憲法第44条 治安維持 28
「なるほど、
そうすれば俺は攻めることはできない。
完璧なる守りだな。」
そう言って、ハドはドームに腰かける。
「たが同時に俺にも攻撃できない。
戦いを完全に放棄したな。
お前はもうファイターとしての誇りは
捨て去ったのか?
出てきやがれ!」
「捨て去っただと?」
ノビルは小さいドームの中から
ハドに言い放った。
「誇りを捨てた?
今の俺を見ていれば
誇りなど捨てていないことなどすぐわかるだろ!
お前は俺のファイトを見たことないな?」
「お前のファイトだと?」
「あぁ、お前はわかってない。」
そう言ってドームは少しだけ膨らんだ。
だんだんとドームは膨らんだ。
最初に作ったドームの
半分ほどの大きさまで膨らんだとき、
ハドはようやく気付いた。
ノビルの作戦に。
「お前、まさか、俺を押し潰す気か?」
ハドはまた葉っぱに変わった。
「はっはっはっ、浅はかな考え。
俺の体は葉になるのだ。
よって俺は潰れても
ダメージがほとんど効かない。
駄策のようだったな。
まぁ俺の動きを
おさえるという意味の作戦ならば良しだが、
それはどうかな?
外には我がボスがいるんだ。
お前がいなくても大して変わらないが、
我等の勝利は早まるな。
お前は俺の意識には太刀打ちできない。
こうするだけがやれることなのだ!」
ハドは高笑いした。
ドームの中は高笑いが響いた。