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007:割と暇な時間(第1章終了)

 本日最初のログイン。

 褐色の肌、白髪の様な銀髪に隠れるような長い耳、黒曜石の瞳、168cmの女性にしてはやや身長の高い背丈、100近い90台の豊満なバスト、細いくびれのある腰、ややスリムなお尻からすらりと伸びた太腿からの足。

 ダークエルフからダークエルフナイトになったピローテス、よくプレイヤーから声を掛けるられるが、とある事件で有名でもあるために困っている女性から声が掛けられたり掛けたりをしていた。

 主人のレドはピローテスの特徴のダークエルフナイトの男性だ。

 身長の方は大きい177cmのやや長身だ。


「結構な顔役になってきたな」


 レドが苦笑しながら話す。


「こうやる者も居るのです」


 黒曜石の瞳を一つの店に止め乍らレドに返す。


「ここです」


 一つの店、所謂の酒場のような店だ。

 店構えとしては小奇麗な、西部劇に出そうな観音開きのドアがある。


「ピローテスさん」


 店から一人のダークエルフの女性が出てきて挨拶する。

 ピローテスの他の数少ないダークエルフの一人だ。


「ダークエルフマージのユウルと申します。」


 ピローテスと違いやや受動的な従者らしい、おっとりとした雰囲気の女性だ。


「レドだ。まっよろしく」


 観音開きの店に入り、他のダークエルフのプレイヤー、従者が居た。

 奥の応接用なのか三つの椅子があり、そこにユウルが椅子を引く。


「ありがとよ」


 椅子に座り、ピローテスも近くの椅子に座る。


「まず今回の依頼を受けてもらい感謝します」


 丁寧な挨拶にレドも微妙な顔になる。


「今回の依頼は確か調合品に関する事だったな」

「はい。レドさんでよろしいでしょうか」

「ああ。全く構わない、むしろ様付けが嫌だ」


 今までの穏やかな笑みの中に可笑しげな微笑も混じる。


「依頼内容の方はレドさんが作ります。三種類の固有スキルがつくフード、布製の衣類などに使う染料の提供を頼みたいのです」

「うーん。量の方はとの相談だなさすがに千とか、万とかだと困る」

「一つの種類でいえば100個ぐらいです」

「おうおう了解だ。んで飯の方はいいとして、染料の好みの色とか、つけたい追加効果とかは」

「染料の方は藍系、渋柿系、深緑系です」

「了解了解、追加効果の方は」

「今作れる物でしょうか。今では☆+1も必要性は薄れ☆+2の方が有用ですが、☆+3も考えておいた方が良いと思っておおります。それを踏まえて防御力だけではなく、他の属性攻防能力も高めにつけたいと思います」

「つまり。防御力を優先しつつ、各種族属性の攻撃特効属性、防御特効属性がよいと?もしわからないのであれば試作品も無料で出すが」

「試作品ですか?あるのなら確かに便利です」


 染料、塗料の試作品を見せる。


「後だが、耐久力を回復するための修復液だ」


 修復液を出す。

 この三つの益を眼力系のスキルで見定め、染料は防御・回避の方面での追加効果の方が良いらしく、塗料の方は攻撃の方面が良いらしく、修復液は回復率が高いのでこのままとなる。

 フードの方は野営用が有るので出す。

 こちらの方は匂い、味はよいのだが、所謂合成調味料の為に耐久度の高い物を大量に欲しいので100個の数を揃えてほしいと頼まれた。


 依頼を引き受けて内容を確認し、生産所での生産を行い、2時間ほどの生産を終えてピローテスを連れて迎い、依頼の品を提供した。

 他にも試作品を何個か渡し、その後にヒラメの露店にも行きアイテムを納品した。

 更に〖クック〗の店にも納品し、久し振りに和食レストランの〖ラフィール〗にも行き、合成調味料も試作を行ってもらい、かつて居場所としていたために顔は覚えられていたのが安心感を生み時々納品を頼むとしてくれた。

