裏社会 16
「それより、あのピンクマンをアシストしな。
次郎には相性が悪い。」
シュンカは次郎の方を見た。
次郎は恐らく、
ボンヌの意識に翻弄されているのか、
掠りもしない攻撃ばかりしている。
「分かった。後は任せたぞ!」
「容易いぜ。」
ヤイバはファールと東郷と向かい合った。
ファールはバズーカによって、
少し負傷しているようだ。
東郷はヤイバの技に苦戦し、劣勢となっていた。
「お前ごときがサンソンさんと
張り合おうとすんじゃねぇよ!」
「俺らの真の強さを見せてやる。
リズム剣術をな!」
「リズム剣術?」
「あぁ、互いの剣を楽器の様に扱い戦う。
それが、リズムけんじ…」
ヤイバはファールの隙を付き、腹を斬りつけた。
「ぶはぁ…」
ファールは腹が黒くなり倒れた。
「テメェ!」
東郷は猛攻を仕掛けた。
嵐の様な斬撃がヤイバを襲う。
しかし、ヤイバは片手で刀を振り、
それを全て防いだ。
「1人じゃ相手にもならねぇな。」
ヤイバは刀に気を込めた。
そして、猛攻をしていた東郷の刀を切り刻んだ。
「後は静かにしてな!」
ヤイバは刀を両手で握り直した。
「滑胴!」
ヤイバは東郷の腹を真っ二つに斬った。
東郷は下半身だけ足を付き、
上半身は前のめりに倒れていった。