200vs2 14
「で、今からお前が戦うアイツがミナ。」
フランシスは後ろから言った。
「無名ながら
有力候補をバッタバッタと倒してきてる謎の女。
ただ分かっていることは元戻が近いってことだ。」
「ゲンレイ?」
「あぁ、俺が読むに何処かの有名な剣士が
思い出深いこの習得所に元戻する前
最後の見納めってとこかな。」
「ふ~ん」
ヤイバは感心無さそうに答えた。
「お前の試合は
30分後の3位決定戦が終わってからだとよ。
散歩でもしてこい。」
ヤイバはそう言われ外に出た。
外はちょうど暑い時間帯に差し掛かっている。
ヤイバが歩いていると
後ろから2人の男が着けてきた。
ヤイバはそのまま建物を右に曲がった。
2人の男も後を着け右に曲がろうとした。
しかし、足が止まった。
ヤイバの刀が1人の首元に突きつけられたからだ。
「俺の試合見てただろ。斬られてぇか?」
1人は両手を低く上げた。
「これはすまない。
別に危害を加えようって訳じゃねぇ…」
と言って腰に下げた刀を捨てた。
それを見てヤイバは刀を鞘に閉まった。
「いや、ありがとう。
我々はジェームス・Pの者だ。ピウスと申します。」
と言って名刺を差し出した。
「ジェームス・P…」