 そんな合成調味料を何度も利用した〖丼屋〗にも試してもらい、味噌汁に使うのが良いらしく、納品を受けた。

 ダークエルフの店の〖艶やかなオアシス〗、常駐の店の〖クック〗、和食レストラン〖ラフィール〗、丼専門店の〖丼屋〗の四か所に合成調味料を提供することになる。

 新商品の開発にも励み、餌の名称になる合成調味料は必要不可欠だ。

 布製、革製の染料、金属製の物に使う塗料、耐久度の回復の修復液の三つは〖艶やかなオアシス〗ヒラメの露天の〖韋駄天〗に納品していた。


□12:00→15:00


「マスター、凄く暇です」


 ピローテスが珍しく子供の様な事を言う。


「まあ確かにな、誰がログインしてきたら大軍でダンジョンに行けるが」

「凄く美味しい流離い剣客狩りもよいですよ」


 ノーダメージボーナスで支給される裏式・蓮花は最高級の片手用の刀で、ゲームマネーの100M(1M=100万G)という高額な物だ。


「臨時行くか」

「ウルカさんから凄く言われそうですが、ギンガ&チアキの様なコンビも居ますし、どなたかを誘ってみては」

「いや、今日は気分転換に新しいところだ」


(ウルカご免)


 主人のレドが好きな臨時にピローテスも好きだったりするのだ。

 騎獣ペットのライノ、ビーア3号の地竜の騎獣が駐騎場で暇そうな欠伸を噛み締めるから主の姿を見ると、上機嫌になって起き上がる。


「おし。ピローテス。ジョブチェンジするぞ」

「えっ。新しい職業に転職ですか?」

「職業変更チケットが余っているからな」

「それで何に変えるのですか」

「俺は吟遊詩人、ピローテスは剣の踊り子、ソードダンサーだ」

「そういえばマスターは音楽が出来ましたし、剣を扱うなら安心です」


 ジョブ変更チケットでの変更を行い、レドが吟遊詩人になる。

 ジョブ:将軍→吟遊詩人

 ピローテスの転職し、将軍から踊り子になる。

 転職するとクラスも決めるとになる。

 楽器演奏メインの演奏家、歌主体の歌手、文学などの作家、詩を読む詩人。

 このクラスは演奏家を選ぶ。

 ピローテスはソードダンサーになる。


「おうし。装備を整えに行くぞ」


 音楽の楽器専門店でリュートを買い、踊り子専門店で踊り雇用のアラビアンナイトに出てくるようなパレオビキニタイプの衣装、ここでの曲刀を買い、双曲刀を購入した。

 海岸に行き、ひたすら演奏と剣舞のコラボの練習だ。

 海岸線の為に特に水着姿でもおかしくないために、褐色のエルフが剣舞を行い、褐色のエルフの男性プレイヤーが演奏しているとしか思われない。


 □15:00→17:00


 二時間の演奏・剣舞の二つで随分と上がり、〖クック〗での料理を楽しみ。

 夜からさらに4時間の演奏・剣舞を行う。


 □17:00→00:00


 ログアウトしてからリアル時間は12時、昼飯を食べてからリアルでもギターの練習を行い、時任なダンスと演奏の動画を見ながら少し奮発したラーメンを食べ、剣と盾の訓練、槍の訓練をメインに行い、最近やっていない投擲、射撃の訓練も行う。

 借り家の裏庭に広がる訓練場での一時を過ごしてからシャワーを浴びて再びログインした。


 □14:00=08:00


 午前中の生産依頼の注文を聞いて回り、素材の買い出し、その後に生産を行ってから納品先に提供し、調合調味料の需要は日増しに上がり、新商品開発も行うべきであるが、ピローテスと共に10時からの海岸線での演奏・剣舞での訓練を行う。


