【魔天(第9号)】
~魔天~Vol.9
★連載1〈義経の首塚を追え〉第9回
イザナミは、語りだす。そもそも、東北と言う土地が何なのかを…。
「私達は、もともと遥か南の地に生きていた。しかし、私が火之迦具土神を産んだ時、私は死んだ…
その時、イザナギは…夫はそれを認められなかった。
そして悩み始めたのよ。何故人は死ぬのか、何故人が死んだ後意志を持たぬ骸となり、朽ちていくのか…
唯人がそれを思えば思っただけで済んだ…
しかし、私達は神なのだ。
思ってはいけなかったのだ。思いは力となり、力は現実となった…
死後の世界が生まれたのよ…
そして、私は黄泉返ってしまった…
でも、もう生在る者とは相容れない存在となってしまった私は、私の後に同じ思いを抱かれ、黄泉返ってしまった者達を引き連れ、北に去った…
それが穢れた土地〈穢土〉だった…
穢土は当時未だ人の生きていける土地ではなかった。更に北へ北へと旅を続けた私達は、来るなかれと言われた〈勿来〉すら通り抜け、この土地…今で言う神代市に落ち着いたのよ。」
そう、なんと彼女は創生の神の一人であり、更にこの東北の地が黄泉比良坂であるとの告白であった…(つづく)
記者 御名神
★連載2〈南極の氷塊にうもれたミイラの謎〉第9回
我々は三つのArkに名をつけた。「光ノ軍団ヲ…」と語ったArkに〈オリジナルM〉と名づけ、「天ヲ覆ス力ヲ…」と語ったArkに〈オリジナルS〉と名づけ、「混沌ヲ統ベル力ヲ…」と語ったArkに〈オリジナルL〉と名づけた。語源は意志と伝説が酷似している事から、ミカエル、サタナエル、ルシフェルの三大天使の名をつけた。いや意志をそのまま受け取ってつけたのなら、神敵サタンと魔王ルシファーと言った方が正確であろう。そして更にArkを更に研究していった。我々はそこから得られた知識や技術を応用する事を始める。メディカルテクノロジー、バイオテクノロジー、コンピューターテクノロジー等々、様々な新技術を世に出し続けていった。すべてはArkの恩恵であった。御蔭で、当社は企業拡張を始めていく事となる。新技術は世界初であり、PPTの独占技術である。世界から膨大な金が舞い込み、研究は更に大規模に、そして急進的に行われていった。だが、そんな中でも未だ解明できないものもあった。オリジナルSとLの意志が希薄である事と、オリジナルM、S、L全てが完全に展開されない事であった。(つづく)
記者 永瀬
★連載3〈神代オカルト調査ファイル〉第3回
『理科室の骨格標本』
有名な「学校の七不思議」等で語られるもの。##BR## 学生時代に学校の理科室、あるいは理化準備室に入ったとき、彼に出会った事だろう。非日常的な、という表現が当てはまるような不思議な感覚を味わった事はないだろうか。実際、記者が小学1年生の頃、理科室に立っていた彼に近づけなかった覚えがある。独特な雰囲気をもっているのだ。
よくある「理科室の骨格標本が動く」という怪談は、その雰囲気に裏打ちされたものだという見解もある。##BR## 現在の教材用骨格標本はセラミックかプラスチック製だ。記者の本職の養成校もそうであった。しかし、かつては本物の人骨を用いたものが主であった。多くは学術用に献体されたものを流用していたが、今現在献体の数も年々減少傾向にあり、少なくなってきた。だが中には死体を買い取り、生石灰液で骨に付着した肉や脂肪、神経などを溶かし、乾燥させて骨格標本として売る業者もいたとの記事がある。その参考文献では最後にこう締めている。
「この怪談が生まれる背景には、そうした情報も関係あるのかも知れない」
と…
記者 新堂
★信者募集!
カルトNo008 YUKIサマファンクラブ
代表:ぢょしこぉせいMたんさん
活動地区:神代市
私達は、YUKIサマを愛する者達が集まった集団です。私達の目的は唯五つ!
1:YUKIサマは最高です。
2:YUKIサマが困っていたら助けます。
3:YUKIサマのCDデビューを目指します。
4:YUKIサマを崇め奉ります。
5:YUKIサマに世の男達を虜にしてもらいます。
今会員になればオフィシャル会員カード(限定版)をさしあげまっす!
あらぁ~また女子高生のぴっちぴち(死語?)した集団ですね。でも、YUKIサマってどなたなんでしょう?有名なコスプレバンドはYURAサマですものね…もしや、お友達とかマドンナ先生なんでしょうか???
記者:藤守
(つづく)