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裏社会 48
「そういえば、トム。
いつ頃から習得所に行くんだ?」
「明日か明後日だ。
兵器の制作が最終段階まで来たから、
完成したら一度講師に見せに行く。」
「わかった。」
「じゃあ作業に戻るよ。」
トムは部屋へ戻っていった。
「ボーンさん。
これ、隊長からです。」
シュンカは手紙をボーンに渡した。
ボーンは中を開く。
「おぉ、チリか。懐かしいな。」
「面識があるんですか?」
「あぁ。
私が精鋭百隊をやる前に
“星稼ぎ”のペアを組んでいた。」
「星稼ぎ?」
「知らないのか。
じゃあ、教えてあげよう。
この手紙にも
地下のことはよろしくと書いてあるしな。」
ボーンは手紙を見せた。
「君の地下への準備は、私が引き受けた。」
ボーンはそう言って“星稼ぎ”の説明をはじめた。