 □08:00→12:00


 そんな時間を過ごしてから定宿での食事、その後に海岸線での演奏・剣舞の訓練を行う。


 □12:00→18:00


 6時間の訓練を終え、食事を行い、直ぐに海岸線での演奏・剣舞の訓練を行う。

 ベリーダンスを行い、中々さまになっていた。


 □18:00→22:00


 ログアウトしてリアルでの生活を行い夜の20時にログイン。


 □08:00→12:00


 生産職の上位錬金術士、生産クラスの上位調合士になったの生産活動を行い、その後に納品先に提供し、吟遊詩人になっての音楽活動を行う。

 吟遊詩人、演奏家の二つが1次になり、吟遊詩人からミュージシャンに上がり、演奏家から弦楽器演奏家、ピローテスは踊り子からダンスマスター、剣の踊り子から剣舞踏士となる。

 昼間には食事、その後に演奏・舞踏の練習、それが終われば食事して練習の繰り返しだ。


 □3月22日22:00→3月23日08:00


 リアルでの睡眠をとり、翌日になって朝方の武具のトレーニング、その後にログインしてからの生産に演奏訓練を行う。


 3時間後にログアウト、その後の2時間後ログイン、その後の3時間と過ごしていた。

 一日9時間ぐらいのゲームだが、リアルでも15時間ほどを過ごす。

 そうやっての3月24日の朝方のログイン。

 生産職の上位錬金術士での必要最低限のスキル、支援職のミュージシャンの必要最低限のスキル、戦闘職の将軍の必要最低限のスキルをスキル枠50あるが、Ⅰ・Ⅱを揃えるので25個に減る。


「何をしているのだレド」


 澄んだ声の主は固定PTのサブリーダーのウルカだ。

 黒装束に身を包んだ忍者と侍を半々に行うプレイスタイルの女性プレイヤーだ。


「久し振りだな」

「なんかあったのか?」

「うむ。聞いてくれ」


 出るわ出るわ、実家への愚痴、寮生活から一変して実家が用意した女性限定の小さなマンションに代わり、そこでの挨拶やらも重なり、ログインできないことが非常に増え、我慢できずにログインしたと。


「すっきりした。また頼む」

「愚痴位はどんとこい」

「うむ。ところで他の」

「ヒリュウ、アリサの二人は21日に来ていたな。双子の方はまだない」

「今日は24日だから実に三日ぶりか、毎日ゲーム三昧に日々に強制的に変えてる」


(こりゃあまたゲーム好きではあったな)


