えんげき
あけましておめでとうございます。
二月ごろには終わらせて、三月にはちゃんとしたの書きたいなぁ
急いでノカコド村から森のオークの集落へと向かった僕は、集落へとたどり着き辺りを見渡す。
広くはない集落を見渡すと所々にオークたちが生き絶えている。中でも目につくのが満足そうな顔で眠るように倒れているオークだ。なぜか箸を握り締めている……
深く考えないことにして、僕は集落の奥へと進んでいった。
「きもっ!?」
その生き物を見たとき、思わず叫んでしまう。魚を直立させ、人の足を生やした不思議な生物がいる。エラとエラの間にオークの顔がくっついている。
手は生えていないところが魚らしさを強調してくる……
異形の……いや、フィッシュオークと呼ぼう。
フィッシュオークは魚の方の口をパクパクと動かしながら青いダチョウの様な生き物へ餌をあげている。
青いダチョウ? ペティが探していた鳥だろうか? だとしたらなぜ、こんなところに……?
そう考えていると、餌付けが完了したのだろうか……ダチョウは嬉しそうな鳴き声をあげながらフィッシュオークへと擦り寄っていく。
「離れろぉぉぉ」
女戦士!? 最初からいたのだろうか? フィッシュオークが気持ち悪すぎて気がつかなかった。
女戦士が信じられない剣速で斬りかかってゆく。
なっ……避けた……
フィッシュオークはいつの間にかダチョウに跨り女戦士の攻撃を避けた。いつの間にダチョウに乗ったのだろう?
魚の口から嘲笑した様な豚の鳴き声が響き渡る。合わせてダチョウもグワッグワッと意地が悪そうに鳴く。
一瞬、女戦士は驚いた顔をしたが、またフィッシュオークへと斬りかかってゆく。
ダチョウに気を使っているのだろうか? 襲撃の時は、唐竹割りを多用していた女戦士が横薙ぎに聖剣を振るい続けていく。
しかし、フィッシュオークは……いや、ダチョウは何度となく振られていく聖剣を避け続けていく。
ダチョウが避ける度にフィッシュオークはバカにする様に笑う。
確かに女戦士の攻撃を避け続けているが、あの魚は手がないしダチョウに乗っているから足も使えない……何も出来ず避けるだけならダチョウが疲れたときを狙えば……
そう思い、ダチョウが疲れ足の止まる瞬間を狙っていると、頭の中に声が響く。
(勇者様ともあろうお方が、そんな卑怯な作戦立てるんすね。この卑怯勇者!!)
頭の中に響く罵倒にイラっとしながら思う。
初めて光魔法を使ったときも思ったけど、なんなのこれ……僕の頭はおかしくなったのか?
(おれおれ、俺っすわ俺だよ俺、一緒に訓練した仲じゃないっすか。そもそも勇者様、襲撃の時に新しい光魔法を覚えたのに気づいてないんっすね、村人助けるのに必死過ぎてまじうける)
笑い声が頭の中に響き渡る。
あのボコボコに殴られた顔で、もうやめてぇ改心するからぁぁとうわ言の様に呟き、亡くなっていった男を思い出し僕はカッとなり、怒鳴りそうになるが既の所で深呼吸をして自分を取り戻す。
(新しい魔法?)
(ええ、多数の魔物を倒したことで新しく覚えたみたいっすね。この場にぴったりな補助魔法です。詠唱は……)
僕は教えられた詠唱を唱え、女戦士へと光魔法をかける。
「さぁ、俺様の手となり足となり馬車馬のように働け!!」
「俺様魔法!! サポートフット!!」
女戦士へとかけた光魔法の効果は、速度増加だ!!
女戦士の足が輝き、光魔法の効果が発揮される。
唐突に移動速度が上がった女戦士にダチョウはついていけない!!
そして、女戦士も突然上がった移動速度についていけていない!!
加減を間違え女戦士は、フィッシュオークへとタックルしていった……
「グワァ」
ダチョウは倒れ伏すフィッシュオークを悲しそうに見ている。よく見ると丸い目が潤んでいる。
フィッシュオークは女戦士のタックルをくらい、すでに虫の息だ。あとわずかな時間で息絶えるだろう。
そんなダチョウへとフィッシュオークは慈しみを込めた目を向ける。
その目はまるで、相棒、短い間だったが楽しかったぜ!! 強く生きろよ!! と語りかけているようだ。これからパートナーをなくし、一匹で生きていくダチョウへの励ましの様にも感じる。
目だけで会話したのだろうか? ダチョウは潤んだ瞳から、一粒の涙を零し、力強く頷いた。
それを見ていた女戦士は感化されたのか、わんわんと泣いている。
僕は一人、その光景を冷めた目で見ながら思う。
なんだこれ……




