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作者: 李田己利

 過去ばかりを見て、己が軌跡に拘泥していても仕方がない。それは己の中では美化されてゆくが、実状は風化していっている。己がそこに止まっている限り、その輝きはくすんでゆく。


 “今”ばかりにこだわって、歩みを止めていても何も生まれない。うまくいかなかった“昨日”から目を背け、うまくいくとも知れない“明日”から逃げたところで、解決されることはただの一つもありはしない。下を向いて現実の世界から逃げてはいけない。


 未来ばかりを追い求め、“今”を蔑ろにしては結果手元には何も残らない。人が生きるのは“今”であり、更に“今日”の積み重ねで“明日”が形作られる。上ばかりを注視していては、大切なものを拾い損ね、かけがえのないものを取りこぼし、挙句は足元の小石に気付かず、つまずき転ぶ。そうして初めて周りを見れば、己の進むべき方向が分からないことに気が付く。



 前を向き、先を見据え、周りを見渡し、一歩一歩を踏みしめ、そして時々振り返る。寄り道したって構わない。着実に毎日を重ねてゆけば、“昨日”はくすまず、“今”は満たされ、“明日”はおのずとやってくる。


 ある日、方向を間違えたことに気が付くかもしれない。忘れ物を思い出すかもしれない。それでも、一歩一歩を大切にしてきたのなら、戻ってそこからやり直せる。



 人は“今”を進まねばならない。

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