「ウルカ」

「おっピローテス、どうしたのだ其のアラビアンナイトのような恰好は」

「マスターが音楽に目覚めて私も踊りを学んでいます」

「ほう。とすると職業を変えて?」

「ええ。職業は踊り子、今はダンスマスター、クラスの方は剣舞闘士です」

「ふむ。一つ踊りを見せてくれ」

「マスター」

「了解だ」

「何やら立場が逆転するのだな」


 アラビア風音楽をリュートで演奏し、ピローテスはベリーダンスを踊る。

 腰をカクカクさせたような踊りだが、練習の成果もありそれなりに見える。


「中々よい踊りだったが、転職したら別の職業でもするか」

「それがよいですよ」

「レドの方もなかなか上手いな」

「リアルでも練習中だ。他にも剣技、槍技も磨いている」

「ゲームの為にそこまでできるお前は本当に変わり者だな」

「ゲームこそ我が人生さ」

「気が合う奴がいて本当にありがたいモノだ」

「んで、忍者、侍のどちらを上げる」

「両方を行う、疾風の奴も暇していたか」


 駐騎場での騎乗用ペットに乗り込み、ゾンビダンジョンでのLv上げ。

 侍から上げたウルカは

 ▽チェンジ

  種族:ハイヒュム:ハイの付くものに特効固定スキルを持つ

 職業:武者:侍の戦闘能力を重視した物、和風武器に強い適性を持つ

 クラス:鬼武者:武者の中でも更に個人的な能力を重視したクラス

 固定スキル:種族:上位特効:ハイの付く目標に特効

 職業:武者武具:和風武具の装備可能

 役職:鬼:攻防戦の能力上昇


 忍者の方も1次に上がる

 職業:上忍:忍者の上位互換、忍術、忍法、忍び装備、道具に適性を持つ

 役職:戦上忍:真っ向から戦う事を得意とした補助系に適性を持つ

 固定スキル:職業:五遁の術:忍法使用可能

 職業:忍者装備:忍者装備可能

 役職:忍者の資質:忍者系補助スキルの代用

 役職:忍者の極意:忍者系スキルの代用

 □


「おっし。どんジョブに変える?」


 騎士系1次の将軍のレドが話す。

 ピローテスは騎士系1次の将軍職に変えてある。


「前衛なら騎士、戦士、武道家の三つ、後衛なら魔法使い、僧侶、治癒師、巫女、修道士、修道女、司祭、後衛の方が充実しているのだな。よし巫女に決定」

「徹底した和風系だな。おい」

「その方が楽しいではないか」

「多分に合うと思います。というよりも絶対に似合いますよ」


 巫女に転職し、クラスは戦巫女となる。

 一度戻り、〖ブシロード〗に行き、巫女装備を整えた時にふと思い出した。


「ウルカ、これだ」


 刀を突き付ける俺に、ウルカは珍しく何も言わず受け取る。


「実はな、ゾンビダンジョンのボスを四回ほど刈った」

「ふむ。その時のノーダメージボーナスか、レドが指揮するなら当たり前につくボーナス品か」

「一応片手かもしれないが、両手、双刀も可能だ」

「なるほど、それで品質の方は」

「☆+3だ。どうもランクその者は低いが、スペックとしては破格の者だ」


 何せATKが+20という信じられないほどの高性能な刀なのだ。

 ☆+1なら+4、☆+2なら+9が最高だ。


「刀スキルを上げるしかないか」

「これぐらいじゃないぜ」


 染料に塗料、マジックアイテムなどもある。


「お前は何かと重宝するな、我がPTの生産職人だな」

「他にもあるんだよ。そのマジックリングを調べてみろ」


 ウルカが調べると、リング1、神聖魔法Ⅰ、暗黒魔法Ⅰの三つがつく。


「ほう、これはスキルがなくても装備できるのか?」

「ああ。可能だ。後魔法を使用すると耐久度が減る」

「消耗品か」


 ウルカがつける。

 細工品としては見事な彫金で作られた銀色の指輪だ。

 ウルカの外見を言うのなら勇ましく凛々しい自我の強そうな横顔、黒髪のショート、黒目の瞳に長めのまつ毛、身長の方は160cmぐらいで小さくも大きくもない、スタイルの方はモデル体型でそこそこ凹凸がある。


(何故か我がPTは、こういう凛々しいものが多いのはなぜだ?)


 ヒリュウも、アリサもそんな風貌を見せる時々ある、ピローテスも同じく、アイリス、フォルストも黙っていれば凛々しい雰囲気を持つ。

 年下のツグミもこの影響は受けることはよくわかり、ユウヤもフォルゼンも戦士的な物が多い。


「この刀は大事にしよう、しかし。スキルLvが足りない」


 レドは吹き出し、ピローテスも肩を震わした。

 凛々しい顔で困っているウルカの顔は、小動物のような微笑みも交じり、なんともユーモラスな表情をしていた。


「よい表情だ。ウルカでもそんな顔をするのは新鮮だな」

「ピローテス笑い過ぎだ」

「申し訳ない、とても良い顔でした」

「他の三名はどうした。何かに目覚めたのか?」

「訓練の後は飯を食ってから海岸線で泳いでいる」

「海開きは」

「等にされているらしい、こんな世界なので管理するのも【C】位だな」

「あそこのギルドにはお世話になった。運営も悪質なプレイヤーには厳しい処置をしている様だし安心だな」

「んじゃあ。どっかに狩りに行こうぜ」

「だな。何かダンジョンでも行くべきか、うむむ」

「それでしたら海賊船に行きませんか」


 この手の事に詳しく情報が速いピローテスが提案した。


「東側ダンジョンで見つかった新しいダンジョンですけど、そこには腕利きが呼ばれているそうなのです。特に二つの城門攻防戦で活躍した<星空の記録>などには声がかかっていまして、よければですけど」

