意識・職業習得所 44
同日、次郎はS部でヒーロー扱いされていた。
理由はもちろん、ワインをやっつけたからだ。
クラスには人だかりができていた。
「貴方が次郎さんですか。
何とお礼を申し上げたらいいか。」
「次郎様!
貴方のおかげで習得所を止めなくてすむわ!
ありがとうございます!」
「佐藤さん。
自分からのほんの感謝の気持ちとして、
少ないですがお金を受け取って下さい!」
次郎の周りには人が沢山群がった。
握手を求める者や、
お礼として集金の一部や粗品を渡す者、
中にはサインを頼む者もいた。
(こんな所はヤダな…)
次郎はこっそりと部屋を抜け出した。
「次郎さん!待って下さい!」
外にいた人に見つかったのがきっかけで
外にいた人々に追いかけられた。
中の人も追いかける。
次郎は追われ、
中央塔へ向かう廊下で全速力で走った。
次郎の脚力は強く、
ほとんどが置き去りにされた。
次郎は廊下をいくつか曲がる。
すると、前に花とボーンが歩いているのが見えた。
「おぃ!お前ら!助けてくれ!追われてんだ!」
「また悪さしたの?」
「事情は後だ!何とかしてくれ!」
次郎は物陰に隠れた。
すると、息をきらして、数名が走って来た。
「ハァ、ハァ…すみません。
次郎さんを見ませんでしたか…」
「あぁ、さっき、最上階まで走って行きましたよ。」
「ありがとうございます。待ってくれ~」
その後、次郎は事情を説明し、
匿ってもらった後、組に帰った。
次郎の席にはお礼の品が山ほどあった。




