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異世界ロケット  作者: 阿波座泡介
1章 ジアース編
14/17

『病院にて』

「おおきにや。おおきにやで」


 アムネを崇めるように手を合わせる大吉の姿に、安堵と困惑を感じる洋平であった。

 しかし、一連の事件の真実を信じてくれたのには助かった。


(とは言え、いきなり魔法を信じるとは……社長、大丈夫なのかなあ?)


 などと結構失礼な心配をいている洋平自身が、アムネの魔法をすぐに信じてしまったのだが。


 さておき、ここは大吉が運び込まれた救急病院である。


 アムネによる治癒魔法で心筋梗塞から生還した大吉は、大事をとって緊急入院をした。


 本来ならば、大吉は集中治療室で生死の境を彷徨うところ。

 だが、アムネの治癒魔法が効きすぎたのか、大吉は元気溌剌である。


「お前、本当に五〇歳か?」


 とは、大吉の友人で、この病院の医局長を勤める高橋たかはし医師の弁。

 どうやら、現在の大吉の身体は、健康な三〇歳くらいの状態らしい。


「金持ちのくせに健康とは、けしからんなあ」


 冗談で言う高橋医師と大吉は、学生時代の親友らしく、楽しげに昔話に花を咲かせている。


「PMUやら建物の事は、まかしとき。上手い事しといたる」


 洋平が賠償の件を口にすると、大吉は事も無げに言う。

 とは言え、PMUは全壊している。

 普通に購入すれば、一台一億円を超える機械である。

 やもうえない状況ではあったが、洋平は申し訳ない気持ちで一杯だった。


「洋平クンの判断でアムネさんは助かった。アムネさんが居てくれなかったワシは助からなかった」


 大吉は、洋平を命の恩人と言う。


「こんな事は、金には変えられんで。感謝するのはワシの方やで」


 そう言って頭まで下げられては、かえって居心地の悪くなる洋平であったが。

 たしかにPMU一台分の費用なぞ、一介のサラリーマンが都合できる金額では無い。ここは大吉の言葉に甘えることにした。


 さて、一方のアムネである。


 大吉の容態が不安であったので、救急車で病院まで同行してきたのだ。

 ちなみに、洋平は会社の営業車で救急病院へ来ている。

 救急治療室から病室へと移動した大吉に、洋平とアムネは付き添っていた。


 大吉は、先ほどから何やら彼の部下と打ち合わせ中。

 アムネと洋平は、控え室で身を隠している。

 今の病室は控え室付きの大きな個室である。

 当面、身を隠すには十分だ。

 だが、いつまでもこのままと言う訳にもいかない。

 洋平はともかく、アムネは容姿が目立ちすぎる上に服は破れたドレスである。ここに来るまでは、洋平の作業コートで隠していたが、替えの服が至急に必要だった。


 幸い、控え室には外線に繋がる固定電話があった。


 洋平は、この電話から、従兄妹の吉川鈴音きっかわ・すずねに連絡することにした。



 遅れてすいません。

 書き溜め分がないと、定期的なアップは難しいですね。


 これで、現在日本側のキャラが出揃いました。


 鈴音ちゃんは、名前だけだけど。


 なにわともあれ、これからもよろしく。

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