「いやぐっどじょぶ。そこに決定だ」

「あ~そこまで泳ぎか?」

「泳ぎはないそうです。とあめクエストを行えば港村で運んでくれるそうです」


 そこの港村に行く。

 キャンプ村でもあったらしく、建物がある中、テント暮らしの者も多く、特に大きめなテントで仕事をこなす村長の老人には敬意を持てる。


「あの海賊共を懲らしめたいと」


「はい。こちらの二人が主に参加したいと」


「ふむ。騎士のような恰好のダークエルフナイト、巫女のような恰好なハイヒュムか、まあ腕は立ちそうだ。スキル枠も限界まで使っている上に、熟練値も随分と高いようだしな。装備も無理なく装備されている、確かに腕利きと呼んでもいい冒険者じゃ」


 ここで許可をもらい、そこまで運んでもらう。

 運ばれたのは一つの島、500m程度の小さな小島の中央に洞窟があるらしく、そこが海賊のアジトになっているらしい。


 3名の為に、お互いのスキル構成を変えた。


 ◆◇◇◆三名のスキル構成



 レド:

 武器スキル:剣、片手剣、騎士剣、竜騎士剣

 防具スキル:布製、竜騎士鎧、盾、小型盾、騎士盾、竜騎士盾、

 装飾スキル:アクセサリー

 魔法スキル:付加、付加術、弱体術、呪音演奏。

 補助スキル:魔法才能、魔法剣才能、呪音楽才能

 眼力、夜目、索敵、両手利き。敏捷、ステップ

 生活スキル:同時使役、演奏

 生産スキル:


 ピローテス:

 武器スキル:曲刀、双曲刀、弓、短弓、竜騎弓

 防具スキル:布製、

 装飾スキル:アクセサリー

 魔法スキル:魔舞、暗黒魔法、神聖魔法

 補助スキル:魔法才能、魔舞才能。

 弓師の才能、曲刀の才能、踊り子の心得

 鷹の目ⅠLv1、蛇の目ⅠLv1、梟の目ⅠLv1、

 眼力、索敵、夜目ⅠLv1、敏捷Lv1、

 ステップLv1

 生活スキル:舞踏、剣舞

 生産スキル:


 ウルカ:

 武器スキル:刀、片手刀、忍者刀、手裏剣、弓

 防具スキル:布製、革製

 装飾スキル:アクセ

 魔法スキル:忍法、付加

 補助スキル:忍法才能、忍術才能、魔法才能、眼力、発見、看破、索敵、両手利き、

 敏捷、軽業、身軽、ダッシュ、ステップ、ジャンプ、

 生活スキル:

 ◆◇◇◆


 海賊船の入り口にあたる洞窟、巫女にはなったが忍者スキル構成のウルカ、レドに関していえば盾と剣スキルをメインに使う、ピローテスは曲刀、弓の二つをメインとしている。

 海賊船の入り口らへんには海賊のスケルトンが無数に現れるが、ウルカの刀系アーツ、レドの剣アーツ、ピローテスの弓アーツなどで倒す。

 一本道の洞窟の為に迷う事はないが、なんとも単調な仕組みだ。

 スケルトンも曲刀ばかりの下っ端海賊なので、剣技も振る卸す、横からの斬撃など位なので盾で受けて片手剣で斬るを繰り返せば勝てる。つまり攻撃パターンが単純なのだ。

 黙々と狩り、洞窟から抜けた場所に広い空間があり、その近くに大きな帆船が浮かんでいた。嵐にでもあったのかマストは全て折れていた。

 そのマストも数えると5本もあり、全長は100m近い。

 黙々と狩りすすめ、帆船内部にも入り、現れた海賊スケルトンをひたすら狩る。

 特に強くもないので余裕で倒せ、流離い剣客のような強敵でもない。

 そこにボスのフロアらしき倉庫に入る。

 ボスらしき海賊スケルトンの大きくなり、両手に曲刀を握る二刀流の海賊だ。


「ウルカとピローテスが削り役、タゲは俺が受け持つ」

「了解」

「了解です」


 盾Ⅰ・Ⅱ、小型盾Ⅰ・Ⅱ、騎士盾Ⅰ・Ⅱ、竜騎士盾Ⅰ・Ⅱの8個のスキルに、盾に掛けられた技能付加の暗黒盾Ⅰ・Ⅱ、神聖盾Ⅰの3つも使う。耐久度は減るがこれにより能力が強烈に低下した。

