しない単語ですわ

いったいルリはどこから来たのでしょう?


「ほら、ルリ。行くわよ!何かあったらあなたが私を守ってくれるんでしょう?」


「もちろんですぅ!このルリ、死ぬまでお嬢様について行きますぅ!」


ほらこう言ったら立ち直る

ほんと、ルリは単純で扱いやすいですわ。でも、私の代わりのいないかけがえのない人


「エレナ、迎えに来たよ」


あら?ここにはいない筈の人の声が聞こえましたわ

後ろからかしら?

振り向くと金髪蒼眼のイケメンが

ああ、イケメンとはルリの国の言葉で『イケてる男性』のことを示すらしいですわ


と、言うか…

「レオンハルト様!いつから聞いていたのですか!」

「そこの侍女が、『お嬢様ぁ、いかないでくださいましぃ』って言ってる所からかな」

「まぁ、最初からではないですか!レオンハルト様、気づかないで申し訳ございません!」

「いいんだよ。それよりさっきみたいに『レオ様』とは呼んでくれないのかい?」

「そ、それは…」


き、聞かれてしまいましたわ!

『レオ様』は、ルリと話す時の愛称で普段は『レオンハルト様』と呼んでいるのですわ


うぅ

恥ずかしすぎて、顔から火が出そうです


「なあ、エレナ。僕は君にレオと呼んで欲しいんだよ?君は目を離したらどこかに飛んでいきそうだ。早く僕のものにしたいのをずっと我慢してきたんだよ?ね?レオと呼んでくれるぐらい、ご褒美をくれないかい?」


レオ様は熱がこもった視線で私を見てくる

恥ずかしい。恥ずかしすぎる

レオンハルト様は急に真剣な顔になり、



「エレナ。僕は君を世界一幸せな女にする。だから、僕のことを愛してくれないかい?愛しのエレナ」


「…は、はぃ。レオ様…」


消え入りそうな声だけど返事が出来た。熱が顔に集まってくる

ああ、今日私は世界一幸せな女になる


幸せだ


ルリもいつの間にか黙って私たちを見ていた

認めてくれたのだろうか?

その事が、単純に嬉しかった


その日、私たちは夫婦になった

本当の意味で…






 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄




私はルリ。本名は白石瑠璃だ


ある日、気づいたら小さい頃の私の姿知らないところにいた


しばらく路頭に迷っていた


しかし、何日かたってからあることに気づいた


この世界はよくある異世界小説

『平民からの幸せライフ』

の中ということに


私はこの小説の悪役令嬢、つまりエレナ様が理不尽でたまらなかった


エレナ様は男主人公のレオンハルト王子の婚約者だ

でも、ある視察の日に平民の女の子とレオンハルト様は恋に落ちる

それを、エレナ様は風評が悪くなるとなんども咎め、平民の女の子にもなんども注意をしていたところを、平民の女の子に相談されていたレオンハルト出てきて、

『身分の高いものが低いものを虐めるとは!』

と勘違いし、エレナ様は断罪されるのだ


理不尽な小説でしょ?でも、エレナ様は死ぬその瞬間までレオンハルト王子のことを心配し、自分が無実であると最後まで主張し堂々としていた


私はそんなエレナ様に憧れていた


私は小説だとわかったその日に公爵家を訪ねエレナ様の侍女になった


そして、エレナ様を一生守ると誓った

この命、尽きるまで


エレナ様に助言をし、婚約をさけ、イベントは全部避けたはずなのに…


レオンハルトは腹黒ヤンデレだ


ヒロインに執着する

はずだったのに…


まさかのレオンハルトがエレナ様に求婚した

婚約?冗談じゃないわ


私は最後まで止めたんだけど…


あのセリフがあって一応納得した


『エレナ。僕は君を世界一幸せな女にする。だから、僕のことを愛してくれないかい?愛しのエレナ』


これは、レオンハルト王子がヒロインに言うセリフのはずだ


まあ、これがあるから安心だろう

と、私はひとまず二人の仲を認めることにした


ひとまず、だが


エレナ様はこれからも私が守っていく

この命、尽きるまで



読了ありがとうございます

誤字があれば、教えてください

感想、待ってます!

評価が良かったら、シリーズを書こうと思います

よろしくお願いします(。•ㅅ•。)

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