⭕ 昨夜は、お楽しみでしたね?
──*──*──*── 翌日
──*──*──*── 宿泊室
ベッドの中でモゾモゾと動いていると誰かに頭を撫でられた。
この頭の撫で方をする奴は1人しか居ない。
オレが知っている唯一無二の愛しい彼奴だ。
何時迄経ってもオレの子供扱いを止めてくれない忌まわしくて腹立たしい奴でもある。
マオ
「 ──セロぉ!! 」
オレは被っていた薄い掛け布団を捲って上半身を起こした。
目の前にはバスローブがはだけていて実にけしからん状態のセロが微笑んでいた。
所謂上半身の肌を晒している状態で──、涎が垂れそうなぐらいに危険な姿をしている訳で……。
朝っぱらから “ いけないフェロモン ” を駄々漏れさせている危険人物と化していた。
だけど、当の本人はと言えば、フェロモンを駄々漏らせて漂わせている事なんて微塵も気にもしていない。
「 御早う、ワタシの愛しいマオ 」なんて言いながら、笑顔でオレを抱きしめてくれる。
オレの上半身もバスローブがはだけている状態だから裸な訳で──(////)
マオ
「 セ…セロ!
ちゃんとバスローブを羽織っとけよ(////)」
セロフィート
「 マオには言われたくないです 」
マオ
「 うぅ…(/////)
朝っぱらから耳の痛い事を言うなよ(////)」
セロフィート
「 はいはい。
ふふふ……昨夜のマオは一段と可愛かったです♪ 」
マオ
「 そう言う事言うなよ(////)
恥ずかしいだろ(////)」
セロフィート
「 知らぬ仲でもないでしょうに 」
マオ
「 それは…そうだけど…(////)」
セロフィート
「 マオ、朝食の前に温泉へ入りましょう 」
マオ
「 温泉?
朝風呂するのか? 」
セロフィート
「 未だ5時です。
朝食には早いでしょう? 」
マオ
「 えっ?!
5時なの!?
随分と早く目が覚めちゃったんだな… 」
セロフィート
「 温泉へ入る前に『 いいこと 』の続きします? 」
マオ
「 うぅ…(////)
『 いいこと 』の続き………………もしたい……けどぉ…(////)
──温泉に入る!!
セロと洗いっこしたい!(////)」
セロフィート
「 はいはい。
今朝のマオは “ いけない狼さん ” ですね♪ 」
マオ
「 何言うんだよ!(////)
昨晩も洗いっこしただろが!(////)
セロの方が狼だろ!(////)」
セロフィート
「 ワタシを狼だなんて……酷いです 」
マオ
「 笑って言うな!(////)」
セロフィート
「 マオ──、温泉の中で『 いいこと 』しましょう♪ 」
マオ
「 …………朝なんだから……激しいのは駄目だからな(////)」
セロフィート
「 はいはい。
善処はしましょう 」
マオ
「 する気ないだろ…。
──うわっ!?
ちょっ──セロ!? 」
セロフィート
「 動かないでください 」
ベッドから先に出たセロは、オレをお姫様抱っこすると浴室へ歩き出した。
はだけていたバスローブはベッドの上だ。
オレはスッポンポンの状態で、同じくスッポンポンの状態のセロにお姫様抱っこされている事になる訳で──(////)
成長期が途中で止まってしまって来なくなった所為で小さいままのオレの息子をセロに見られるのは恥ずかしいんだっ!!
──*──*──*── 入浴後
温泉に入った迄は良かったけど、湯槽の中でセロと『 いいこと 』をする事はなかった。
「 『 いいこと 』しましょう♪ 」って言ったのにセロは嘘吐きだ。
しかもだ、セロはオレの全身に付いているキスマークを見て、「 虫に刺された痕みたいです♪ 」とか言って大ウケしやがった。
言っとくけど、オレの身体に付いてるキスマークは全部、昨夜のセロが付けたキスマークなんだからなっ!!
それを忘れてるのかセロは、ツボにハマったようにずっと笑っていた。
折角2人きりで温泉に入ったのに全然ロマンチックじゃなかった。
だけど──、「 ふはっ 」って笑うセロって実は貴重だったりするんだよな(////)
因みに今の時間は午前6時だ。
何時もの衣服に着替え終えたオレは、椅子に座っている。
マオ
「 セロ──、朝食の時間迄何するんだ? 」
セロフィート
「 ワタシは読書をします 」
マオ
「 また読書かよ…… 」
カジノのテーブルスペースは午前7時から開店するから1時間も待たないといけない。
その間の時間、セロは読書をするらしい。
何でオレに「 イチャイチャしよう 」って言ってくれないんだよ……。
セノコン
「 セロさま、おはようございますエリ 」
マオキノ
「 マオさま、おはようございますエリ 」
マオ
「 御早う、マオキノ 」
マオキノ
「 マオさま、さくやはセロさまとおたのしみでしたエリ? 」
セノコン
「 セロさまとマオさまは、おたのしみでしたエリ♥️ 」
マオ
「 はぁ!?
何を言い出すんだよ(////)
ち、違うからな!(////)
厭らしい事してないんだからな!! 」
マオキノ
「 マオさま、ごまかさなくてもいいですエリ♥️ 」
セノコン
「 セロさま、カジノはとうぶんへいさされるみたいですエリ 」
セロフィート
「 閉鎖…です?
何故です? 」
セノコン
「 げんいんはふめいですエリ。
カジノのとびらにはりがみがはられているとのほうこくがありましたエリ 」
セロフィート
「 張り紙…ですか。
原因不明とは些か── 」
マオ
「 えっ、カジノに行けないのか?
じゃあ朝食は何処で食べるんだ?
レストランか? 」
セノコン
「 マオさま、レストランもしばらくへいさされるそうですエリ 」
マオ
「 へ?
レストランも?
何でだ?? 」
セノコン
「 げんいんはふめいですエリ 」
マオ
「 原因不明って……。
カジノも閉鎖,レストランも閉鎖って、何が起きてるんだよ…… 」
マオキノ
「 マオさま、ちょうしょくならボクたちにおまかせくださいエリ。
マオさまにまんぞくしていただけるりょうりをおつくりますエリ 」
マオ
「 マオキノ… 」
セロフィート
「 カジノもレストランも閉鎖されているなら、朝食はセノコンとマオキノに任せましょう 」
マオ
「 そうだな。
宜しくな、マオキノとセノコン 」
マオキノ
「 おまかせくださいエリ 」
セノコン
「 ちょうしょくのじゅんびがととのいましたらおよびいたしますエリ 」
礼儀正しく言ったセノコンとマオキノは、セロとオレに会釈をすると何処かへ姿を消した。
セノコンとマオキノは何処へ行ったんだろうな……。