 軍学Ⅱのスペルで攻撃力・防御力・速力を上昇させ、弱体化の魔法スキルのスペで能力低下も併せて行う。

 二刀流の海賊のボスこの船長が鈍重な動きで接近し始める。

 盾のリミテッドアーツの【護りの盾】も使い、更にヘイトを稼ぐ。

 眼力のアーツを使う。


 ▽ボス

 名称 :パイレーツキャプテン

 HP :???

 MP :???

 TP :???

 能力 :ATK???

 MATK???

 DEF???

 MDEF???

 攻撃速度???

 命中率???

 回避率???

 強化:攻撃速度上昇

 低下:攻撃力低下、防御力低下、速力低下、暗黒属性低下

 ▽


 前に進むレドに鈍重な動きのボスエネミーのキャプテンは動きからは信じられないカトラスの一撃を与えるが、レドは盾に依って弾かれる、もう片方のカトラスを振るうが、こちらは剣で切り払われる。

 連続した斬撃を繰り出し、相手の攻撃を封殺する二刀流だ。

 ピローテスの竜騎士短弓で高速で射る。

 弓のアーツを使い弓アーツⅠ・Ⅱ、短弓アーツⅠ・Ⅱ、竜騎弓アーツⅠ・Ⅱを使うが、キャプテンは二刀流で矢を叩き落とし、攻防一体の鉄壁らしく、ウルカの投擲した手裏剣は防ぎずらいのか、こちらの方は受けてダメージを与えた。

 過密な攻撃を受け、HPゲージが削られる。


 □


「オオォォォ」


 30分何近い攻防戦の末にボスのキャプテンのHPゲージは0になる。

 システムメッセージに流れ、ボス討伐報酬、ノーダメージボーナスが手に入る。

 ノーダメージボーナスは海賊殺しの海賊刀、海賊の帽子の二つだ。

 ボス討伐報酬にはスキル2次派生チケット、スキルALLLv+1チケット、海賊カードだ。

 海賊刀は海賊殺しの海賊特効の曲刀、海賊の帽子は海賊ダメージ減少、海賊カードは武器に付ければ海賊に強い特効、防具に着ければダメージ低減だ。


「かなり美味しい奴だな」

「うむ。これは美味い」

「あと何回か倒しましょう」


 ピローテスの言葉に二人頷く。

 1時間ごとに現れるらしく、10回も狩った。


 □


 海賊船のボスのキャプテンをひたすら狩る事、10回の10時間もダンジョンに籠った。


「スキルが2次派生した」


 レドがそういう。

 スキル構成を変えることになり気づく、2次派生を終えてもスキル枠は50のまま、スキルの種類を重視すべきか、それともスキルの質を重視すべきか悩む。

 レド:

 武器スキル:剣Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、片手剣Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、竜騎士剣Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ

 防具スキル:布製Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、竜騎士鎧Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、

 盾Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、竜騎士盾Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、

 装飾スキル:アクセサリーⅠ・Ⅱ

 魔法スキル:付加Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、呪音演奏Ⅰ・Ⅱ。

 補助スキル:魔法才能Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、魔法剣才能Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、呪音楽才能Ⅰ・Ⅱ

 眼力Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、索敵Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、

 両手利きⅠ・Ⅱ・Ⅲ。

 生活スキル:同時使役Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、演奏Ⅰ・Ⅱ

 生産スキル:


