いざゆかん、新たな世界
「やっっと届いた〜!」
注文しておよそ一ヶ月。漸く手元に「Door to different world」がやってきた。約三日で着く予定だったのにここまで長引いたのは、この前発生した大規模電子障害の影響だろう…たぶん。
「さぁ、早く実況配信のための準備を整えなければ!リスナーさん達も早く配信して欲しいだろうしね。まずはサムネと…」
独り言をぶつぶつ呟きながら、配信に向けて準備を進める。独り言が多くなってしまうのは、配信者の宿命なのかもしれない。
「よーし、頑張るぞー!」
ー2日後
「やあやあ皆さんおはこんばんにちはー!ひいらぎちゃんのゲーム実況が始まるぞ〜?今日やっていくのは、『Door to different world』です!この前の質疑応答でめちゃめちゃリクエスト多かったから、今日からやっていくよ〜!」
『始まった!』『おはこんばんちはー』
『今日も可愛いねひいらぎちゃん』
『久しぶりだね!なんかあった?』
「皆さんお久しぶりです!いゃ〜、実はこのゲームが届くのに一ヶ月かかっちゃって…その間配信が滞っちゃったんだよねぇ〜。ゴメンよ!代わりに今日からほぼ毎日配信してくから、楽しみにしててね!」
『無理しないでねー』『楽しみにしてる』
『このゲームすごく好きだから楽しみ!』
「あはっ、皆さんコメントありがとう!それじゃあ、ゲームスタート!」
ーーーーー
《ここは貴方とは異なる世界にある国、ユートピア。》
《貴方はココで自分だけの物語を紡いで行くことになります。》
《ココでは何をしても構いません。魔物との戦いに身を投じても良し、誰かのために力を尽くしても良し、あえて人里を離れ自由な生活を行うも良しです。》
《さぁ、自由な世界に旅立ちましょう。》
ーーーーー
「おっ、キャラクリが始まった!うーん、どんなキャラにしようかなぁ…皆、なんか意見ある〜?」
『金髪碧眼しか勝たん!』『オッドアイがいいな』
『いやここはあえての黒髪なんてどうよ』
『眼帯』『俺はロリを推すね。幼女は全てを救う…』
『ショータ!ショータ!』『おとこの娘』
「うわぁ、皆の性癖が溢れ出しておる…これが人間の業…まぁ、それはともかくとして、うーん…よし、決めた!おとこの娘キャラの緑髪にしよう!目は赤色で!」
『ふおおおお』『よっしゃー!』
『赤目って…良いよね…』『くそぉぉぉ』
『その心は』
「えっとね、なんでおとこの娘かって言うと、今までよーく考えたら使ったことなかったな〜って思ってさ。後髪と目の色は…私の名前が「ひいらぎ」、だからかなぁ」
『なるほ』『感謝』『Thank you』
『そーいえば今まで使ったことなかったね』
「そうそう、そうなんだよねー。よし、細かいところも整えてっと…完成!これであたらしい世界に飛び出すぞー!」
『うぇーい!』『イエエエエア!』『Huuuu!』
「んじゃあ、レッツゴー!」
ーーーーー
《ようこそひいらぎ。新たな世界の旅人よ。》
「よろしくお願いします!」
《ふふふ、元気があるのは良いことです。それでは…世界を、楽しんで》
「うわぁぁぁ…!」
光が、溢れて…!
ーーーーー
ポイッ
「へっ?」
ひゅうううう…
「ちょっ、まっ、ぎゃあああ⁈」
『ヒエエエ⁈』『いやぁぁぁ⁈』『ギョェェェェ⁈』
ちょっと神様(仮)⁈いきなり紐なしバンジーとか辞めていただけませんかねぇ⁈コメント欄まで阿鼻叫喚なんですけども⁈




