意識・職業習得所 29
ランドの顔は真っ赤になった。
幸いにも、周りはがやがやして、皆気づいていない。
ノビルが真剣な眼差しで見つめる。
「ぼ…僕は…本当は…
Z部なんか…来たく無かったんです!」
小さくランドは言った。
ノビルは口を開いた。
「へ~。じゃあ何でここにいるんだ?」
「僕は…不手際でここにいるんです。でも…」
ランドは黙り込んだ。
「でも、どうした?」
「僕は…カナダさんのグループに目を付けられて、武器係として働かされてるんです…。」
「ふ~ん。だから、やめられないってわけか。」
「まぁ…そうですね…。でも…僕は…」
と、ランドはまた黙った
「何だ?パートナーなんだから何でも話せよ!」
ランドはノビルを見上げた。
その眼差しには、
どこか希望を見るような目付きが見えた。
「僕は…いつか…ポリスになりたいんです!」
「ポリス?」
「はい。
ポリスはこの地球の治安維持を任されているんです!
彼らはとても優しく、強く、昔からの僕の憧れなんです。
このZ部にいれば、ポリスになれるかもしれないんです!」
ランドの視線は熱くなりノビルを見つめる。
すると、ノビルは突然笑い出した。
「ハッハッハ、そうか、
お前はポリスに成りたいんだな。ハッハッハ。」
笑い終わるとノビルはランドの肩を掴み言った。
「なら、尚更ここに残れ!
カナダになんか従うな。奴を倒してみろ。」
カナダの名が出ると
ランドは怖じ気付いたように目線をそらした。
「でも…そんな力は…」
「だったら、意識を磨けばいいだろ。
さぁ、練習だ!」