「スキル枠50、スキルLv2次派生でカンストと」

「ランク3でのカンストですか」

「色々と大変だなこれは、一度戻るぞ」


 □


 港村に帰還してから村長と話、討伐報酬を受ける。

 町に戻り納品先の事を忘れていたので慌てて作り置きを納品した。


「すげえ疲れた」


 〖クック〗の店内の二階フロアでのいつもの席で、深く沈むように座るレド。


「マスター、私もお手伝いをした方が良いでしょうか」


 ピローテスが甲斐甲斐しく話す。


「素材の買い占めでも大変なのに、これ以上はピローテスには頼るわけにはいかない、最低限のルールは守らないとな」

「しかし」

「飯を食ったら演奏、踊りに行くぞ」

「はい」

「まあまて、夜狩りに行くのはダメなのか」

「夜狩りか、それもよいがうーむ。迷うが、久しぶりにログインしたウルカの事も有る、今日の訓練は辞めて飯を食ったら夜狩りだ。夜目はつけておけ」

「梟の目でも代用できますよマスター」

「そうか。ならそれでもよい」


 飯を食ったら夜狩りに向かい、2時間ほどで終えてからログアウト。


 □


 リアルでの生活を終えてから、リアルの14時にログイン。

 ゲーム時間は午前8時、朝飯を食ってからジョブ、クラス、スキル構成を変えてからひたすら生産を行う。

 ダークエルフの店の〖艶やかなオアシス〗、常駐の店の〖クック〗、和食レストラン〖ラフィール〗、丼専門店の〖丼屋〗の四か所に合成調味料を提供し、作り置きも生産してから、新商品を生産する。

 □□□□□□□□□□

 名称 :ポーション

 素材 :薬草、水道水

 品質 :☆+1

 耐久度:10/10

 効果 :HP回復・小

 備考 :極普通のポーション

 □□□□□□□□□□

 これを10個作って錬金で上位互換に上げる

 □□□□□□□□□□

 名称 :ハイポーション

 素材 :ポーション×10

 品質 :☆+2

 耐久度:20/20

 効果 :HP回復・中

 備考 :そこそこの品質のポーション

 □□□□□□□□□□

 これを10個を再び錬金を行う

 □□□□□□□□□□

 名称 :メガポーション

 素材 :ハイポーション

 品質 :☆+3

 耐久度:30/30

 効果 :HP回復・大

 備考 :高品質なポーション

 □□□□□□□□□□

 これを10個作っての錬金

 □□□□□□□□□□

 名称 :エクスポーション

 素材 :メガポーション

 品質 :☆+4

 耐久度:40/40

 効果 :HP回復・特大

 備考 :最高品質なポーション

 □□□□□□□□□□

 これを10個作っての錬金


「錬金に失敗しました」


(☆+4が限界か)


 この☆+4のエクスポーションを付加によって強化ポーションを作る。

 この強化ポーションに付加術での技能付加を行う。

 共にⅠランクのものだ。

 □□□□□□□□□□

 名称 :強化ポーション

 素材 :強化ポーション

 品質 :☆+4

 耐久度:40/40

 効果 :攻撃力強化+1、夜目+1

 備考 :奇妙なポーション、使用すると攻撃力上昇と共に夜目の効果がつく。

 □□□□□□□□□□

 この強化ポーションに付加をさらに一つ追加、技能をもう一つ追加したら壊れた。

 再びエクスポーションを作り、付加Ⅱを三つ付け、付加術Ⅱもつけること試み、これに成功し、回数を増やして、付加2×3、付加術2×3に成功した。

 Ⅰでは3個、Ⅱでは6個の計算だ。

 新しくエクスポーションを作り付加Ⅲ、付加術Ⅲをつけると5個ずつにつけられた。

 つまり付加Ⅰ×3、付加Ⅱ×6、付加Ⅲ×10の計算になる。

 Ⅰ=Ⅱ:2倍、Ⅱ=Ⅲ:1・67倍だ。

 普通のポーションでも同じ数字が出たので数式は固定のままだ。

 強化のみのポーション、技能強化のみのポーションを作る。

 蘇生薬が素材の従者フードも作る。

 スキル取得系フードの合成調味料を作り、蘇生薬の合成調味料を混ぜた。

 これで作られた合成調味料の平原と森と海の調味料を大量生産し、関係先に試してもらう、どこでも大好評だったが、味が変わるのは、という声もあった。

 合成調味料の平原と森と海の調味料Ⅰ、略すると調味料Ⅰ.

