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アイテムバグ?

 

「サリュ! サリュー!」


小屋の外に出るとバイクのエンジン音が聞こえた。


 サリュだ。


「これだけの堀と城壁があるなら陸から攻撃は問題なさそうね。中々、やるじゃない。」

「そりゃ、どうも。」


 ブルンブルンとバイクを鳴らすサリュ。そのサドルの上には器用にハンドルを触手で掴むプニー。2人はかなり遠くに行ってたみたいだ。


「この辺りに何かあったか? 何か木の実みたいな食べられる物とか、飲めそうな飲み水の湧いてる泉とか。動物とかは?」


「そういうのは見つからなかったわね。でもこんな物が見つかったわ。」


 そう言ってバイクのシート部分からボン! とメカらしき物が飛び出した。


「これは……何かの電子部品?」

「森に落ちてたのよ。それ一個だけ。」


 真っ黒に焦げているが何らかの機能を持ったメカ部品のように見える。俺はそれを採取しようとしてみると。


(焦げた精密機械1個 (鉄26個)を回収しますか? Y/N?)


「どう? 鉄20個分はあると思うんだけど。」

「ああ、採れるみたいだ。」

「やった♪ じゃあ私を「改造」して♪  私に向かって建造をイメージするのよ!」


 サリュは嬉々として俺に指図した。サリュの表情はわからないけどとても嬉しそうだ。


 で、サリュに向かって手をかざして建造をイメージしてみる。……建造!


 シュン!


 と、音がして鉄20個が消費された。

 サリュのバイクの外見には何の変化も起きていない。


「変形ー♪」


 だがサリュがそう言うとバイクが変形を始め……「人型」になった。頭部が無い人型。人型のロボットに変形した。


 なんか前より体積が増えたように見えるのは気のせいだろうか? タイヤなんかは半分に割れて手と足になっているし、中の空気はどこ行った?


「ニューニュー♪」


 と、プニーが頭の部分にスチャッと飛び乗った。


「どうよ! これで1つの戦力ね。」


 人型ロボットとなったサリュは器用にシャドーボクシングをしている。おお、風を切るようなハイキックに回し蹴り。


 そして城壁の方へ走ると軽くジャンプをして城壁を飛び越えた。高さ3メートルくらいある城壁なんたが。


 で、ピョンピョン跳んで1番外側の地点まで行ったかと思ったら、


 シュゴーーー!!!!!


 サリュは空を飛んで戻ってきた。サリュの背中の方にあるバイクのマフラーが何故かバーニアになって。


「短時間なら空中戦も可能ね。」


 とんでもない事を言うサリュ。



 ……まあ、いいか。


 ぐぅ。


 腹減った。


 ……あっ!


「サリュ! バイクのシート下スペースに食べ物入れてたんだが。出せるか?」


 思い出した。

 コンビニで買った俺の昼飯を入れてのを。


「ああ、これ? はいどうぞ。」


 そう言ってサリュ(バイク人型形態) の胸元のシートから飛び出したのは。


 ・500mlペットボトルの水

 ・コンビニのホットドッグ(大)


 買っていたのをすっかり忘れていた。


 食べ物が無いわけでは無い事にひとまず小安心。


「ニュ? ニュー、ニュー♪」


 ホットドッグの良い匂いに気がついたプニーが僕も食べる! という感じで鳴いた。そしてプニプニと震えている。


そうかそうか。プニーも食べたいか。


ところで今の時間帯をもう夕方。


 今日はもう休もうかな。


「プニー。じゃ、家で食べよう。」

「ニュー♪」


「サリュは……小型核融合炉だっけ? だがら特にエネルギーは要らないのか?」


「そうね。ただ私も「寝る」わ。夜は休止する事にする。」

「ふうん。よくわからないけどわかった。」



 で、俺は水とホットドッグを採取で回収しようとしたが……。


(水のペット■トルを回収しますか? Y/N?)

(ホットドッグを回収しますか? Y/N?)


 ん?


 なんか名前がバグってるけど……

 あっ、普通に回収は出来た。


 ・水のペット■トル 1個

 ・ホットドッグ   ■個


 心のストレージを見ても名前はバグったままだ。ホットドッグなんかは個数がバグってしまっている。

 んー、なんで? 


 ……まあ、いいや。




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