寝取られ女の思い
「ねえユウヤー。アッシュのぶざまな姿見たー?ああなったらもう男としておしまいよね。まっったく、魅力感じなくなっちゃった。それに比べてユウヤは最高!!自信もって、堂々と気概を持って、ほんと素敵!!!」
私は我慢できずに、ユウヤの腕に飛びつく。もう心はウキウキで止まらない。ユウヤの匂いを嗅ぐだけで幸せな気分になる。
ユウヤは、実は嫌ってたフリをしたけど、第一印象からとても良いなって思ってた。少なくともアッシュより。
嫌ってたふりをしてたのは、周りに気を使ってかな。突然ユウヤに切り替えたら、色々と悪いじゃん。故郷では誰にでも優しいノエルで通っているんだからさ。アッシュに対しても、どんなときもなるべく笑顔で優しく接して来たんだし。
だから、時間が経つごとに魅了が増していったのは、自分のそんな言い訳を吹っ切るのに丁度良い機会になったわ。
「あーあいつの姿、まじ笑えたなー。ひでえーもんだったな。男としてああはなりたくないな。」
なんて平気な顔で答えるユウヤも最高でうっとりする。ユウヤにはきちんとした自分の実力への気概がある。
「そうね。あの無能な癖に、私に依存して来るところ大嫌いだったのよね」
アッシュは荷物持ちなのに、無能だった。荷物持ちのくせに、私の私物をどこにしまったか聞いても、三十秒も探さないと出てこなくなくなる時がよくあった。結婚のために貯めてきたお金も、ろくな買い方もせずに無駄な出費で、無駄にしたことも一度や二度じゃきかないはず。きっと店もろくに選んでないのだ。
いつもアッシュには
「誰のおかげで、ご飯食べられてるのかな?お金貯められてるのかな?私が前衛で身体張ってるからだよね。なのになんでこれぐらい出来ないのかな?」
ってアッシュのためを思って、一生懸命になれるように躾をしても、俯いてろくに反抗しないの。そもそも人としての気概がないのよね。今思うと本当に最悪の男だった。
「今思うと、私はあんな無能の荷物持ちと何で結婚とか考えてたのかしら。結婚したところで、私が稼いで、あいつは無能だからろくすっぽ貢献できずに、人に苦労ばっか押し付けてたに違いないわ」
「おーそうだぜ!きっとそうだぜ。あいつはろくな男じゃなかったぜぇ」
「それに比べて、ユウヤは魅力的だし、きっと私の話も聞いてくれるよね!?」
「もちろんそうだぜぇ。俺みたいに物わかりのいい男は他にはいねーよ!なんでも言ってくれよ」
「素敵!じゃあ色々とお願いしちゃおうかな!」
この後のことを考えると、気持ちは否が応でも気持ちは昂っていく。ユウヤとの初めてなのだ。
その初めてが幸せな思い出になる頃には、アッシュの無能と貯めた金で買った家に2人で入るんだ。せめて家の提供ぐらいは、役立って貰わないとね。
あの無能な男との失敗を踏まえ、まずはユウヤをきちんと躾けるところから始めたいと思う。
そのために、しっかり鍵付きの部屋も用意した。ないとは思うけど、万が一ユウヤが誤解とかして、わかってもらえない時は、しばらく入ってもらって食事の調整とかするつもり。あの無能に試して、食事をあげないことが、人間を素直にすることを知ったからね。
ユウヤは魔法使いの体付きだから、そんなに力があるように見えない。魔法にだけ気をつけて、ちょっと力を入れて躾れば、きっと分かってもらえる。こういう時、前衛で剣士やってて良かったと思うのよね。やっぱり体での躾が最短ルート。
あの無能と貯めた金が少し余ってるから、それで、念の為、魔封じの首輪でも買ってこうかな。
そうすれば、きっと気概のあるユウヤを、きちんと私の伴侶として教育してあげられるでしょう。その過程で、私も気概のある人を躾できる、個人的な楽しみも満たせる!
ああ、あの時ほんとユウヤに臨時パーティのお願いをして良かった!!私はなんて幸せなんだろう!!