 蘇生薬の調味料との合成品の平原と森と海の調味料Ⅱ、略すると調味料Ⅱ

 強化ポーション、技能付加ポーションの二つを混ぜた調味料Ⅲ.

 この強化ポーションを使った染料・塗料の調合素材となる混合液を混ぜる。

 □□□□□□□□□□

  名称 :種族属性特効強化ポーション

 素材 :草原と森と海の混合液

      強化ポーション

  品質 :☆+3

  耐久度:30/30

  効果:

  対植物属性+3:植物エネミーに特効、植物系ダメージ緩和

  対動物属性+3:動物エネミーに特効、動物系ダメージ緩和

  対水棲属性+3:水棲エネミーに特効、水棲系ダメージ緩和

  備考:

  上質な原液、食品、ポーション、餌、染料、塗料、趣向品、ガスなどの物に使える。

  □□□□□□□□□□

 技能付加ポーションも混合する

 □□□□□□□□□□

  名称 :技能付加の混合液

 素材 :草原と森と海の混合液

      技能付加ポーション

  品質 :☆+3

  耐久度:30/30

  効果:

 剣Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ付加

 盾Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ付加

 布製Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ付加

 竜騎士鎧Ⅰ付加

  対植物属性+2:植物エネミーに特効、植物系ダメージ緩和

  対動物属性+2:動物エネミーに特効、動物系ダメージ緩和

  対水棲属性+2:水棲エネミーに特効、水棲系ダメージ緩和

  備考:

  上質な原液、食品、ポーション、餌、染料、趣向品、ガスなどの物に使える。

  □□□□□□□□□□


 この付加の強化、付加術の技能付加は実に使える生産向け魔法スキルだ。

 また弱体化、弱体化術の二つも十分使える。

 特に弱体化のATKダウン、DEFダウンなどはかなりの物だ。

 弱体化術の技能低下、物質劣化も十分生産向けだ。


 ◆◇◇◆08:00→12:00


 ユウヤとツグミからメールが届き、現在祖父母の所でなぜか山登りらしい。

 家族の事も有るものだ。

 ウルカももうすぐログインしたいとの事だ。

 ヒリュウの方はリアルが忙しいらしく、アリサに至れば従者とメールでやり取りするが、こちらにもメールが届き、ログインしたいとですとの事。

 飯を食べたら、ミュージシャン、弦楽器演奏家で、ピローテスと海岸線でスキル上げを行う。

 そんな6時間を過ごし、午後6時に夕飯、その後に再び演奏・舞踏だ。


 □12:00→18:00→22:00


 ログアウトしてから、リアルを過ごした。


 □22:00→08:00


 ウルカ、ヒリュウ、アリサ、ユウヤ、ツグミからメールが届き、運営からのとある先行プレイのエリアが出来たらしく、そこへの登録も行った。

 ピローテス、アイリス、フォルスト、フォルゼンの四人の装備を整える為に専門店に行き、装備を整え、衣類なども整え、付加Ⅲ、付加術Ⅲでの5個ずつの強化効果、付加効果を取り付けた。

 三名にも楽器を取ってもらい、この楽器に音楽系の技能を付与した。

 後はひたすら12:00まで音楽と舞踏の練習、その後に食事、その後に音楽・舞踏の訓練、その後に夕飯前に関係先に作り置きのアイテムを納品した。

 19:00からは海岸線での音楽・舞踏の訓練だ。

 そこで音楽系のスキルも昇格し2次派生になる、主に楽器、魔楽器、呪音演奏、演奏才能、楽器才能、呪音才能、演奏の7個だ。

 ジョブ、クラスの方も上がり、二次職になる。

 ベースの吟遊詩人から1次職の音楽家、2次職では作曲家、演奏家などに分かれ、主に演奏を目的とした上位吟遊詩人になる。

 クラスの方はベースが演奏家から1次クラスで弦楽器演奏家、2次クラスは奏者に上がる。

 騎士系の将軍の方もLv15、総指揮騎士の方もLv15、上位錬金術師の方もLv24、上位調合士Lv24と高めだ。

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